エビ養殖詐欺、90億円を「海外送金」と会長
読売新聞(2008/7/3)
 フィリピンでのエビの投資事業を装った「ワールドオーシャンファーム」(破産)による巨額詐欺事件で、警視庁に組織犯罪処罰法(組織的詐欺)違反容疑などで逮捕された同社会長の黒岩勇容疑者(59)が、集めた資金のうち90億円を「海外に送った」と周囲に話していたことがわかった。同社が集めた資金はその後の調べで、約200億円増え、総額約850億円に上ることも判明。同庁は犯罪収益を隠匿するマネーロンダリング(資金洗浄)のため海外送金をしたとみて調べている。
 同庁は2日、黒岩容疑者のほかに、同社資金管理センター長で、黒岩容疑者の長男・厚宏(28)、同社営業部長の山本敬次(74)の両容疑者ら9人を逮捕。同容疑で逮捕状を取った残る8人の行方を追っている。
 同庁幹部によると、黒岩容疑者らは昨年2〜5月、「エビ養殖事業に投資すれば1年で元本の2倍になる」などと偽って、30人から計約1億2000万円をだまし取った疑い。同社は2005年春ごろから07年5月末までに全国3万5000人から総額約850億円を集めていた。
 同庁幹部の話では、黒岩容疑者は昨年2月、4000万ドル(約48億円)を米国内の会計士の口座に送金していた。この口座は米連邦捜査局(FBI)によって凍結されている。
 また、黒岩容疑者が旅券法違反罪などに問われた5月16日の東京地裁の公判では、同容疑者が「投資のため、知人2人を介して計23億4000万円を香港に送金した」などと証言。さらに同社関係者によると、同容疑者は同社幹部や弁護士らに「(集めた資金のうち)合計で90億円は海外に回した」と話していたという。ただ、米国や香港以外の約20億円の送金先は明らかになっていない。
 黒岩容疑者らは01年7月、栃木県小山市にワールドオーシャンファームを設立すると、台東区、新宿区と移転させながら、07年2月までの間に同名の会社を港、千代田、品川区に計3社設立。このほか「ワールドオーシャン開発」といった複数の関連会社も作り、それぞれの会社名義で幾つもの口座を開設していた。 出資者からの集金用だけで計9口座あり、米国に約48億円を海外送金した際には、「ワールドオーシャン開発」名義の口座を利用していた。
 長男の厚宏容疑者が借りていたアパートの押し入れや、群馬県嬬恋村の黒岩家の墓石の下から計約7億円も押収されており、同庁は、さらに資金の流出先の特定を急いでいる。

 井手よしひろ県議には、ワールドオーシャンファームの事件について、2年前の平成18年春頃から、被害者からの相談が寄せられていました。もちろん詐欺商法が一番の問題なのですが、当初から勧誘の方法は「ねずみ講」であり、警察の捜査がもっと早くはいじめられていたら、こんなに大きな被害を出さずに済んだと思われます。
 現在、創設に向けて準備が進められている消費者庁が、こうした案件でも庶民を守る機能を持てることを強く期待します。
 なお、ワールドオーシャンファームの被害者の方から、被害弁護団の紹介依頼があります。ワールドオーシャンファーム被害対策弁護団が結成されていますので、以下のHPをご参考下さい。
参考:ワールドオーシャンファーム被害対策弁護団のHP