7月25日、公明党茨城県本部アスベスト問題対策プロジェクトチーム(チームリーダー:足立寛作県議)は、県庁内で各部門より現状についてのヒアリングを行いました。
 この日参加したのは、県本部所属の県議3名、アスベスト製造・加工事業所が位置する市町村議会議員20名です。県生活環境部、保健福祉部、土木部、教育庁の担当者より、アスベスト問題に対する県の取組について詳細にヒアリングを行いました。
 説明聴取の後、質疑応答・意見交換を行いました。参加した議員からは、報告義務がない小規模の下請け業者などの取り扱いの状況や健康被害の状況をどのように把握するのか。県内には労災指定病院がないが、中皮腫などの診断・治療の専門病院を整備する必要があるのではないか。などの質問や要望が出されました。
 井手よしひろ県議ら代表メンバーは、こうしたヒアリングの結果を受けて、橋本昌県知事宛の要望書を石井知事公室長に提出しました。
アスベストによる健康被害対策に関する要望書

 アスベスト(石綿)製品を過去に製造していた企業の従業員やその家族などが、肺や心臓、胃腸などの臓器を包む胸膜や腹膜を覆う薄い「中皮」にできる、がんの一種「中皮腫」で死亡する事例が相次いで報告されています。
 茨城県内でも、複数の事業所での死亡例がマスコミ紙上で報告されるなど、県民の不安は高まっています。
 こうした状況を鑑み、公明党茨城県本部は、以下5項目の緊急要望を致すものです。
 貴職にありましては、関係事業者、国や関係機関、県内市町村と密接な連携をとり、健康被害者や家族に対して万全の支援が行われ、県民の不安が払拭されるよう全力を上げることを強く求めるものです。
要望事項
●茨城県内のアスベスト使用業者を総点検し、その結果を県民に広く公開すること
●県内の健康被害の実態調査を進め、被害実態の掌握を早急に行うこと
●健康被害が発生している事業所の従業員、周辺住民の健康調査を国と連携して行うこと
●県民の健康相談窓口を早急に整備すること
●公共機関、特に小中高等学校でのアスベスト使用状況を再調査し、速やかに撤去回収すること
平成17年7月25日
公明党茨城県本部
代表 石井 啓一
茨城県議会議員
足立 寛作
鈴木 孝治
井手 義弘

茨城県知事 橋本 昌 殿

アスベストについて
 アスベストは、蛇紋石や角閃石とういう天然の鉱石から取り出した繊維状の鉱物の総称です。熱に強く電気を通しにくいという特性があり、丈夫で腐りにくく、その上値段が安く、高度経済成長期には断熱材や絶縁材として大量に使用されました。
 日本では「クリソタイル」(白石綿)、「クロシドライト」(青石綿)、「アモサイト」(茶石綿)を輸入し、60年代から増加した輸入は、74年の35万トンを最高に年間30万トン前後で推移、90年代からは減少傾向に転じ、今年は100トン以下になると予測されています。
 この間、1972年にILO(国際労働機関)、WHO(世界保健機関)の専門家会議などで、アスベストが「がん」の原因物質であることが認められて以来、1995年には、特に有害性の高い「アモサイト」「クロシドライト」の製造・使用を禁止、昨年はそれ以外の石綿を含む建材、摩擦材、接着剤の製造・輸入・譲渡・提供または使用を禁止しました。それでも代替品がない配管、一部の機器では今も例外として認められ使われています。
 アスベストは、微小な針のような形状で肺に突き刺さり、肺が硬くなって呼吸機能に支障をきたします。ついには中皮腫や肺ガンを発症します。
 特に、中皮腫は呼吸困難や発熱を伴い、潜伏期間が20年から40年と非常に長いのが特徴です。発症後の5年生存率が数パーセントと大変低い病気で「静かな時限爆弾」とも呼ばれています。
身近にあるアスベストを含む製品
教室・体育館(天井に防火や耐震の目的で吹き付けられている)
駐車場(鉄骨部分に吹き付けられていることが多い)
下水管(保温目的で使用されていた)
その他(トースター、ヘアドライヤー、たばこ、ベビーパウダー、あんか、火鉢、塗料、接着剤など)