3月15日の朝刊(読売・朝日・毎日・北海道の各紙)に、民主党永田寿康衆議院議員の「偽メール」問題についての謝罪文が一斉に掲載されました。この謝罪文の中では、メールおよび金銭が送金された事実のないことを全面的に認めています。しかし、なぜこのような事実無根の情報で国会質問に至ったのかという、一番大事な経過は全く示されていません。武部幹事長や次男に対しての謝罪文だけではなく、本当に必要なのは国民に対しての謝罪状です。
 なお、新聞報道によると、この謝罪文の広告費は全部で約1800万円で、政党助成金を充てず、民主党と永田議員本人が負担するということです。
「偽メール」に関する謝罪文
 武部勤氏の次男に三〇〇〇万円を送金するよう指示したメールは全くの偽物であり、送金された事実はなく、メールの内容も全くの事実無根でした。
 心よりお詫び申し上げます。
 衆議院議員永田寿康及び民主党は、予算委員会や党首討論における質疑、または報道を通じて、あたかも三〇〇〇万円がライブドアから武部勤氏の次男の金融機関の口座に送金され、ライブドアの資金が武部幹事長周辺に流れたと指摘しましたが、全くの事実無根の発言でありました。
 武部勤氏の次男ならびに同氏が経営される会社関係者の皆様に対し、その名誉を著しく毀損したことを心からお詫び申し上げます。
また、会社業務にも多大なご迷惑をおかけしましたことを衷心より陳謝いたします。
 名誉毀損にかかる国会での発言部分は議事録の削除を申し出させていただきます。今後は国会議員の発言の影響力を十分に自覚し、事実関係を十分調査した上で国会の質疑等を行ってまいります。
二〇〇六年三月十五日
民主党
衆議院議員 永田寿康

(2009/1/3更新)
 永田寿康・元民主党衆院議員は、北九州市のマンションから飛び降り自殺しました。マスコミ報道によると、08年11月からこのマンション近くの病院で精神疾患の治療に当たっていたということです。(合掌)
偽メール事件で辞職の永田元議員が自殺、遺書残し飛び降り
読売新聞(2009/1/3)
 (2009年1月)3日午後6時25分頃、北九州市八幡西区里中3のマンション(11階建て)の駐車場で、偽メール問題で2006年に議員辞職した永田寿康・元民主党衆院議員(39)が倒れているのを住民が見つけた。
病院に搬送されたが、死亡が確認された。
 福岡県警八幡西署によると、10階と11階の間の階段の踊り場でノートに書いた遺書が見つかった。同署は飛び降り自殺したとみて調べている。永田元議員は昨年11月から、マンション近くの病院に精神疾患で入院していたという。
 永田元議員は2006年2月、衆院予算委員会で、当時のライブドア社長が、自民党幹部の家族への送金を指示したとする電子メールを取り上げたが、後にメールが偽造と判明し、同年4月に議員辞職した。
 永田元議員は2000年6月の衆院選で、千葉2区から初当選。以後、2回当選し、民主党調査局次長などを務めた。