7月20日、集中豪雨で被災した新潟県の三条市内を日帰りで視察しました。
三条市災害ボランティアセンターの内部  今回は、被災地でのボランティアセンターの立ち上げの実情や災害情報の発信手法などを実際にヒアリングするのが目的です。
 特に、三条で活動中のNPO愛知ネットの岡坂さんからBlogを活用した情報発信について、お話を伺いました。
 災害地での情報提供は、誰に向かって行うかが重要な視点です。その意味では、インターネット系の情報発信は、マスコミや地域外から支援に訪れるボランティアに対する情報発信機能に優れているといえます。今回、ボランティアに参加している多くが、特に学生や青年層の多くが、インターネット情報をもとに、活動に参加しているのではないかとの話しでした。
FMは〜との専用受信機  一方、実際の被災者はラジオに情報を頼っている傾向が強いとのことでした。この地域には、燕・三条市を中心とした県央地域をエリアにもつコミュニティFM放送局「ラヂオは〜と」があります。(スタジオは上越新幹線と弥彦線が通ってるJR燕三条駅の中にあります)この放送局が、24時間態勢で災害情報の特別番組を編成していました。行政からの情報を一方的に送信するだけではなく、インターネットや電話・FAXなどで寄せられた問い合わせや質問を放送で流し、聴取者からその返事が寄せられるといった情報の掲示板の機能も担っています。
ゴミの回収作業 新聞やテレビといったマスコミだけではなく、災害現場ではインターネットやミニ放送局といった身近な情報媒体を総動員した情報提供体制を組むことが必要である、と痛感しました。
 ボランティアセンターの立ち上げ方についても、平時からボランティアグループとの連係を視野に入れたマニュアルつくりや地域防災計画の立案が重要であると再確認しました。
 ボランティアセンターでのヒアリングの後、三条市内を一周しました。水につかって使い物ならなくなった家財道具や電器製品、自動車などの片づけが急ピッチで行われていました。昨年廃止された三条競馬場が、その廃棄物の集積場になっています。7月19日までに1200トンもの廃棄物が集められてといいますので、その量は莫大な量に上ると考えられます。
旧三条競馬場に集められた廃棄物 民家のあちこちでボランティアの皆さんが、活動していました。ホコリと臭気、そして暑さの中で懸命な支援をされていました。20日は、三連休も終わり、ボランティアの数が足らなくなってしまったとのことです。ボランティアセンターでは、全国からのボランティアを期待しています。
 今回の視察は、往復650km、行き帰りに8時間車を飛ばし、現地ではたった3時間だけの滞在でした。被災地の皆さんには、何も役立てなかった一日でしたが、今後の教訓としている者は大きかった一日でした。
(写真一番上:三条市災害ボランティアセンターの内部。写真2枚目:FMは〜との専用受信機。写真3枚目:捨てられて家財の回収作業、クリックすると大きな写真をご覧になれます。写真4枚目:廃棄物が集まられた旧三条競馬場、クリックすると大きな写真をご覧になれます。)
<参考のリンク>
三条市災害ボランティアセンター
コミュニティFM放送局「ラヂオは〜と」
NPO愛知ネット「水害・台風災害情報」
レスキューナウ・ドットコム
ケーンオカサカドットコム
新潟・県央情報交差点