大子養護学校 「放課後教室」開設へ
茨城新聞(2008/6/24)
県内初 小中学生に週2日
 大子町頃藤の県立大子養護学校は、7月1日から県内の養護学校では初めて「放課後子ども教室」を開設する。夏休みなどの長期休暇を除き、毎週火、木曜の2日間、小中学生の居場所を提供する。同校は午後2時に授業が終わり、生徒はスクールバスか保護者の車で下校していた。「少しでも長く働きたい」と願う共働き家庭にとって朗報だ。
 当初は大子町内から通う児童・生徒を対象に限定し、徐々に他市町にも拡大する考え。指導スタッフは、地元の社会福祉ボランティアグループで、子どもを養護学校に通わせている母親や元小学校教員ら18人の登録を予定している。
 同2時半から同5時まで、同校のプレイルームや体育館を利用し、レクリエーション、宿題、読書などで過ごしてもらい、保護者の迎えを待つ。利用料は年500円の保険料と月500円のおやつ代。主にボランティアスタッフへの謝礼金となる運営費は、国と県、同町が3分の1ずつ負担する。
 養護学校の放課後子ども教室は、全国的にも大阪、福島、和歌山、鳥取で実績がある程度。町生涯学習課では、「子どもが安心、安全で有意義な時間を過ごし、保護者の生活や精神的負担を少しでも軽減できたらいい」と話し、県内のモデル例になることを期待している。

参考写真 特別支援学校(養護学校)の「放課後子ども教室」開設の提案は、昨年(2007年)9月議会で、公明党の田村けい子県議が一般質問で行ったもの。「平成19年度の重点施策である「放課後子どもプラン」を推進し、養護学校の児童の安全で健やかな放課後の居場所づくりを実施するよう強く要望するところであります」との質問をキッカケに、県教育庁はアンケート調査を行うなど、実施に向けての準備を進めてきました。
 7月からの大子養護学校での「放課後子ども教室」の開設を受けて、田村県議は「具体的な大きな一歩が踏み出せたと高く評価します。保護者からの要望が強いつくば養護学校や伊奈養護学校でも、一日も早く実現されることを期待します」と、語っていました。
参考:養護学校児童に「放課後子どもプラン」実施へアンケート調査(2007/10/10)