産経Web茨城版
新聞のお悔やみ欄チェック 葬儀の留守宅狙う
古川の女逮捕、余罪6000万円追及

 新聞のお悔やみ欄を見て葬儀で留守の住宅で空き巣を繰り返したとして、栃木県警捜査一課と宇都宮東署は窃盗などの疑いで、古河市中央町、無職、佐藤●●子容疑者(56)を逮捕した。
 調べによると、佐藤容疑者は昨年12月9日夕、宇都宮市鶴田町の女性(74)宅に侵入。室内を物色していたところを、警戒中の警察官に現行犯逮捕された。女性は葬儀に出掛けており、留守だった。
 佐藤容疑者はビジネスホテルに泊まり、お悔やみ欄で自宅以外で葬儀が行われる家を見つけて、現場まで電車やバスで行き、不在かどうか電話で確認してから侵入していた。以前、飲食店を経営していたが、テレビのニュースを見て同じ手口の犯行を計画したという。
 平成9年4月ごろから茨城、栃木、群馬、静岡県で空き巣約150件を繰り返し、現金や貴金属など約6000万円相当を盗んでいたことが裏付けられ、一部が起訴された。「盗んだ金は生活費やギャンブルに使った」と供述しているという。
 葬儀の家を狙う空き巣は全国で相次いでおり、県内でも昨年五月に日立市の住宅に侵入しようとした男を張り込み中の警察官が逮捕している。警察は「多額の現金を置かない」「近所の人に声を掛けてから出掛ける」などを呼びかけている。
 日立市では、2003年5月24日、父親の告別式のため留守にしていた日立市内の会社役員宅に雨戸を開けて忍び込もうとした窃盗犯を、張り込んでいた日立署員が逮捕するという出来事がありました。
 日立市内では昨年2月以降、葬儀中の留守宅を狙った空き巣事件が相次いでおり、日立署員は、新聞の訃報欄に掲載された家を重点的に警戒していました。
 こうした事件が発生することを、十分に警戒しなくてはいけません。とても寂しい世相ですね。