日立市南部の久慈町地内を流れる瀬上川の浸水対策を求めて地元住民が組織した「瀬上川溢水対策期成会」(佐藤耐会長)は、2月14日,瀬上川を所管する県土木部高萩土木事務所を訪れ、「瀬上川の溢水対策について」要望書を提出しました。
 昨年(2006年)10月7日〜8日にかけての低気圧の通過と大潮が重なった異常潮位により、瀬上川は氾濫。7世帯が床上浸水、延べ52世帯が床下浸水の被害を被りました。
参考写真 瀬上川は、平成11年10月に集中的な降雨により7件が床下浸水、25件が床上浸水という大きな被害を出しました。その後、波除堤の増設や減衰地の設置など改修工事が行われ、その後は大きな被害もなく推移していました。しかし、昨年の溢水被害を契機に、水門の整備も含む抜本的な瀬上川改修を望む、住民の声が高まっています。
 今回の要望で期成会は、1.護岸の嵩上げ、2.減衰池の新設、3.河口への水門設置などを早急に行うよう要望しました。
 井手よしひろ県議は、14日の要望活動には他の公務で出席できませんでしたので、翌日高萩土木事務所より要望事項に関するヒアリングを行いました。
 それによると、高萩土木事務所は、「河口水門については流量1tあたり約2億円の整備費用が掛かるとされ、28t規模の瀬上川に設置する場合60億円近くの予算が必要となる」、「今後、旧電鉄線の久慈浜駅跡地の利活用など総合的に溢水対策を検討していきたい」、「平成19年度に瀬上川の溢水対策に関する専門家による検討会を発足させる」、などと期成同盟の要望について説明しました。