アスベスト(石綿)による健康被害問題で、中皮腫、肺がん、じん肺などで死亡した石綿関連会社の従業員は、7月8日現在、少なくとも全国の23社38事業場で計358人に上ることが毎日新聞の調査で明らかになりました。
 茨城県内では、先に判明したエーアンドエーマテリアル石岡事業所の5名に加え、日立化成工業下館工場でも1名が死亡していたことが分かりました。
 また、井手よしひろ県議が、県環境対策課に要求していた資料によると、県内で石綿を製造や加工の届け出でを行ったことのある事業所は25箇所、その内現在でも稼働中の工場は11箇所であることが分かりました。
 稼働中の工場も廃止の方向であるとされていますが、県では立ち入り検査を行い、現状を把握することになっています。

(2005/7/30更新) 
 厚生労働省は7月30日、平成11年度から16年度までの間に、全国の労働基準監督署において石綿による肺がん又は中皮腫の労災認定を受けた労働者が所属していた事業場に関する一覧表を公表しました。
 公表の目的について厚労省は、1.公表対象事業場でこれまで業務に従事したことがある方に対し、石綿ばく露作業に従事した可能性があることを注意喚起する、2. 周辺住民の不安等の社会的関心が高まる中で「周辺住民」となるか否かの確認に役立ててもらう、3.関係省庁及び地方公共団体等における石綿被害対策の取組みに役立ててもらう、などとその利用を説明しています。
 この情報公開によって、茨城県でも新たに(株)クボタ鹿島工場でも肺がんによる死亡者がいたことが判明しました。
参考:石綿ばく露作業に係る労災認定事業場一覧表(第1表)PDF版