7月9日、県内に住む方から太陽光発電とオール電化住宅への改装について、詐欺的な業者の被害を受けているとの相談を受けました。
 相談者は、○○住研という業者から「太陽光発電とオール電化のモニター住宅を6件募集している。モニターになると、チラシやインターネットなどで紹介させていただく対価として、毎月のクレジット分を賄う程度のモニター料を支払う」という勧誘を受けました。相談者は2つの金融機関から230万円のローンを契約し、さらに、自己資金80万の総額310万円をもって、○○住研との契約を結びました。契約では、毎月4万円程度のモニター料が振り込まれるはずでした。
 しかし、○○住研は担当者が使い込みをして失踪してしまったとの理由で、工事が途中で中断。もちろん、モニター料の振り込みも中断しています。
 相談者が○○住建の実態を調べたところ、事務所としてホームページに掲載されていたところは、事務所代行業でその実態がなかったことが判明しました。さらに、同じ業者の被害者が、龍ヶ崎市内にも複数件あることが判明しています。
 現状では、○○住研の責任者と名乗る人物と連絡が付きますので、契約の解除と代金の返却を交渉していますが、交渉は遅々として進んでいません。このまま、倒産という自体になれば、被害の補填も出来なくなります。また、責任者と連絡が取れるという一点で、詐欺罪などでの立件は難しく、刑事告訴も出来ない状況です。
巧妙なモニター商法に要注意
参考写真 こうした悪徳商法を「モニター商法」と呼んでいます。その手口は、チラシや訪問販売で商品やサービスの「消費者モニター」になるように勧め、その際にモニターとしての謝礼を支払うので、その謝礼で「商品の支払代金がまかなえる」と説明して購入契約を結ばせます。
 しかし、謝礼が支払われるのは最初の1〜2ヶ月だけで、モニターになった人たちにクレジット会社へのローンの返済だけが残るケースがあとを絶ちません。
 このモニター商法は、特定商取引法の「業務提携誘引販売」として厳しく規制されています。契約内容を書面で消費者に交付するよう義務付けたり、誤解させるような不適切な勧誘行為を禁止したり、広告を規制しています。
 そして、もし契約を結んでしまっても業者から商品を受け取っていない場合には、クレジット会社に対して「販売会社が約束を守らなかったから、こちらも支払わない」ということを申出ることができます。また、契約を結び商品を購入したとしても、契約書を受け取った日を含めて20日間は無条件で解約することができます。
 今回の相談のケースは非常に悪質で、工事にも着手しており、担当者とも連絡が付く形で移行しているために、クレジットの解約や事件への立件が困難になっています。
 井手よしひろ県議は、茨城県警並びに県消費生活センター、消費者問題に造詣の深い弁護士と連係を取りながら、善後策を講じてまいります。