軽度者に新サービス低所得者の負担に配慮、末期がんも対象に
 介護予防サービスの強化を柱とする介護保険制度改革関連法が6月22日、参院本会議で賛成多数で可決、成立しました。
 2000年4月の施行後、初めての見直しで、制度の持続可能性を確保するため、急増する介護給付費の抑制が眼目となっています。
 今回の改正では、軽度な要介護者を対象に筋力向上トレーニングなどを行う「新予防給付」(介護予防)と、介護保険の対象外と判定された高齢者らが要介護状態になるのを防ぐ「地域支援事業」が創設されます。
 また、特別養護老人ホームなど介護保険施設の居住費と食費は、自宅で暮らす高齢者との公平性を考慮し、保険給付の対象から外し、原則自己負担になります(平成17年10月から適用)。
 また、所得者の低い入居者に対しては、特定入所者介護サービス費が創設され、経済的な配慮が行われます。
 サービスの質の確保に向けては、ケアマネジャーの資格や介護事業者の指定に更新制を導入します。介護事業者には、職員体制や料金などサービス情報の公表を義務付けました。
 焦点の被保険者・受給者の範囲見直し、つまり現状では原則65歳以上となっている被保険者と40歳以上となっている保険料の負担者の範囲の見直しについては、「社会保障制度全般の一体的な見直しと併せて検討し、その結果に基づき、2009年度を目途に所要の措置を講じる」と付則で明文化しました。
 また、「がん」が日本人の死因のトップであることを考慮し、40〜64歳の人でも介護保険サービスを利用できる「特定疾病」に、新たに「末期がん患者」を加えることになります。
介護保険制度改革の骨子
●新予防給付と地域支援事業を2006年度から導入
●施設の居住費・食費は平成17年10月から原則自己負担
●地域での生活を支えるサービスと、地域包括支援センターを創設
●40から64歳の末期がん患者を給付対象に追加
●事業者の指定とケアマネジャー資格に更新制
●介護事業者にサービス情報開示を義務付け
●事業所の調査など市町村の権限を強化
●被保険者・受給者の対象拡大は2006年度末までに結論を得るよう検討