障害者自立支援法の円滑な運用と定着をめざす特別対策が、公明党の推進で実現しました。この特別対策で、利用者負担はかなり軽減されます。公明新聞(2007/1/30付け)の記事を参考に、具体的にどのように負担軽減になるのか、利用者別にまとめてみました。
通所・在宅の利用者
軽減対象を抜本拡充、負担上限を現行の4分の1に
 通所・在宅サービス利用者の負担軽減については、2007年4月から、定率1割負担にかかる月額負担上限が4分の1に引き下げられます。
 月額負担上限とは、利用したサービスの量にかかわらず、「1カ月の負担はここまで」と決めるもので、収入の段階に応じて設定されています。今回の措置で月3万7200円の負担上限は月9300円に、月2万4600円の負担上限は月6150円(通所サービス利用者は月3750円)に、月1万5000円の負担上限は月3750円に引き下げられます。
 現在は社会福祉法人が提供するサービスの利用者に限って、月額負担上限は2分の1に軽減されています。これに対して今回の4分の1への引き下げは、社会福祉法人はもとより、NPO法人などすべての事業者のサービスを軽減の対象とするため、収入と資産(預貯金など)さえ条件に合えば、利用者すべてにメリットが及びます。
 加えて収入と資産の条件を大幅に緩和。収入は概ね年600万円(3人世帯)までが、資産は家族と同居の場合で1000万円以下(単身の場合、500万円以下)が軽減の対象となります。
 現行は収入が概ね年300万円(同)までの低所得者が軽減の対象。これを中間所得者まで広げるのが今回の特徴です。
 平均的なモデルケースでは、授産施設の通所者は今回の措置で、定率1割に食費を加えた利用者負担の総額が、低所得者で月8810円、中間所得者で月1万4360円となり、全国の授産施設の平均工賃約月1万5000円を下回ります。これで利用者負担が工賃を上回る事例をかなり改善できます。
 以上の対策で、全通所・在宅サービス利用者の24%だった軽減措置対象者は、60〜70%程度にまで拡大する見通しです。
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障害児のいる世帯
入所サービスでも配慮・資産要件は1000万円に緩和
 障害児のいる世帯で児童が通所・在宅サービスを利用している場合の負担軽減については、障害者の通所・在宅サービス利用者と同様に、今年(2007年)4月から、すべての事業者のサービスについて月額負担上限を4分の1に引き下げるとともに、軽減対象世帯を収入で概ね年600万円まで、資産で1000万円以下まで広げます。
 また、この収入と資産の条件の緩和による軽減対象世帯の拡大は、児童が施設に入所している場合にも適用。新たに軽減の対象となる中間所得者は、月額負担上限が月3万7200円から月1万8600円へと2分の1に引き下げられます。
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入所施設の利用者
工賃は全額手元に(月2万4000円まで)、グループホームでも導入
 入所施設利用者の負担軽減については、工賃引き上げに対する意欲をさらに高めるため、工賃から利用者負担を求めない制度(工賃控除)を徹底します。
 現行の工賃控除(年28万8000円=月2万4000円)は定率1割負担に関するものであり、食費・光熱水費については工賃から半額を負担(最大で月1万6666円まで)する仕組みとなっています。このため、工賃が月2万4000円の場合、食費・光熱水費が1万2000円かかり、工賃の全額が手元に残りませんでした。
 2007年4月からは、食費・光熱水費についても年間28万8000円(これを超えた部分の30%含む)までの工賃控除が認められます。その結果、工賃が月2万4000円の場合、定率1割、食費・光熱水費ともに負担がゼロとなり、工賃の全額が手元に残ります。
 なお、2006年度にも同様の改善措置を実施できるよう、同年度補正予算で対応します。
 さらに、グループホームとケアホームの利用者も2007年4月から、定率1割負担について、入所施設利用者と同様に年28万8000円までの工賃控除が導入されます。
 そのほか、入所施設とグループホームの利用者にかかる個別減免(月収が6万6667円以下であれば定率1割負担をゼロとする)の資産要件が、350万円から500万円に緩和されます。
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