動燃東海爆発事故アーカイブ - 事故の時系列経過

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アスファルト固化技術開発施設の事故経過

3月11日
10:06排気ダクトの温度センサーが発報
10:08作業員がドラム缶が燃えているのを確認
10:10火災報知器が発報
10:12スプリンクラーを作業員が手動にて操作、消火開始
10:22スプリンクラーでの消火終了
10:32作業員23名が屋外に待避
10:38FAXにて県に第一報
「事故発生連絡表:環境への悪影響現在のところなし」
10:40東海消防署に通報
「10:08に火災発生、10:22に鎮火した」
10:42関総務部長代理より東海村に電話
10:58東海村消防署員4名が現場に出動
12:30東海村長に報告
13:33東海消防署員1名と動燃職員2名が防護服を着て、火災現場確認のため入室。セル内は真っ暗で何も見えない状態。
20:04アスファルト固化施設で爆発音発生
20:25東海村に扉の破損、発煙ありとFAX入電。
20:50モニタリングポストに、放射線量のわずかな上昇がみられる
22:49ビデオ撮影第1陣(動燃職員2名:30分間)
1:24ビデオ撮影第2陣(?)




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留橋で一家四人転落死亡事故

久慈川留橋から落下・母子4人水死
久慈川に転落した母子4人が乗った乗用車97/4/7昼過ぎ雨の中、運転を誤る
当面の間:自動車通行止め

970410tomecar 4月7日昼過ぎから行方不明になっていた日立市久慈町在住の親子4人が、日立市留町の久慈川に架かる留橋から車ごと水中に落下しているのが発見された。

 日立警察署の調べによると、死亡した親子4人は、7日長男の入学式に参加した。帰宅後、川向かいの東海村に買い物に出かけ、夕方5時20分ごろ、東海駅前のホームセンターで買い物を済ませた。

 当時、雨が激しく降っていたにもかかわらず、親子は渋滞をさけるため留め橋を通行して帰宅しようとした模様。午後6時頃東海方面から日立方面に通行し、あと30メートルで対岸に着く付近で運転を誤り、水中に落ちた。車は、反転し屋根を下にして水中に没していた。

 現場は、久慈川の最下流に位置し、日立市と東海村の境界となっている。河口に近い久慈大橋と榊橋の間に位置する。周辺の川幅は110メートル、推進は2メートルあった。

970410tomehi 留橋は、日立市が管理する木製の橋で、増水の際は通行止めとなる、いわゆる「もぐり橋」である。地元の人は、事故の多いこの橋を「地獄橋」とも呼び、渋滞の抜け道や農作業ではなくてはならない橋であるが、その危険性を指摘していた。延長は117メートル、幅員は2.7メートルで、日立市と東海村が国から58.5メートルづつ占有許可を得て設置している。両側に15センチ程度の車止めはあるが、欄干等の安全設備は一切ない。これまでもたびたび転落事故が起きていた。

 現在の構造になったのは1957年(S32年)。当初は、日立市側と東海村側の両方に農地を持つ農家の利便を図る農業用の橋であった。

 しかし、現在は久慈大橋(国道245号)と榊橋(国道6号)の渋滞の抜け道として、自動車の通行量が増えていた。

 留橋は、増水(洪水)時に川の流れを堰き止めて、氾濫させないため、流失する(壊れる)構造になっている。洪水時に流失することが占有の条件ともなっている。管理責任のある日立市では「本来は橋を造っては行けない場所に、住民の利便性のために橋を架けている、そのためにこうした構造になっていることはやむおえない」と説明している。

 つまり、欄干を作ったり、橋の幅員を広げれば頑丈な橋となり、増水したときに壊れなくなるために、安全対策を講ずることが出来ない橋なのである。

 10年以上前に、やはり死亡事故が起き、一時車両通行止めの処置を行ったが、地元の要望が強く、車両の通行を再会した経緯があった。最近では、1993年に中学生が自転車で通行中に転落して死亡。94年には、普通トラックが転落した事故が起こっている。

 日立市は建設省常陸工事事務所などと協議し、当面の間、車両通行止めの措置をとった。

 抜本的な安全対策が出来ない現状では、安全第一の政策が望まれるところであろう。
急がれる日立東海線の整備

 また、同地域には、県・日立市・東海村が県道日立東海線の建設計画を進めている。現在用地買収が進められているが、一刻も早い完成が待ち望まれる。こうした経緯もふまえ、井手県議は、4月11日、県土木部長宛に工事の早期完成を求める要望書を提出した。
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夕日に映える事故現場の花が痛ましい

参考資料:1997/6/6 水没車からの脱出実験を行う
参考資料:1997/7/23 日立東海連絡橋が具体化




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平成9年度茨城県予算を考える - 県職員の年齢別人数

県職員の年齢帯別人数
<H8/4/1現在:県人事委員会資料より>

県職員の年齢帯別人数
年齢帯一般行政職県警高校教職員中小学校
教職員
職員合計
184814668
2015452123221
2232686142313867
243841132195161,232
263541063088321,600
283481063409811,775
303811414591,1472,128
324441925071,2122,355
344422885131,4212,664
363712363821,5312,520
383543504351,6392,778
404183944181,3062,536
424793693719592,178
445832783877351,983
465172553876311,790
485072283765081,619
503941402713911,196
524371463243851,292
544071583233831,271
5627683260333952
58201552525081,016
合計7,8253,7906,69215,73434,041


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平成9年度茨城県予算を考える - 一般財源基金の推移

H3〜H9一般財源基金の推移

基金残高の推移(一般会計)
単位:百万円
H3H4H5H6H7H8H9
積み立てまたは取り崩し財政調整基金+1,803+933+1,122▲8,266▲4,490▲1,873▲10,963
県債管理基金+20,406+3,042+7,722▲19,848▲3,152▲20,750▲34,722
宝くじ基金+3,924▲5,717▲12,185+541+874+844▲2,318
その他一般財源基金+4,447▲4,010▲4,589▲8,040▲2,979▲6,684▲4,982
一般財源基金合計+30,580▲5,752▲7,930▲35,613▲9,747▲28,463▲52,985
残 高財政調整基金29,22730,16031,28223,01618,52616,6535,690
県債管理基金92,93595,977103,69983,85180,69959,94925,227
宝くじ基金18,41212,6955101,0511,9252,769451
その他一般財源基金35,71831,70827,11919,07916,1009,4164,434
一般財源基金合計176,292170,540162,610126,997117,25088,78735,802

凡例: 。硲靴呂任老荵山曄■硲犬郎能補正後の見込額、H9は当初予算額
◆椶論冦額、は取り崩し額

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平成9年度茨城県予算を考える - 県債償還計画

H8以降の県債の償還計画

県債の償還計画
単位:百万円
期首残高元金償還利子償還償還額計期末残高
H8年891,676
H9年891,67646,59337,21783,810845,083
H10年845,08368,81834,762103,580776,265
H11年776,26568,44331,32499,767707,822
H12年707,82279,85928,043107,902627,963
H13年627,96378,84324,619103,462549,120
H14年549,12076,51021,32697,836472,610
H15年472,61071,80018,16689,966400,810
H16年400,81080,97215,20596,177319,838
H17年319,83850,59912,00462,603269,239
H18年269,23938,4329,37947,811230,807
H19〜H27年230,807230,80728,020258,8270
H8期末残高元金償還計利子償還計償還額総計
償還額の総計891,676891,676260,0651,151,741
※県財政課提供

凡例 仝債の期末残高には利子を含まない
期首残高+当期発行高−元金償還額=期末残高
償還額計(公債費の基礎)=元金償還額+利子償還額
ぃ硲隠糠以降の償還については、最長20年で償還が完了するとして試算した
ィ掲度以前の借入分の利子に関わるH19年以降の利子は、
 毎年度0.01%逓減するとして試算した

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平成9年度一般会計中の基金の取り崩し予定は、530億円である。8年度の取り崩し額が最終補正後で285億円でありますから、実に前年度の2倍近くの基金を取り崩すことになる。
 これによって、平成3年度末に1763億円あった一般財源基金は、8年度末には、358億円にまで減少し、ピーク時の五分の一近くに減少することになる。




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平成9年度茨城県予算を考える - 県債残高の推移

茨城県の県債発行状況

県債の発行状況(H3〜H9予算)
単位:百万円
発行高元金償還利子償還償還額計期末残高
H3年45,15233,04023,57456,614418,626
H4年74,04732,82223,93756,759459,852
H5年117,64532,82325,04457,867544,674
H6年134,37332,44027,51459,954646,607
H7年150,50434,15231,54265,694763,321
H8年148,64438,05434,56472,618891,676
H9年156,64246,59337,21783,8101,001,700
※県財政課提供
凡例 。裡圍垪弔禄還時に国庫補助金が支給されるためのぞいて計算
■硲検Γ硲糠度は推計値

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平成9年度茨城県予算を考える - H9予算の概要

平成9年度の茨城県予算概要
<H8/4/1現在:県人事委員会資料より>


平成9年度の茨城県予算規模
単位:百万円
区分H8H9伸び率
一般会計1,051,2311,102,205104.85%
地方消費税関連歳出のぞき1,051,2311,084,812103.19%
特別会計112,996126,151111.64%
企業会計92,03288,52896.19%
2,307,4902,401,696104.08%


平成9年度茨城県予算款別
単位:百万円
款名H8当初(A)H8当初構成比H9当初(B)H9当初構成比伸率(B/A)
議会費2,0030.2%2,0030.2100
総務費52,491569,1746.3131.8
企画開発費40,6243.938,4693.594.7
生活環境費10,516114,8781.3141.5
民生費63,224668,7706.2108.8
衛生費39,0033.735,9403.392.1
労働費6,7170.67,8040.7116.2
農林水産業費118,60011.3115,25010.597.2
商工費49,0494.746,6794.295.2
土木費222,12821.1217,40219.797.9
警察費54,7795.256,2385.1102.7
教育費288,88727.5297,69427103.1
災害復旧費2,3430.22,8460.3121.5
公債費73,749786,4177.8117.2
諸支出金27,0182.642,4913.9157.3
予備費15001500100
合計1,051,2311001,102,205100104.8


区  分H8当初(A)H8当初構成比H9当初(B)H9当初構成比伸率(B/A)
一般財源県  税320,10230.5%342,22731.0%106.9%
地方消費税清算金0.0%16,3431.5%皆増
地方譲与税15,4491.5%7,2910.7%47.2%
地方交付税187,45517.8%180,20016.3%96.1%
交通安全対策特別交付金7690.1%1,4440.1%187.8%
繰入金52,1195.0%57,4795.2%110.3%
繰越金1,0000.1%1,0000.1%100.0%
諸収入1,6020.2%1,0820.1%67.5%
県  債7,4760.7%11,0531.0%147.8%
585,97255.7%618,11956.1%105.5%
特定財源分担金及び負担金17,8151.7%18,2881.7%102.7%
使用料及び手数料22,4392.1%21,8472.0%97.4%
国庫支出金188,27017.9%191,24717.4%101.6%
財産収入1,6390.2%10,0920.9%615.7%
寄附金1410.0%190.0%13.5%
繰入金4,9870.5%11,4791.0%230.2%
諸収入88,8008.4%85,5257.8%96.3%
県  債141,16813.4%145,58913.2%103.1%
465,25944.3%484,08643.9%104.0%
合  計1,051,2311,102,205104.8%


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アセアン行政視察報告 - 視察を終えての提案

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アセアン行政視察を終えての提言

今回のアセアン4カ国の視察を終えて、県政に対する私的な提案をまとめてみた。
まだまだ、一つ一つの提案に精査を加えてはいないし、意見のすりあわせも行っていない。
今後の議論のたたき台として皆さまのご批判をいただきたい。


県内中小企業の進出をサポートする県東南アジア事務所を検討

 人件費の安さ、労働力の量と質、そして広大な市場性、東南アジアは、県内の中小企業においても魅力的な市場であろう。特に、製造業においては、先行した大手日系企業がサポート企業の進出を心から欲している。そうした、企業に対して、東南アジアでの企業経営の水先案内を行う機関の検討が必要である。

 今回の視察で東南アジア諸国の国情は多様であり、複雑である。より中立で信頼のおける情報を提供する機関が、身近にある必要がある。

 県は昨年11月、中国上海に事務所を開設した。

 同じような性格を持つ東南アジア事務所の設置を検討すべきである。そして、その事務所は、今後の発展が大いに期待できるベトナム、タイ、ラオス、ミャンマー等も視野においた21世に対応できる性格を持たせるべきであろう。

環境問題を県民レベルで支援すべき

 東南アジア諸国の最大の課題は、環境問題であると実感する。

 インドネシアの首都・クアラルンプールは魅力的な活気溢れた街であった。

 この街で絶対してはいけないと教えられたのは、水道の水を飲むことであった。

 日本大使館の職員一人は「私は水を飲まなくても、顔を洗ったために、眼病を煩った。家内は、A型肝炎で大変な思いをした」と、語ってくれた。

 視察中、大半の視察団員は、生水を一切飲んでいない(ホテルの水道水も飲んでいない)。ミネラルウォーター(ビールより値段が高いのには驚かされた)で水分を補給するだけではなく、歯を磨くにも、顔を洗うのにも使っていた。水割りやジュースに使う氷さえ危険との指摘もあった。

 こうした水質が悪い原因は、水道施設の未整備が根本の原因ではあるが、都市の河川が生活排水で汚染されていることも見逃せない。

 クアラルンプールのホテルの前を流れている川には、ゴミが流れ、汚物が浮き、茶色に濁っていた。しかし、その水が貴重な水道の源水だという。

 フィリピンのスラムの問題も深刻である。マニラの空港近くのモンキーマウンテンは有名であった。エイペック国際会議のため、撤去されて今はその面影はないが、マニラ市内の至る所にそれににたスラムが林立する。

 都市環境の改善の問題に、私たちが協力できることはないのだろうか。

 樹木伐採による森林破壊の問題、産業廃棄物の問題、自動車の排気物の問題、東南アジアは、その経済発展と同時進行で環境破壊・公害が深刻化している。

 日本は、公害先進国として、その対策に最大限の協力をすべきである。

 国レベルの協力としては、ODAなどの抜本的見直し作業が進行しているという。

 茨城県としても、民間レベルでの協力体制を敷く必要があるのではないだろうか。県においては、一昨年霞ヶ浦を中心に世界湖沼会議を開催した。湖沼・河川の汚濁防止ノウハウは、一長のものがる。

 地球環境を守るためにグローバルな視点から、県民の広範な支援ネットワークを作ることが出来ないであろうか?

県民の海外での生活をサポート

 今後、茨城県内企業の国際進出は一層進展していくであろう。今回現地工場を視察した企業の社長は、私の住む団地の100メートルも離れていないところに住まいを構える方であった。

 4年から5年間、日本を離れ、夫妻で現地で暮らすという。その間、茨城の家は空き家。時々息子さん夫婦が掃除に通ってきてくれているという。

 その社長にふるさとが恋しくなりませんか?と尋ねてみた。

 「新聞や衛星放送などで日本の情報はリアルタイムで入手できます。ただ、地元や茨城県のローカルなニュースは全く入りません。出張してくる会社の人が持ってくる新聞の地方版が一番読みたいですね」との答えが返ってきた。

 現在県には、何人の県民が長期の出張や出向で海外で暮らしているかの数値も掌握されていない。

 こうした、海外で働く県民の皆さんをサポートする体制整備が不可欠になると思う。

 県の情報や、市町村の情報を伝える仕組みづくりを検討してはどうだろうか。

 県のインターネットは、その内容をもっと充実させるべきだ。市町村のレベルのホームページ開設も働きかけるべきだ。

 地元新聞社(茨城新聞や新いばらき新聞)のインターネット情報もほしい。

 こうした、情報入手拠点としても、県東南アジア事務所の必要性がクローズアップされるかもしれない。

海外邦人の参政権問題の解決を急げ

 地元の情報が知りたいとの要望とともに、複数の方から伺った要望が、「海外で選挙の投票が出来ないか」ということであった。

 外務省によると、94年10月時点の在外邦人数は約69万人(永住者・約26万人、3か月以上の長期滞在者・約43万人)。公職選挙法では、選挙人名簿の登録は市町村の住民基本台帳に基づくため、在外邦人に選挙権はない。

 84年には、在外邦人に選挙権を認める公職選挙法改正案が国会に提出されたが、実質審議のないまま2年後に廃案となっている。

 しかしほとんどの主要国で制度化され、在外邦人数も増えていることから、要望が強まっている。

 連立与党は96年10月、与党政治改革協議会で、84年の改正案を基礎に、

在外公館(大使館や領事館)での投票と郵便投票との併用
衆参両議院の比例代表選挙が対象

――との基本方針を決め、自治、外務両省に具体的検討を指示した。

 現在、両省間で進められいる調整の最大のポイントは「在外公館での投票」と「郵便投票」のどちらをメーンに据えるかだ。

 外務省は「郵便投票」を主張する。「投票は、全員が行使出来る方式がいい」との理由からだ。アメリカ、ドイツなどは、すべて郵便投票で行っていることも、導入可能とする根拠のひとつだ。また、同省で海外の180公館(大使館、総領事館)を調査したところ、投票所を設置出来るのは110公館。ニューヨーク、パリなど邦人が多い場所を中心とした残り70公館は設置不可能だった。

 一方、自治省は「郵便投票ではだれが投票したか分からず、選挙の公正さが確保できない」との理由で、公館での投票を主張する。実際、50年制定の公職選挙法には郵便投票が規定されていたが、翌51年の統一地方選で不正が多発したため、52年に廃止されている。

 選挙権は国民主権の柱であり、在外邦人に選挙権が与えられない状況は早急に解消されるべきだ。しかし自治、外務両省間の見解の相違は、簡単に埋まる状況にはないのが現実である。

 さらに、地方自治の問題になると論議のテーブルにも載っていない。地方自治とは、現にその地域にすむ人の問題であるから、在外邦人は地方自治の枠外なのである。その常識も、近い将来再検討を迫られる時が来るのではないか。今回の視察ではそんな予感を感じさせられた。

定住外国人の人権を守る体制整備を

 平成6年の統計によると、茨城県内の外国人登録者数は、26,617人となっている。そのうち、フィリピン国籍の人だけでも、2,881人にのぼる。短期の在留、または不法在留者を含めるとこの数字は、倍増すると言われている。

 今回の視察の感想でも述べたが、東南アジアを一つの範疇で括ることは出来ない。アジアの多様な民族性に対して、地方自治はその権利を守る活動を行わなくてはならない。

 現在、国際交流課では英語による広報誌の発行を行っている。県警でも通訳を採用し、取り調べや、事件に巻き込まれないような配慮をしている。

 しかし、その体制はまだまだ完全とはいえない。英語はまだしも、マレー語やタイ語などについてはほとんど手が着けられていないという。

 定住外国人の人権を守るためにも、言葉の壁を乗り越える体制整備が急務である。
9701gai



韓国又は朝鮮

中国

ブラジル

フィリピン

その他

総数

1991年

5,031

2,306

1,741

1,528

2,547

13,153

1992年

5,329

2,838

4,670

2,445

4,736

20,018

1993年

5,420

3,209

5,462

2,277

5,359

21,727

1994年

5,533

3,351

6,354

2,389

6,348

23,975

1995年

5,618

3,816

6,651

2,881

7,651

26,617




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アセアン行政視察報告 - 県議会での報告

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東南アジア地方行政視察報告


平成9年2月28日、平成9年度第1回茨城県議会の本会議で、東南アジア地方行政視察団を代表して、新井昇副団長が報告を行った。以下全文を掲載します。

 私は、このたび東南アジア地方行政視察団の副団長として山口武平団長のもと細田、木本、磯崎、小川、中田、半村、川津、田中、白田、飯塚、井手の各議員と共に、去る1月28日から2月5日までの9日間にわたりアセアン4ケ国、インドネシア・マレ−シア・シンガポ−ル・フィリピンを訪問し、各国における日系進出企業の現状、並びに政治、経済等について視察調査を行って参りました。

 今回の視察団は山口団長を中心に全員1期生でありましたので、各国の視察と共に団員同志の交流も活発に行い、現在の政治経済全般にわたり意見交換を行い、当初の目的を順調に達成することが出来ました。

 今、東南アジア諸国は「自由への行動元年」を謳った先頃のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)フィリピン会議は各国の具体的な自由化策である「マニラ行動計画」を打出すなど、APECが、一体となって貿易、投資の自由化の実行段階に入ることを強く印象付けました。

 今や、APECはEC・NAFTA(北米自由貿易協定)と肩を並べる大経済会議となっております。これは70年代に工業化に成功した韓国、台湾、香港、シンガポールのNIES4ケ国及び80年代のこのアセアンの発展が背景となり、欧州全体がECに結集し米国もNAFTAを結成、世界の経済圏はブロック化されたのであります。特に、このアセアン経済圏に注目した米国は、アジアを含めた経済政策においても主導権を握ろうとしており、ある面では、米国とアセアンの縄引きも行われております。

 この様に今や、アセアン諸国はAPECの中でも最も重要な地位にあり、世界中からその動向が注目されております。

 今回の視察にあたって、このアセアン4ケ国を選定したのは、今の時期に見ておくべき必要な国々と考えたからであります。

 今回の視察結果を一言で表現しますればまさに「百聞は一見に如かず」であると感じた次第であります。

 では、各視察地での概要につきましてご報告させていただきます。

 最初の訪問国インドネシア共和国では、まず大使館にて、川村参事官、豊国一等書記官、渡辺一等書記官に出席していただき、インドネシアの政治、経済の現況について説明を受けました。人口は1億9千万人でアセアン諸国中第1位であり、約1万3千という島々からなる群島国家であります。

 政治は、1993年3月に6選されたスハルト大統領の下、国政は安定的に推移しており、大統領が来年までの任期を全うすれば実に連続30年に及ぶ長期政権となります。

 経済においては、多大な国際的債務を抱える中で、石油依存体質からの転換を図り、1994年6月に外資100%投資の容認をはじめとする抜本的規制緩和を発表し、貿易投資の自由化により、輸出産業の育成に政策転換を図っております。

 日系企業の数は、ジャパン・クラブという日系法人の団体によれば約300から350社、関連会社を含めると4〜500社であります。在留登録をしている日本人は約1万人。この数は少ないように思えますが、単身赴任者が多いのと、日本人1人分で現地の数十人が雇えるためであります。したがって、千人規模の工場でも日本人は5〜6人が普通であります。

 次に、大使館の現況示唆を踏まえて、進出企業である日立建機のヒタチ・コンストラクション・マシナリ−・インドネシアを訪問し、松本社長の説明を受けました。

 設立は、1991年、会社は、茨城県の土浦工場が母体となっており、従業員は600名、日本からの出向者は社長以下10名、事業は、中小型の油圧シャベルの組立て工場であります。

 進出の決め手は、まず人件費の安さということであります。それから関税(15%)の問題、更にインドネシア国内における建設機械の需要が上げられます。インドネシアは、日本の5.5倍の面積があり、資源も豊富にあり、これからインフラ整備にどれ程の投資を必要とするか計り知れないものがあります。企業にとっては大きな魅力をもった国に写っているようでした。

 工場の中に入って驚いたのは、現地の工員さんが、全くの手作業に近い状態で仕事をしていたからであります。ある2,3人のグル−プは、厚さ20ミリほどの鋼材を手作業で切り出しており、別のグループは、鋼材をグラインダ−で磨いておりました。

 また、工場内の片隅には、昭和32年式の日本製の工作機械がおいてあり、日本では既に使用しないため、こちらへ移設したものでインドネシアでは、まだまだ活躍しているようでした。

 労働集約型の工場であるとの、社長説明を受けておりましたが、これ程までとは、思いもしなかった次第であります。

 また、作業中生気のないような社員が目についたので、理由を尋ねたところ、今はイスラム教のラマダン月に当り、1ケ月間、日の出から日没まで一切の飲食が出来ない断食のためでありました。

 会社として、断食をむしろ当然と捉えているのには大変驚いた次第であります。

 次の視察先は、日立製作所の現地法人で日立パワ−・システム・インドネシアで、日野社長の説明を受けました。

 設立は1995年、従業員125名内日本人10名、日本人10名の内、7名は軌道に乗るまでの応援体制であります。会社の母体は、日立製作所国分工場で、製品は一般には馴染みのうすい、電力会社のスイッチ・ギアを製造しております。(スイッチ・ギアとは、大電力(50万V)の電気の入り、切りする際の機械装置であります。)

 進出にあたっては、インドネシアの政府と電力会社からの要請があり、インドネシアにおける技術の伝承を図るためと、インドネシアの電力需要の伸びが見込めるためであります。

 製産品については、当初80%はインドネシアの電力会社の発注との計画でしたが、国情の違いで正式発注が簡単に1年、2年の遅れが生じている現状であります。したがって、現在は日本の親会社が受注したものを生産し、サウジアラビアなどへ輸出しております。

 社員の少ない点を、日野社長は「従業員の人数ではない。我々の会社は技術である」と言い切りました。人材、製品ともに自信の表れと、羨ましくも思えた次第であります。

 インドネシアのつぎは、赤道直下の国、豊かな自然、信仰厚い人々、古くから東西交易の中継地として様々な文化が流入きた複合文化国家マレーシアの近代都市クアラルンプ−ルに移動しました。

 マレーシア大使館では、藤原一等書記官から最近の政治経済状況の説明を受けました。

 人口2,000万人のマレ−シアはマハデール首相の指導のもとで民主的政権交代のルールが確立されており極めて安定しています。

 経済面では、93年に国民総生産が、初めて3,000ドル台になるなど2020年までに先進国入りという目標を掲げ、政策面、インフラ整備についてもアセアン諸国では充実した内容になっています。

 1986年外資導入の規制緩和を行い現在100%外資導入を認めて成功しいますが、労働力については極端に不足しておりマレ−シア全体で実に170万人のイスラム系の外国人労働者が働いております。つまり就業者の5人に1人は外国人ということであります。

 在留邦人は登録上約1万名、実数は5割増しといわれているので1万5千人程度と考えられます。

 日系企業については、1、346社であり製造、非製造の割合は約半々であります。製造業の場合、特に電気、電子産業関係が多く立地し、日本での競争がそのまま反映されているようであります。

 マレ−シアでの視察調査は2社でありました。

 まず1社は東芝エレクトロニクス・マレーシアの訪問で、安島社長の丁重な説明を戴きました。

 1973年創立、今年で操業24年、従業員1,800名、日本からの出向は社長以下15名であります。

 集積回路(IC)の生産工場で、商品は全く日本と同一のものを生産しています。製品の9割はアジアで、後は、ヨ−ロッパとアメリカへの輸出であります。

 技術者出身の社長らしく、良い製品を安く、早く、ということで進出したのであるから、日本よりより良いものを造ろうと、生産ラインの問題など、様々な研究や検討を行っておりました。

 一番の問題は日本の様な優秀な下請け企業が育たない点で、重要な部品については日本からの輸入に頼っているのが現状で、日本からの中堅企業の進出を強く望んでおられました。

 二番目が、多民族国家のため法律により社員の民族(人種)の比率が決められている点であります。これは部課長職にも適用され余り厳格に適用されると企業としては問題ではあると説明があり、日本では考えられないことであります。

 次に、日本ビクター関連のJVCエレクトリック・マレ−シアの訪問では藤田社長の説明を受けました。

 設立は1988年、従業員約2,700名、内日本人29名。平均年齢24.5才、全くの男女平等で勤務時間も給与も格差は一切なく、当然、女子社員の夜勤もあるとのことでした。

 音響家電製品(CDラジカセ)の製造が主体の工場であります。輸出先はヨ−ロッパへ4割、南北米へ4割、アジアへ2割で、日本へは数%程度であります。

 また、マレ−シアは、転職が当り前で少しでも条件が良ければ、すぐ転職するジョッブ・ホッピングが一般的であります。理由としては、労働力不足は勿論、それ以外に退職金制度がなく、年金も、政府が個人の通帳をつくり、そこへ個人、企業が各12%を振込む個人年金制度であり、この社会保障制度の違いのためではないかと考えられます。

 次の訪問国シンガポ−ルでは、週末となったため企業(工場)視察は行えないため住友金属シンガボ−ル事務所との懇談を行い、大石所長初め日本人社員全員の4名と意見交換を行いました。

 この事務所は、住友金属の現地法人ではありますが、生産部門ではなく、東南アジアにおける自社製品の営業活動などを行っている会社であります。社員4名の職種は事務2名、技術2名と半々で、それぞれ専門を生かしながら、仕事を処理しております。

 営業活動の方法が、国により全く異なることなど、製造業主体の視察では考えられないことなどが数多く有り、実りある懇談ではありました。

 最後の訪問国はフィリピンになります。

 このころになりますと、さすがに全員疲労の色は隠せなくなっているようでしたが、気持ちも新たに大使館を訪問し、篠田二等書記官、先崎二等書記官に現在のフィリピン情勢について伺いました。

 人口6,500万人はインドネシアにつぐアセアン第2位の国で、大学の進学率も高く、労働者の質も非常に高い、賃金はインドネシアとほぼ同じであります。

 現在までの日系企業進出は377社を教え、その内50%が自動車産業、コンピュータ関係等の製造業であり、今後インフラ整備の問題、特に電力供給、水、道路整備と課題も多いが世界共通語である英語を国語としていることは進出企業にとって最大の魅力であるのではないかと強く感じた次第であります。

 フィリピンでの企業視察は日立製作所関連の現地法人日立コンピュータ・プロダクツを訪れ、社長の佐羽氏より説明を受けました。

 設立は1995年、資本金45億円、小型デイスク、磁気ヘッドを製造している工場で、日立製作所の小田原工場がべ−スであります。従業員2,000名を有し、日本人は13名であります。

 進出の理由は、近年、政府が外資導入政策を始めたためと、投資後何年間かは、法人税や、所得税などを免除する投資優遇制度が受けられるためでありました。その他に、他のアセアン諸国と比べ日本との距離が近い点と、空港から1時間の場所に立地できる点であります。今日、日本と連絡すれば明日には必ず来られる場所であるというのは製造工場では重要なことであります。政情、治安等の問題も十分に検討したようであります。

 製品については、磁気ヘッドはほぼ百%親会社の日本で、小型デイスクは日本に限らず世界各国へ輸出しています。

 工場内の見学では、大勢の白衣を着用した女性工員が、大きな目を輝かせながら、微笑みを浮かべた表情はいまでも心に残っております。英語が話せ、目が良く、手先が器用と三拍子そろった技術力はフィリピン以外では得られないのでは、とまで佐羽社長は話されておりました。

 以上、アセアン4ケ国の視察は無事、事故もなく帰国の途についたのであります。

 各国大使館、及び進出企業の視察に際しましては、関係者と全議員が活発な質疑応答を交わしたのでありますが、それぞれ関係の皆様が誠意ある対応をして戴き感謝する次第であります。

 アセアン諸国は異なる国家体制、経済規模、民族、宗教とバラバラな国の集まりであります。

 このような国々が統合に向かうのは極めて困難でありますが、政治的ではなく、自由経済が主導となり地域交流に成功し、日系企業も経済活動の中でアジアの地域発展のため、共存共来に向かって努力している現況に感激した次第であります。

 視察団全員が、視察の意義を十分に認識し目的をほぼ達成できたものと総括しております。

 今後、この視察の成果を地元産業の空洞化問題や、商業、流通業の発展施策等に十分に活かし、県政発展のため大きな成果を残したと、県民の皆様に評価されるよう一層の努力を決意するものであります。

 最後になりましたが、今回の視察に対しましては、その機会を与えていただきました議員各位並びに執行部のご高配に対し感謝申しあげましてご報告とさせていただきます。




このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。

平成9年度茨城県予算を考える - H9予算について

平成9年度茨城県予算(案)について

 平成9年度茨城県予算(案)は、一般会計の伸び率が4.8%、1兆1022億5百万円であり、消費税の導入に伴う都道府県清算金や市町村への交付金を除いた実質伸び率は、3.2%となっている。

平成9年度の茨城県予算規模
単位:百万円
区分H8H9伸び率
一般会計1,051,2311,102,205104.85%
地方消費税関連歳出のぞき1,051,2311,084,812103.19%
特別会計112,996126,151111.64%
企業会計92,03288,52896.19%
2,307,4902,401,696104.08%

 款別の内容を概観してますと、土木費や農林水産費などの公共投資関連の予算を前年以下に押さえ込み、民生費、教育費などに重点的に配分している点に特色があります。

平成9年度茨城県予算款別
平成9年度茨城県予算款別
単位:百万円
款名H8当初(A)H8当初構成比H9当初(B)H9当初構成比伸率(B/A)
議会費2,0030.2%2,0030.2100
総務費52,491569,1746.3131.8
企画開発費40,6243.938,4693.594.7
生活環境費10,516114,8781.3141.5
民生費63,224668,7706.2108.8
衛生費39,0033.735,9403.392.1
労働費6,7170.67,8040.7116.2
農林水産業費118,60011.3115,25010.597.2
商工費49,0494.746,6794.295.2
土木費222,12821.1217,40219.797.9
警察費54,7795.256,2385.1102.7
教育費288,88727.5297,69427103.1
災害復旧費2,3430.22,8460.3121.5
公債費73,749786,4177.8117.2
諸支出金27,0182.642,4913.9157.3
予備費15001500100
合計1,051,2311001,102,205100104.8

参考資料:H9茨城県予算の詳細

 具体的な新規事業においては、私ども公明・新進クラブが、かねて、主張してきた

放課後児童クラブ補助事業
母子家庭医療補助制度
介護ふれあい体験事業
24時間在宅ケア推進事業補助
障害者110番事業
地域リハビリーテーション事業
防災情報ネットワーク整備事業
刑事事件被害者対策推進事業
県立学校インターネット接続事業
県立高校総合学科整備事業
県立全日制単位制高校整備事業
県北生涯学習センター整備検討費
特定地域中小企業活性化特別対策
創造的企業経営戦略支援事業


などが採用されました。特に、「児童クラブ事業」については、国の政策をも先導する新規事業であり、高く評価される。

 全体的に見れば、限られた予算を福祉・医療・教育・文化といった、県民生活に直結する分野に重点的に配分した予算である。

 しかしこの予算には、深刻な財政の硬直化の問題がある。

 昨年度、幾分回復したとはいえ、県税収入の落ち込みは、容易には回復していない。法人二税の見込額1195億円は、平成3年度と比較すると、300億円不足している。その上、この4月の消費税率のアップによる消費の冷え込み等を考慮に入れると、法人二税の基本となる企業業績の大幅な回復は、絶望的な状況である。

 行財政改革を先送りにした、消費税率の引き上げ、特別減税の打ち切り、医療保険制度の改悪による国民の負担増などなど、政府の失政は、かねてから懸念されていた景気へのブレーキ効果として、現実のものとなっている。

 橋本政権の経済政策に不満の声が、茨城県民の中にも充満している。

 こうした歳入の不足を県債の発行と基金の取り崩しで繕っているのが、今年度予算の実態に他ならない。

 平成9年度の一般会計の県債発行予定額は、1566億円に達している。これは前年当初予算に比べ5.4%の増加となり、予算の伸び率よりも高い。公債依存度は、地財計画の13.9%を上回り14.2%に達している。平成9年度末の県債発行残高は1兆17億円と一兆円の大台を突破する見込み。

 これを家計に当てはめてみると、県民1世帯当たり160万円の借金を抱えることとなる。

 また、忘れてはならないことは、この県債残高は元金だけの残高であるということです。

 平成8年度末の県債残高見込みは、8917億円。この8917億円の償還に必要な利子は、2600億円に及ぶ。期末残高は、利子を加えて計算すると、3割近くが膨らみ、元利合計では、1兆1500億円の返済が迫られる。

 県債の近年の発行状況を振り返ってみると、バブル経済が破綻した平成5年度以降、県債の発行高が急増して、平成4年度が515億円であったものが、8年度が1480億円、9年度の発行予定が1566億円と、4年間で3倍強に膨らんでいる。

参考資料:H3〜H9の県債発行状況

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 このように増大した県債残高に対する償還額、すなわち返済額を推計してみますと、8年度の残高見込み8917億円に対して、10年度1036億円、11年度998億円、12年度1079億円、13年度1035億円、14年度978億円と9年度予算の公債費864億円を大きく上回る返済を迫られることとなる。

 これに、その年度ごとに、新たに発行される県債の償還が加わるわけですから、本年度と同規模で県債を発行した場合、私の試算では、10年度以降の公債費の割合は10%を超え、急速な公債費による財政の硬直化が大いに懸念される。

参考資料:H8以降の県債償還計画

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 基金の取り崩しも深刻な状況にある。

 平成9年度一般会計中の基金の取り崩し予定は、530億円である。8年度の取り崩し額が最終補正後で285億円でありますから、実に前年度の2倍近くの基金を取り崩すことになる。

 これによって、平成3年度末に1763億円あった一般財源基金は、8年度末には、358億円にまで減少し、ピーク時の五分の一近くに減少することになる。

参考資料:H3〜H9の一般財源基金の推移

 まさに、借金を重ね、貴重な預金を吐き出しながらの苦しい予算編成といえる。

 こうした県債発行による公債費の増加や基金の取り崩しによるによる財政の硬直化ともに、近い将来問題になるのが、退職金を含む人件費負担増の問題である。

 平成8年4月1日現在で、県人事委員会が行いました職員給与の実態調査資料もとに、分析を加えてみると、
参考資料:県職員の年齢別人数

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 知事部局、県警、教育庁などすべての県職員の人員構成をグラフ化してみますと、38歳と39歳を一つの頂(いただき)とし、34歳35歳をもう一つの頂とする、茨城の象徴、筑波山の姿を見事に描く。

 現在58才59歳の年齢層の方々が約1000名に対し、ピーク時の年齢帯の方々は、その約3倍近くの2700名以上と高い数値を示す。

 現在まで、比較的抑制傾向できた人件費は、今後10年以内に大きな伸びを示すことが懸念される。

 更に、職員退職金もその増加が懸念される。

 東京都の小金井市で、平成9年度の退職金を支払うため「退職手当債」の発行許可を国と都に申請する予算が提案された。小金井市には、退職金用の基金がありますが、4年度に約20億円あった基金は、取り崩しが続いており、一方で、市の歳入はバブル崩壊後、決算で5年度から3年連続で前年度比マイナスを記録する状態となっている。

 こうした中で歳入が好転せずに必要な事業を進めれば、9年度には基金を含め退職金に回せる自前財源がなくなり、退職手当債発行が必要になる。

 無論、他の市町村の状況と県の状況を単純に比較することは出来きないが、対岸の火事として見逃すことは出来ない。

 茨城県の場合、平成8年度県職員の退職金の平均は、一人約2630万円となっている。

 毎年、退職金の平均が1.7%上昇すると仮定すると、退職者がピークに達する18年後には、退職金の平均額は1.35倍、退職者が2.7倍になることが推計され、退職金のみで約830億円の財源が必要となる。これは現在の3.6倍の規模となる。

 現在、県には退職金に充てる積立制度、つまり退職金のための基金はない。

 県においても、退職金引き当て基金を前向きに検討する必要を痛感するわけでございます。

 また、人員の適正配置や思い切った定員の再検討が必要であると思われる。

 更に、給与制度自体の見直しも課題となりましょう。

 具体的には、特別昇給制度は見直すべきである。

 現在、県では退職時の特別昇給制度が認められております。県の規則等によって、退職日、当日に2号報以内で基本給の昇給が認められ、退職金はその昇給された基本給をもとに支給されるため、勧奨による退職の場合約50万円程度が退職金に上乗せされている。

 収入が不足している家計で、借金を増やし、貯金を取り崩して収入以上の生活をしていたならばどうなるか。早晩この家計は崩壊し、企業であれば倒産に至る。

 収入を増やすことが難しい状況である現在、支出の削減を何よりも優先させるべきである。

 それが行財政改革であり、一切の例外・聖域を設けず、行革の断行が求められている。

 茨城県の平成9年度予算の実態を多くの人に知っていただき、県政を厳しく監視していただきたい。




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