1月26日、先のブログでも紹介した「パラボラのまちの星まつり」が開催されました。
 茨城県高萩市と日立市にまたがり、地域の象徴として45年間にわたり地域住民に親しまれてきたKDDI茨城衛星通信センターは、昨年(2007年)3月に業務を移転し閉局しました。
参考写真 地域のシンボルでもあるパラボラアンテナは、国立天文台と茨城大学により、世界最高水準の電波天文台ネットワークの拠点として生まれかわりことになりました。
 「日本衛星通信発祥の地」を記念するとともに、この新たな門出をきっかけとして、パラボラアンテナを中心としたKDDI茨城衛星通信センター跡地利活用法や地域の活性化を考えるイベントとして、フォーラム「パラボラのまちの星まつり」が開催されました。
 高萩市総合福祉会館のメイン会場では、基調講演「オペラ劇場のような電波の宇宙」(講師:平林久JAXA宇宙教育センター顧問)、パネルディスカッション(コーディネータ:茨城大学理学部横沢教授、パネリスト:茨城大学工学部小柳教授、高萩市教育委員会花園課長、県北生涯学習センター相原課長、国立天文台石垣島天文台宮地副所長、JAXA宇宙教育センター平林先生)、オカリナ奏者「宗次郎」の記念ミニコンサートなどが行われました。
 井手よしひろ県議は、県本部新春の集いを終えて駆けつけ、パネルディスカッションに参加しました。中でも、石垣島天文台の宮地副所長の報告は感動的でした。
 沖縄県石垣島(石垣市)では、「星の島」づくりが進んでいます。2002年5月、石垣島には20メーター級の電波望遠鏡が設置され、宇宙への関心が高まりました。その夏から、島全体の明かりを消灯し、夏の星空を鑑賞するイベントが計画され、05年には、約1万人の観光客が参加するまでになりました。このイベントは、毎年、旧暦の七夕に合わせて開催され、「南の島の星まつり」と呼ばれています。約1万8000世帯に午後8時から1時間の消灯と、自動車の運転自粛を呼び掛けています。天の川と無数の星々がいっせいに夜空に浮かび上がる光景は幻想的で壮大です。一つの島を丸ごと消灯する試みは世界的にも珍しいイベントです。
参考写真 その後、市民の要望の高まりから、九州・沖縄で最大となる口径105センチの光学望遠鏡を備えた「石垣島天文台」が誕生しました。日本最南端の国立天文台は、八重山諸島の方言で昴を意味する「むりかぶし」の愛称で親しまれています。望遠鏡は、島内を一望する前勢岳(197メートル)の頂上に国立天文台と石垣市が約2億5000万円をかけて整備しました。直径8メートルの開閉式天体ドームで、望遠鏡の高さは4メートルあります。
 宮地副所長は、「十王のパラボラ施設は、石垣天文台と比べても遜色のない可能性を秘めています。パラボラを核とした街おこしや教育の拠点として、発展することを期待します」と、結びました。
 また、旧KDDI茨城衛星通信センターのサテライト会場では、子どもたちを対象とする天体望遠鏡手作り教室や天体観察会が行われました。天文ファンが巨大なパラボラアンテナをバックに、観測の準備をする姿は、夢のあるわくわくするような光景でした。
まち起こしの拠点として「中央局舎」の存続を
 十王のパラボラアンテナは、電波望遠鏡として第二の人生を歩むことになりました。この施設を地域活性化の核として活かすためには、観測や教育のための拠点施設が必要です。歴史と伝統のある中央局舎の存続を、是非とも再検討していただきたいと思います。