軽乗用車水没:「冠水対策機能せず」と謝罪 鹿沼市長
毎日新聞(2008/8/26)
 栃木県鹿沼市で8月16日、集中豪雨で冠水した高架下に軽乗用車が水没し、同市千渡(せんど)の派遣社員、高橋博子さん(45)が死亡した事故で、佐藤信市長は26日、市の冠水対策が実質的に機能しなかったことを明らかにしたうえで謝罪した。遺族からは対応を批判する声が上がった。警察庁は110番に正確、迅速な対応をとるよう同日付で全国の警察に指示することを決めた。
 佐藤市長は市役所で会見し「情報が錯綜(さくそう)し、結果として救助出動がされなかったことは申し訳ないこと」と謝罪した。現場には路面冠水を知らせる装置が設置してあり、水深20センチを超えると、近くに保管してあるバリケードを置き、通行止めにすることになっていた。しかし、16日はバリケードの保管場所が水没したため設置できなかった。市は今後、バリケードの設置場所を増やす方針。
 市によると、事故当日の夕方の豪雨で問題の高架下は最高水位195センチを記録。市消防本部には浸水などの通報が殺到した。これ
らの対応に追われ、県警鹿沼署に出動要請済みの別の水没事故と混同し出動指令を出さなかったという。

参考写真
 日立市内でも、8月14日夕方に発生した雷雨により、県道日立笠間線のJR日立多賀駅付近のアンダーパスで、3大の乗用車が水没するという事故が発生しています。(「日立市で1時間に85ミリ強の豪雨」で記事掲載)
 鹿沼市の事件を他山の石とすることは出来ません。そこで、井手よしひろ県議と舘野清道日立市議、薄井五月日立市議は、26日午後、日立市都市建設部長より日立市の危険箇所の状況と安全対策についてヒアリングすると共に、市内4箇所の実地調査を行いました。
 特に、JR日立多賀駅のアンダーパスについては、その冠水原因である二級河川大川の稼働拡幅などについて、強く工事の早期実施を求めました。また、機動的な交通規制(車両通行止め)のあり方等についても意見交換しました。
日立市内の冠水危険道路

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