宮城県浅野知事の「みやぎ知的障害者施設解体宣言」が、大きな反響を呼んでいます。
自閉症サポート研究?所 | 宮城県「脱施設」宣言(続き)
 「脱施設」ではなく「施設解体」宣言でした。しかも、内容をきちんと読むと「施設解体」に目的があるのではなく、知的障害を持った人たちが、普通の生活を送れるような条件整備をすることに主眼がある。と述べられています。
 そのような条件整備によって施設は不要になっていく。その方向性を明確にしていくという宣言です。
 引用させていただいたように、多くの方は冷静な受け止め方をされているようですが、私は、「解体宣言」という言葉の一人歩きを、大いに心配をしています。
 別項で取り上げますが、茨城県では県立の入所施設「あすなろの郷」の定員を3割、地域に移行することを発表しました。
 障害の程度は様々です。グループホームのような施設の方が幸せな方がいることも事実です。しかし、どうしても施設でないと生活できない人もいることも事実です。
 そういった当たり前の事実の前に、「解体」=「不要」といった認識が一般論として広まることには、抵抗があります。
 浅野知事の言葉には、世間を動かす迫力もありますが、「施設=悪」といった毒を持った言葉のような気もします。