骨髄バンク、さい帯血バンクの合同公開フォーラム開催
 白血病治療などのため、出産時のへその緒や胎盤に含まれる血液(さい帯血)を患者に移植する「さい帯血移植」の実施数と、健康な人の骨髄液を患者に移植する「骨髄移植」の実施数がこのほど、合わせて1万例を突破しました。
 日本骨髄バンクの事業を担う骨髄移植推進財団と、日本さい帯血バンクネットワークが3月8日に発表したもので、2月22日現在の骨髄移植の実施数(非血縁者間)7146例、さい帯血移植(非血縁者間)2855例、合計1万0001例となりました。
 日本骨髄バンクによる初の骨髄移植は1993年1月。その4年後の1997年2月には、さい帯血バンクを介した初の移植が実施され、以来、両バンクが患者と医療の橋渡し役として、確実に“生きるチャンス”を拡大しています。
 特に、さい帯血移植は、(1)白血球の型が完全に一致しなくても移植可能(2)さい帯血の採取は母親にも赤ちゃんにも負担がない――など画期的な治療法として急速に普及してきました。99年8月の日本さい帯血バンクネットワーク設立から6年半で、さい帯血の採取は全国96病院で行われ、11カ所のバンクに2万4000個余が保存されています。
 また、骨髄バンクも着実にドナー(骨髄提供者)登録数を増やし、設立から約15年(2月末現在)で、登録数は24万人を超えています。
 骨髄移植推進財団と、さい帯血バンクネットワークの連携も進められています。3月12日に都内で開催した公開フォーラムでは、両団体の会長から移植数1万例達成が報告される一方、「まだ移植を待っている患者が多くいる」として、さらなるドナー登録の拡大や、細胞数の多い良質な、さい帯血の確保に努力することが確認されました。
 公明党は早くから、白血病などの有効な治療法として、骨髄移植と、さい帯血移植の普及に取り組んできました。
 公的骨髄バンクの設立については90年、質問主意書の提出や委員会質問などを通して政府に再三迫り、翌91年12月の骨髄移植推進財団の設立に弾みをつけました。
 一方、さい帯血移植については、97年に「日本さい帯血バンク支援ボランティアの会」(有田美智世代表)と協力して200万人を超える署名を集め、政府に要望。公明党の強力な主導で、国の対応が異例の早さで進み、翌98年、さい帯血移植に対する保険適用が実現。99年8月には、国が支援する「日本さい帯血バンクネットワーク」の設立が実現しました。
 その後も、両移植への保険適用の範囲の拡大やバンクの安定運営を支える財政的支援の拡充、患者負担の軽減などを一貫して推進しています。
井手よしひろ県議も草の根支援を継続
 井手県議は、「日本さい帯血バンクネットワーク」の設立以前から、その取り組みに賛同し、署名運動の推進や議会での発言を繰り返してきました。また、97年には、さい帯血バンクを支援、広報するホームページを開設し、10万件以上のアクセスをいただいています。
 また、骨髄バンクを支援するボランティアにも協力し、「骨髄バンクを支援するいばらきの会」の顧問に04年に就任しました。県民運動として骨髄バンクへの登録が、広く定着するよう努力していく決意です。
参考:さい帯血移植をすすめるページ
参考:骨髄バンクを支援するいばらきの会
国内の非血縁者間造血幹細胞移植数が10,000例を超えました。
骨髄移植推進財団・日本さい帯血バンクネットワークの合同プレスリリース(2006/3/8)
財団法人骨髄移植推進財団 理事長 正岡徹
日本さい帯血バンクネットワーク 会長 鎌田薫
 日本骨髄バンクを介した非血縁者間骨髄移植数と日本さい帯血バンクを介した非血縁者間さい帯血移植数が、本年2月22日(火)合計で10,000例を超えました。
 前日2月21日(月)までの移植数は、骨髄移植7,141例、さい帯血移植は2,849例で合わせて9,990例でした。2月22日(火)骨髄移植5例、さい帯血移植6例の11例が実施されたことから、両バンクを介して行われた非血縁者間造血幹細胞移植数は10,001例になりました。
 日本骨髄バンクでは、昨年12月15日に7,000例の骨髄移植を実施することができました。また、日本さい帯血バンクネットワークでは、2006年1月末で、2,800例を越えるさい帯血移植を実施いたしました。
 こうした成果は、善意の骨髄提供者および妊婦さんの方をはじめ、医療関係者の皆様のご尽力の賜物です。
 その一方、移植を受けられない患者さんも多くいらっしゃいます。
 一人でも多くの方々に骨髄バンク及びさい帯血バンクを知っていただき、ご協力をお願い致します。