参考写真 7月19日、井手よしひろ県議ら公明党県本部は、石井啓一県代表(衆議院議員)を先頭に参院選比例区の街頭遊説を行いました。この日は、鹿行地域で合計7回の街頭演説会を開催しました。いずれの会場でも、多くの聴衆が三々五々駆けつけ、石井代表や井手県議の訴えに耳を傾けました。以下、当日の石井代表の挨拶を整理した上で掲載します。
石井県代表:民主党の年金改革案の欠陥を語る
 29日の投票日まで残すところ10日となりましたが、民主党がマニフェストの目玉に掲げる年金改革案の「欠陥」がいよいよはっきりしてきました。
 民主党の年金案の骨格は、一つにすべての年金制度を一元化して、最低保障年金は全額、税金でまかなう、二つに消費税率は5%に据え置き、その全額を年金財源に充てる――というものです。民主党は、すべての国民が確実に年金をもらえる制度であると、アピールしています。
参考写真 ところが、最低保障年金といっても、年金で一番大事な「いくらもらえるか」がはっきりしません。この前の衆院選マニフェストでは「7万円」と明記してありましたが、今回のマニフェストからはこの数字が消えてしまいました。
 しかも、制度の抜本改革を提言しておきながら、実はマニフェストの年金制度改革の項目には、最低保障年金の給付額だけに限らず、何と「数字」が一つも出てこないのです。
 その上、財源の裏付けも極めていい加減なマニフェストです。民主党は、最低保障年金を実現するために、現在の消費税収入を丸ごと充てると主張しています。これは年間約13兆円です。参考写真現在の年金制度では基礎年金の給付に約19兆円かかっていますので、民主党の主張する財源案では6兆円も不足することになります。
 こうした批判に対して、民主党は高額所得者への支給を制限する案をマニフェストに明記しました。しかし、一体いくらの年収から支給制限されるのか数字ははっきりしません。数字を出せと追及されてはじめて、年収600万円以上の人から段階的に給付額を減らし、1200万円以上の人は給付をゼロにすると言い出しています。
 この支給制限の方法で不足財源6兆円を穴埋めすると、単純に計算しても、3割程度の人が最低保障年金を一切もらえないことになってしまいます。
参考写真 加えて、厚生年金受給者のうち、生涯の平均賃金が600万円以上の人の割合は、たった24%にすぎません。このため、民主党の所得制限案では財源が不足し、その不足分の手当てには、さらに低所得者まで支給制限を拡大しなければならなくなります。
 結局、民主党案による最低年金の支給カットは「高額所得者」だけで済むものではなく、「中低所得層いじめ」になってしまいます。
 さらに、移行時期も大問題です。いつ新たな年金制度に完全移行するかと言えば、驚いたことに「40年後」だといいます。
 マニフェストでは給付額、財源、移行時期などを具体的に示さずに、「信じられる年金に改める」と強弁するだけでは、「有権者だまし」の年金案と批判されても仕方ありません。
残り10日間、執念の勝利を目指そう
参考写真 そもそも現在の年金制度は、公明党案をベースとした2004年の改革で、安定した仕組みになりました。民主案のいい加減な年金制度に改める必要は全くありません。
 もちろん、現行制度を強化し安心度を増す政策は欠かせません。公明党はマニフェストで、国民年金の追納期間を2年から5年に延長することや無年金・低年金対策などをしっかりと約束しています。
 無責任な民主党か、責任ある公明党か。残り10日間、この違いをはっきりと訴え抜き、執念の勝利を勝ち取ろうではありませんか。
(写真は上から、石井啓一県本部代表(衆議院議員)、神栖市内での遊説風景、神栖市ベイシア前、鹿嶋市ジャスコ前、潮来市ララルー前)