動燃東海爆発事故アーカイブ - 動燃事故で日立市報の号外発行

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動燃事故の影響

 動燃事故が、観光客の減少など、周辺地域に具体的に影響を及ぼし始めている。
また、市民の不安を解消するため地元自治体では、広報誌の号外等を発行し、広報活動に努めている。
周辺の観光地の状況と日立市の市報の号外を掲載します。

動燃の情報の乱れに、予約キャンセル180名に及ぶ

 爆発事故のあった動燃東海事業所(茨城県東海村)から5キロほど南にある観光地、茨城県ひたちなか市阿字ケ浦町の旅館街でキャンセルが出ている。この時期は、水戸の偕楽園の観梅客が宿泊することも多く、突然のキャンセル騒ぎに旅館経営者は「この大打撃の怒りをどこにぶつけたらいいのか」と落胆している。

 阿字ケ浦の「つるやホテル」(65人収容)では、明治大学の陸上競技部員約50人が、爆発があった11日から4泊の予定で合宿していたが、3泊分をキャンセルして12日に帰京した。

 練習グラウンドが東海村にあることを心配したホテルの社長が12日朝、村役場に問い合わせ、「全く影響はない」と確認した。ところが、その後、放射能が漏れ、被ばく者も出たことなど、刻々と状況が変わるのをテレビで見た学生たちは「情報がくるくる変わって信用できない」と帰京してしまったという。

 同じく、阿字ケ浦クラブでは、3月20日より24日まで合宿を予定していた東京:麻布高校の110名の団体と、3月25日〜29日まで予約の慶応大学生30名が予約を取り消した。

 近くの民宿でも、15日に泊まる予定だった常連の家族客一組(8名)が「今回は見合わせる」と、キャンセルしてきた。

日立市からのお知らせ
動燃事故による
周辺環境への影響は心配ありません


970322hita このたび、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所で、アスファルト固化処理施設の事故が発生し、市民の皆様に、たいへんご心配をおかけしております。
事故原因の究明は、今後の徹底した調査に待つことになりますが、事故のあと、一時的に大気中に放射性物質が滞れたものの、その後は通常の値に戻っており、周辺環境や人体への心配される影響はありません。
日立市内の5カ所(留町・神田町・大和田町・南高野町・東成沢町)で調査した結果でも、大気や土壌の中、野菜等について、放射性物質の異常は検出されておりません。
ご家庭で、洗濯物を干しても、お子さんが外で遊んでも、問題はありませんので、ご安心ください。

○なお、国では、科学技術庁水戸原子力事務所が、このたびの事故に関する 相談窓口として、「東海地区タスクフォース」を設けました。お聞きになりたいことがありましたら、お問い合せください。問い合わせの時間は、午前8時30分から午後6時までです。
東海地区タスクフォース
《029−287−3040 または 029−287−3044》

○日立市への照会は、次へお願いいたします。
日立市役所環境保全部環境保全課
《22−3111 内線296 または 298》




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動燃東海爆発事故アーカイブ - 動燃異常事態発生連絡書

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異常事態発生連絡書

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件  名
 動力炉・核燃料開発事業団東海事業所 再処理施設アスファルト固化処理施設における火災・爆発事故について(第1報)

発生日時   平成9年3月11日(火) 10時06分頃

発生場所   動力炉・核燃料開発事業団東海事業所
         再処理施設アスファルト固化処理施設

概  況

(1) 事故発生日
  _从劼糧生
 アスファルト固化処理施設は,平成9年2月7日から開発運転を実施していた。平成9年3月11日(火)10時06分頃,アスファルト充てん室(R152)のセル換気系に係る温度警報装置が吹鳴していることを制御室(G218)にいた作業員が確認した。ほぼ同時に,ターンテーブル上のドラム缶へのアスファルト充てん状況を監視する,アスファルト充てん室(R152)内のテレビカメラからの画像が,白っぽくなったことを制御室(G218)のテレビモニタで確認した。また,操作区域(G115)の作業員が,アスファルト充てん室(R152)内で火災が発生していることを,操作区域(G115)から目視により確認した。10時12分頃に操作区域(G115)内バルブを手動開により水噴霧して消火作業を行い,10時22分頃に操作区域(G115)から,目視により消火していると判断した。
 10時13分から10時18分にかけてアスファルト固化処理施設の,βダストモニタ(β−4,β−5,β−3,β−6)警報が吹鳴した。10時26分に第三低放射性廃液蒸発処理施設において,局所排気モニタのβダスト警報が吹鳴した。
 10時23分頃にアスファルト固化処理施設の換気系の全ブロワを手動で停止した。また,10時15分頃に設置した現場指揮所の指示(10時32分頃)により,当該施設の作業員は施設外に退避した。
 アスファルト固化処理施設において,βダストモニタが吹鳴したことから,10時45分アスファルト固化処理施設のグリーン区域を立入規制区域,アンバー区域を立入制限区域に設定した。
 11時11分頃に事業所対策会議議長は,モニタリング車の出動を指示し,11時15分頃に再処理保全区域の環境モニタリングを開始した。
 第三低放射性廃液蒸発処理施設にある局所排気モニタの指示値が上昇したため,11時30分に第三低放射性廃液蒸発処理施設及び第二低放射性廃液蒸発処理施設(図−1参照)の全域を立入制限区域に設定した。
 一方,13時34分頃に作業員2名,東海村消防署員1名がアスファルト固化処理施設に入室し,作業員が現場の状況を確認した。その後,15時15分頃に,内部の放射能状況を確認のため,作業員3名がアスファルト固化処理施設に入室した。また,16時57分頃に作業員4名がアスファルト固化処理施設に入室し,この時に制御室(G218)制御盤でセル排気ブロアの起動を試みた。ブロアは,全て起動したが,セル換気系ブロア出口側のダンパが閉となったままの状態であることを確認し,再起動は困難と判断した。
 また,第一付属排気筒の排気モニタの確認の結果,10時14分頃から指示値に僅かな上昇が見られた。なお,施設周辺の環境放射線測定装置(モニタリングポスト,モニタリングステーション等)の指示値に異常は見られなかった。
 ◆’発の発生
 アスファルト固化処理施設において,20時04分頃,爆発音の発生を確認した。その後,施設の窓,扉及びシャッターが破損し,煙が出ていることを確認した。また,第三低放射性廃液蒸発処理施設の扉及び窓が破損しているのを確認した。20時09分,第一付属排気筒の排気モニタ警報が吹鳴した。この時,アスファルト固化処理施設内には作業員はおらず,爆発による直接の人的被害はなかった。
 本社に災害対策本部を,東海事業所に防護活動本部を設置するとともに,環境モニタリングの強化及び施設周辺の状況の確認を実施した。
 23時10分頃から作業員がアスファルト固化処理施設に入室し,状況を確認したところ,アスファルト充てん室(R152)には火災,煙は認められなかったが,施設内の扉,設備,窓等に破損が認められた。第1付属排気筒における排気モニタでは,爆発により一時的に放射能濃度が上昇したが,その後平衡状態に戻ったことを確認した。
 また,事業所敷地内の環境放射線測定装置(モニタリングポスト)における放射線測定結果については,20時40分頃から僅かな上昇がみられたが,21時以降は通常の変動範囲内であったことを確認した。
 3月12日,1時過ぎからアスファルト固化処理施設周辺の汚染状況を調査したところ,アスファルト固化処理施設東側及び南側の道路周辺に,一部汚染が認められたため,2時30分に施設周辺を一時管理区域に設定した。また,5時20分に一時管理区域の範囲を拡大した。
 なお,事業所内外の環境放射線測定装置(モニタリングポスト,モニタリングステーション等)による放射線測定結果は,通常の変動範囲内であった。
 また,3月13日から,一時管理区域の清掃を行うとともに,破損した窓等の閉口作業などの応急的措置を実施した。

(2) 事故発生日以降
  ヾ超モニタリング
 爆発発生直後にアスファルト固化処理施設周辺(周辺監視区域内)で採取したろ紙,土壌試料及び雨水排水溝の水の一部に事故の影響とみられる有意な値が検出されたが,事業所で実施した環境モニタリングでは有意な値は検出されず,平常の変動範囲内であった。
 一方,第一付属排気筒の排気モニタ,第二及び第三低放射性廃液蒸発処理施設の局所排気口の排気モニタの測定結果についても,12日以降は通常の変動範囲を超える上昇傾向はなかった。
なお,主排気筒,第二付属排気筒及びその他の局所排気モニタについては,通常の変動範囲内であった。
 ◆仝従貮旧のための準備作業
 アスファルト固化処理施設及びその周辺施設の状況確認と復旧のための準備作業を3月12日から開始した。
   アスファルト固化処理施設では,施設内部の放射線汚染状況の確認,セル換気系のフィルタ交換作業及びアスファルト固化体への水噴霧による冷却を行った。アスファルト固化処理施設及び第三低放射性廃液蒸発処理施設の破損窓の閉口工事を実施した。また,一時管理区域の清掃を実施し,3月16日には一時管理区域を縮小した。


被ばく線量当量の状況

 火災発生時に,アスファルト固化処理施設及び第三低放射性廃液蒸発処理施設から退避した作業員,爆発時にアスファルト固化処理施設周辺及び第三低放射性廃液蒸発処理施設内にいた作業員について,ホールボディカウンターを用いて合計112名の測定を実施した結果,37名に微量の放射能が検出されたが,摂取量は最大でも法令に定める基準値以下(134Cs:年摂取限度の約9700分の1,137Cs:年摂取限度の約2100分の1)であり,これによる預託線量当量はいずれも記録レベル(2mSv)未満であった。

原因と対策

 3月11日に,本社に理事長を本部長とする災害対策本部,東海事業所に所長を本部長とする防護活動本部を設置し,現場の状況把握に努めている。
 現在のところ,火災・爆発の原因は不明であるが,徹底的な原因調査を行い,その結果に基づき所要の対策を講ずることとする。
 事故の原因究明については,事故現場の応急処置が整いつつあることから,3月16日に「原因究明及び再発防止対策立案に専従する班」を災害対策本部に設置し,さらに学識経験者からご指導・ご助言を頂き,徹底的な原因調査を開始した。
 なお,原因と対策については,明らかになり次第報告する。


今後の対応

 火災・爆発により,施設からの放射性物質の漏洩があったため,施設及び事業所内外の環境モニタリングを継続して実施する。
 事故による設備への影響,施設内の汚染の状況については,現在調査中である。


添付資料(以下は動燃事業団のホームページにリンクしています)

図−1  再処理施設建家配置図
図−2  アスファルト固化処理施設 1階平面図
図−3  アスファルト固化処理施設 2階平面図
図−4  第三低放射性廃液蒸発処理施設 3階平面図
資料−1 事故発生直後の主な経緯
資料−2 アスファルト固化処理施設の概要及び当日の運転状況
資料−3 アスファルト固化処理施設建家及びセル換気系について
資料−4 被害等状況図
資料−5 環境モニタリング
資料−6 爆発後の措置
※リンク切れ




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動燃東海爆発事故アーカイブ - 時系列経過と情報伝達体制

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アスファルト固化処理施設の事故経過と周辺市町村への連絡体制

 固化施設の事故に関して、地元市町村への連絡体制の不備が浮かび上がっている。
 この問題は、単なる動燃と各市町村との問題だけではなく、県から各市町村への連絡体制にも多くの課題があることがわかる。
 たとえば、県から各市町村への事故情報通報は、FAXを用いて行われているが、完全な同報システムでないため、12:00発の第一報が、日立市には12:23、ひたちなか市には12:24、となり那珂町に至っては12:31となる。
 危機管理の基本である情報伝達体制に抜本的改善が必要である。
固化施設の状況東海村ひたちなか市日立市那珂町
10:06排気ダクトの温度センサーが発報        
10:08作業員がドラム缶が燃えているのを確認        
10:10火災報知器が発報        
10:12スプリンクラーを作業員が手動にて操作、消火開始        
10:22消火作業終了        
10:32作業員23名が避難        
10:38県・市町村に第一報FAX  動燃東海(FAX)事故第一報FAX動燃東海(FAX)事故第一報FAX  
10:40東海村消防本部に第一報動燃東海東海消防署に通報      
10:41       動燃東海(FAX)事故第一報FAX
10:42 動燃東海(電話)総務部長代理より第一報      
10:52       動燃東海(電話)火災の旨報告
10:55     市から動燃東海(電話)事実関係の確認  
10:58 東海村消防本部出動      
12:23   県原子力安全課(FAX)事故速報    
12:24     県原子力安全課(FAX)事故速報  
12:31       県原子力安全課(FAX)事故速報
13:33 東海村消防本部東海消防署員1名と動燃職員2名が防護服を着て、火災現場確認のため入室      
16:45   動燃東海事故説明に来庁    
17:17   県原子力安全課(FAX)事故速報    
17:22       県原子力安全課(FAX)事故速報
17:28   県原子力安全課(FAX)事故速報県原子力安全課(FAX)事故速報  
17:31       動燃東海(FAX)事故速報
18:30       動燃東海事故説明に来庁
20:04アスファルト固化施設で爆発音発生        
20:25 動燃東海(FAX)固化施設でのトラブル発生の第一報FAX動燃東海(FAX)固化施設でのトラブル発生の第一報FAX動燃東海(FAX)固化施設でのトラブル発生の第一報FAX  
20:28       動燃東海(FAX)固化施設でのトラブル発生の第一報FAX
20:30   市から動燃東海(電話)トラブルの詳細を照会したが、現在調査中とのこと。    
20:50モニタリングポストに、放射線量のわずかな上昇がみられる  動燃東海(電話)固化施設でのトラブルで、鉄製扉2枚破損、動燃は防護体制に入る予定。  動燃東海(電話)固化施設でのトラブルで、鉄製扉2枚破損、動燃は防護体制に入る予定。
20:53     動燃東海(電話)固化施設でのトラブルで、鉄製扉2枚破損、動燃は防護体制に入る予定。  
21:30   動燃東海(電話)短時間の放射能放出はあった模様である。    
22:21   県原子力安全課(FAX)事故速報    
22:22     県原子力安全課(FAX)事故速報  
22:27       県原子力安全課(FAX)事故速報





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動燃東海爆発事故アーカイブ - アスファルト固化施設の概要

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アスファルト固化技術開発施設の概要と事故現場

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施設の目的

 再処理工場から発生する放射性廃棄物のうち、低レベルの廃液は廃棄物処理工場で処理され濃縮廃液となる。
 アスファルト固化施設は、こうした濃縮廃棄物をアスファルトと加熱混合し、脱水することにより、安定的なアスファルト固化体を作る施設である。
 この混合には、濃縮廃液とアスファルトを均一に混ぜるために、エクストルーダという装置が使われる。
 今回の事故は、エクストルーダで充填されたアスファルト固化体が搬出されるコンベアー上で発生した。

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動燃アスファルト固化処理施設1階の図面
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動燃東海事業所航空写真




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動燃東海爆発事故アーカイブ - 公明対策本部が現地視察

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公明の対策本部が現地調査

橋本県知事とも意見交換

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 茨城県東海村にある動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所再処理工場のアスファルト固化処理施設の火災・爆発事故で、公明は15日、「動燃・東海事業所」爆発事故対策本部(本部長=渋谷文久幹事長)の調査団を現地に派遣し、事故現場を視索するとともに、動燃に対して事故原因の徹底究明と安全対策の総点検など再殆防止を強く申し入れた。さらに調査団は、水戸市内の知事公舎に橋本昌茨城県和事を訪ね、東海事業所に対する県の安全指導を徹底するよう要望した。

 調査団はまず、11日の火災・爆発事故で窓やシャッターが吹き飛んだアスファルト固化処理施設を間近から視察。東海事業所側から事故当時の状況や周辺環境への影響、事故後の対応などを詳しく聴取した。

970316do_2 続いて、東海事業所の樫原英千世副所長らから、11日午前の火災発生から同日夜の火災爆発に至る経過や、作業員らの被ばく状況、事故後の対応などについて説明を受けた。

 これに対し調査団は、動燃が火災発生から15分ほどで消火を確認していながら、その後に爆発事故が起きて被害が拡大した点を指摘し、「消火の確認作業に問題がなかったか」など、動燃の初期対応の甘さを厳しく指摘。噴霧(スプリンクラー)の消火によって施設の換気装置が停止してしまった点についても、施設の構造やマニュアル(作業手順)の見直しなどを求めた。

 さらに調査団は、動燃の事故後の対応のまずさが問われた高速増殖増殖炉「もんじゅ」事故での教訓が今回の事故で生かされていないことから、「東海事業所の他の施設を含めて安全対策を総点検すべきだ」と強く申し入れた。

 この後、橋本昌知事との意見交換で調査団は、県に対し、今回の事故を重く受け止め、東海事業所に対する安全指導の徹底と災害対策など、県としての危機管理体制を充実させるよう要請した。これに対し、橋本知事は「今回の事故を教訓に、きちっと対応できるようにしたい」と述べた。

 この日の調査には、渋谷本部長のほか、鶴岡洋、及川順郎の両参議院議員、鈴木孝治県本部長、井手義弘同県幹事長(ともに県議)らが参加した。

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動燃東海爆発事故アーカイブ - 井手県議ら科技庁に要望

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公明から近岡科技庁長官への要望書(97/3/17 11:30)



平成9年3月17日
 

 科学技術庁長官
 近岡 理一郎 殿

動燃東海事業所爆発事故に関する申し入れ書


公明代表 藤井 富雄  

 さる11日、茨城県東海村の動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所の再処理工場アスファルト固化処理施設で発生した火災・爆発事故は、様々な問題を提起している。

 火災の際、スプリンクラーの使用をためらったため消火開始に4分ものタイムロスが生じていたこと。また、火災発生直後から排気筒のモニターが外部への放射能滑れを感知していたのに動燃が5時間も見逃し「外部への影響はない」と発表したこと。関係機関への連絡対応がまずかったことなど指摘されている。事故対応のまずさが問われた高速増殖原型炉「もんじゅ」事故の教訓が全く生かされてなく誠に残念である。

 わが党においては、公明茨城県本部が直ちに現地へ急行し被害状況を調査して茨城県知事に万全の措置を講ずるよう申し入れを行い、また、引き続いて党本部から公明「動燃東海事業所」爆発事故対策本部(本部長・渋谷文久)を派遣して調査活動を展開したところである。

 わが党は、現地調査等を踏まえ、政府に対して次の事項を速やかに実施するよう強く要請するものである。



1、事故原因の徹底解明

 今回の事故では、当日午前10時6分頃にアスファルト固化処理施設・充填室で火災が発生し、スプリンクラーによって消火させたが、その消火が不十分であったため、同日夜に爆発事故を誘発したものである。したがってその火災と爆発の発生原因とその経過について徹底解明し公表すること。

2、被害状況の徹底網査と被ばく者対策

 今回の爆発事故で排気筒から放出された放射能によって、すでに37名が被ばくしたことが判明している。周辺地域住民等への被ばくが拡がっていないか徹底調査を実施するとともに被ばく者対策を徹底すること

3、事故発生時の即応態勢の徹底と情報公開の推進

 今回の火災発生から爆発事故に至るまでの動燃の対応にも様々な問題が見受けられる。また関係機関への通報・連絡対応や周辺地域住民への事故発生情報の遅れなどが指摘されている。今回の事故の教訓を踏まえて、事故発生時の即応態勢の見直しとその徹底を図ること。

4、全国の原発施設総点検の実施で再発防止

 今回の事故を教訓に、原発事故の根絶に万全を期すため、全国の原発施設の安全対策、事故発生時の即応対策など総点検を実施すること。

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井手県議(左端)ら近岡科技庁長官(左から4人目)に原子力施設の安全確保を要望






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動燃東海爆発事故アーカイブ - 東海村消防本部活動報告

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東海村消防本部の活動報告

井手県議の東海村消防本部への照会により、今回の爆発事件では、動燃東海事業所への119番通報が30分以上遅れていたことが正式に確認された。
 以下、東海村消防本部の活動報告を掲載します。

東海村消防本部の活動報告


火災発生概要

発生日時  平成9年3月11日10時08分頃

発生場所  東海村村松4−33

        動力炉・核燃料開発事業団東海事業所

        再処理工場アスファルト固化処理施設

         地上4階地下2階

         延床面積4031.111

覚知時刻  3月11日10時40分

出  場  3月11日10時58分

現場入室  3月11日13時34分

退  出  3月11日13時43分

帰  署  3月11日15時07分

出場車両及び人員

      連絡車1台(4名)

 
発生施設の概要

 この施設は,再処理工場から発生する放射性廃液のうち,低レベル廃液を廃棄物処理工湯で処理し濃縮廃液となったこれらの低レベル放射性濃稀廃液とアスファルトを加熱混合,脱水し,安定なアスファルト固化とする施設である


活動概要

 10時40分 動燃より,アスファルト固化処理施設内のアスファルト充填室で火災が発生したが水噴霧にて消火した,10時22分に鎮火している内容での事後通報。

 10時58分 調査班出向

 11時08分 現場着(現場の情報収集を行う。)

 施設内の状況を作業員から録取する。

「アスファルトと廃液をエクストルーダにより混合させ,ターンテーブル上のドラム缶に充填する作業を行っていた,このターンテーブルには数本のドラム缶が乗っていたが,この中の1本よりカメラのストロボのような光が見えた,次の監視窓より見ると別位置のところのドラム缶1本より火柱が見えた,その後上司と2名で水噴霧のパルプ操作をし消火を行い,火が見えなくなった時点で退避したとのことである。」

 この間,火災のあった湯所への三名の入室を求める。

 動燃側,協議の結果一名の入室許可がでる。

 13時34分 消防職員1名・動燃職員2名計3名が,現状状況把握のため現場入室,空気呼吸器,防護服を着用する。

 現場1階セルの監視窓より覗き込むと,中はまっ暗で火災がこの中であったと言われなければわからない状況である,火炎は見られない,ドラム缶の状況等も一切わからない状況であった。

 13時43分 退出

 14時58分 セル内への立入はできず,まっ暗でなにも見えない,火災の概要などを確認する状況ではない,目視できる範囲での発炎は認められない,動燃側の鎮火しているとの事後通報を考慮し現場を引揚げる。


爆発発生概要

発生日時  平成9年3月11日20時04分頃

発生場所  東海村村松4−33

      動力炉・核燃料開発事業団東海事業所

      再処理工湯アスファルト固化処理施設

覚知時刻  3月11日20時41分

出  場  3月11日20時55分

現場到着  3月11日21時06分

帰  署  3月12日 4時34分

出場車両、資機材及び人員

       消防車1台(5名)

       指揮車1台(5名)

       連絡車1台(1名)

       防護服・サーべ−メーター・アラームメータ


活動概要

 20時41分 動燃東海事業所より,第3低放射性廃液蒸発処理施設から爆発音が出て,トビラが破損し廃棄搭からヨウ素が出ている,火事かどうかわからないとの通報を受ける。

 20時55分 防護服・サーベーメーター・アラームメーター等を積載した消防車1台(5名)出動する。

 21時06分 動燃到着

 21時41分 署長以下5名調査に出向

 21時58分 動燃到着

 22時20分 現場報告

  第3低放射性廃液蒸発処理施設のトビラが破損,又アスファルト固化処理施設のガラス破損した,この両施設の中に入ることはできない。

 22時33分 消防車再処理管理棟に移動

 22時49分 アスファルト固化処理施設の内部に,動燃職員進入ビデオ撮影する。

 22時50分 動燃がモニタリングを開始した。

3月12日

 1時20分 動燃総務部長より,3回目の施設内進入の際に消防署員2名を同行する予定との説明。

 3時00分 撮影されたビデオにより,施設内の状況を確認。

 3時30分 室内の排気を止めてあるため,室内汚染が高く消防隊員の入室困難。

 4時10分 施設内入室者からの情報収集,アスファルト充填室で火煙等の確認は認められない。

 4時34分 帰署




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動燃東海爆発事故アーカイブ - 動燃のずさんな消防計画

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動燃事業団のずさんな消防計画


 井手県議は、東海村消防本部より消防計画の写しの情報開示を受け、その通報体制等を検証した。

 それによると、平成8年10月25日に提出された消防計画書にもかかわらず、通報先に「勝田市企画室」「那珂湊市企画課」などの「ひたちなか市」の合併前の旧市名が並んでいたり、晴嵐荘病院の電話番号が「2−1151」と旧局番になっていたり(正しくは282−1151)、かなり以前の消防計画を何の点検もなく、提出していることが判明した。

 また、実際の通報は、「特に火災の場合は、東海消防本部へ直ちに通報する。」と明記されているにもかかわらず、30分以上遅れるなど、ずさんを極めている。

 なお、県警には10:06発生の火事の通報は全くなかったことが判明している。

 さらに、晴嵐荘病院には、翌日病院当局から問い合わせがあるまで、動燃側からの連絡は全くなかった。

動燃東海事業所の消防計画書

平成8年10月25日


所内緊急通報連絡体制図
9703do_tuhou
外部関係機関
9703do_tuhou2

外部関係機関を転記しました。

東海事業所

本社担当部長

科学技術庁原子力安全局原子力安全課

科学技術庁原子力安全局核燃料規制課

科学技術庁原子力安全局保障措置課

科学技術庁原子力安全局放射線安全課

科学技術庁原子力安全局動力炉開発課

 

科学技術庁水戸原子力事務所

科学技術庁原子力安全局核燃料規制課再処理施設運転管理専門

水戸労働基準監督署

 

東海村企画課

茨城県原子力安全対策課

勝田市企画室

那珂湊市企画室

那珂町企画課

日立市企画部

茨城県警察本部

勝田警察署

東海警察幹部派出所

東海村消防本部

那珂湊海上保安部

 

動燃・大洗工学センター

晴嵐荘病院

日本原子力研究所・東海研究所

日本原子力発電株式会社・東海発電所









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動燃東海爆発事故アーカイブ - 動燃から茨城県への第1報FAX

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動燃から茨城県への事故第一報(97/3/11 10:32)

動燃東海事業所のアスファルト固化処理施設における火災について(速報)

事故発生連絡表(第1報)


事故の種類 一般災害

発生日時 9年3月11日(火) 10時08分セル内の火災発生

発生場所 施設内 アスファルト固化処理施設 
    管理区域内
    再処理施設

作業内容その他 固化処理(97−M46−1キャンペーン3UB)運転中
10:22 水噴霧で消火した。
<セル外に煙が出ている模様> 左記の記述は二重線で消してある:井手記 
火報は確認中
環境への影響現在のところなし

事故発生連絡表の拡大図
970311_1pb_R
FAXにて送信された動燃から県への事故発生連絡表
970311_1p_R




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動燃東海爆発事故アーカイブ - 公明県本部の知事への要望書

970313top

公明茨城県本部から知事への要望書(97/3/12 10:20)


平成9年3月12日

  茨城県知事 橋本 昌 殿
公明茨城県本部
原子力問題等調査特別委員会
委員長 井手 義弘

原子力施設の安全確保について(要望)


 3月11日、動力炉・核燃料事業団東海事業所再処理工場内のアスファルト固化処理施設において、火災並びに爆発事故が発生したことは、県民の原子力施設への信頼をも揺るがしかねない出来事であり、極めて憂慮するところであります。

 特に、動燃事業団から県への通報が遅れたことは、原子力行政の根幹をも揺るがす重要な問題であり、県の厳正な対応が求められます。

 一昨年の敦賀における「もんじゅ」の不祥事を教訓に、県においては、動燃事業団をはじめ原子力事業者に対して、各施設の安全運転・操業には格段の指導、監督を行ってきたことと思慮いたしますが、かかる事態に鑑み、「安全確保の徹底」と「情報公開の徹底」を基本に、下記の点について、動燃事業団に指導徹底されるよう強く要望いたします。

 また、その安全確保のために県による原子力施設の立入検査を早急に実施し、県民の不安を一刻も早く払拭することを要望するものです。



事故発生原因の早期解明と、再発防止に努めること
当該施設及び他施設の安全点検を早急に実施すること
被爆者に対して、誠心誠意対応すること
作業マニュアルの徹底した見直しを図ること
情報公開の徹底を図ること
県・地元自治体への事故通報体制の見直し、徹底を図ること




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