知事“誘致交渉は順調”
NHK(2008/12/12 19:47)
 茨城空港に国際線を誘致するためマレーシアで航空会社との交渉を行った茨城県の橋本知事は会見で「航空会社は再来年の日本乗り入れを希望していて、その念頭には茨城空港がある」と述べ、誘致交渉は順調に進んでいるという認識を示しました。
 橋本知事は再来年3月の開港を目指す茨城空港にマレーシアの格安航空会社「エアアジアX」を誘致するため11日まで2日間の日程でマレーシアを訪問し「エアアジアX」のアズラン最高経営責任者とトップ交渉を行いました。
交渉では茨城県側が早期の就航決定を求めたのに対し、航空会社側は就航に前向きな姿勢を示したものの、今後の世界経済の動向や空港の整備状況を見極めた上で茨城空港への乗り入れを決定したいと述べ、交渉は合意に至りませんでした。
 この交渉結果について橋本知事は「エアアジアXは経済状況が変化しているなか茨城空港の乗り入れに必要な機体を予定通り確保できるか確信が持てないといった理由で就航についての発言が慎重になっている。
 そうした状況を理解しなければならない」と述べました。
 その上で、「交渉を行ったアズラン氏の側近から再来年の日本乗り入れを希望しており、乗り入れ先として茨城空港を念頭に置いているという話をしてもらった」と述べ、路線の誘致交渉は順調に進んでいるという認識を示しました。

橋本知事:09年就航予定のインド、中国への就航決定表明も行われていないことを強調
 1月12日、橋本昌県知事は定例記者会にのぞみ、10日に行われたエアアジアXのアズランCEOとの就航交渉の経過を説明しました。
 冒頭、橋本知事は、「(12月10日)5時過ぎにエアアジアXの本社に着いて、アズランCEO自らが、駐日大使と共に案内してくれた。その後、アズランCEOと1時間会談した。また、LCCターミナルを視察、荷物を運ぶシステムや新しい機体を詳しく説明をしてくれた」と交渉と共に、LCC専用ターミナルの施設や機材の視察も行ったことを説明しました。
 就航表明がなかったことについては、もともと今回、結論が結論が出る状況でないことは承知していたと説明。「現地駐在のテレビ局やマスコミが同行したために、早期の結論(就航表明)には、(エアアジアX側)が慎重だった。なぜかというと、昨年9月に今年12月までにクワラウンプール=ロンドン間の就航をするとアナウンスしたが、機体の納入が間に合わず、先月には来年3月に延期すると発表したばかりだった。かなり反省している模様だった。(茨城空港に就航させる)機体の確保が遅滞がないとの確信があるわけではない。仮に発表するとなると、料金とか周何便の就航になるのかと言った利用者の質問が殺到する。まだ、何も決まっていない状況では答えられない。また、経済情勢が変化するのでどのように影響してくるか分からない。もともと6ヶ月あれば準備は間に合う。と言ってきた。正式な発表は少し先でも大丈夫との慎重な姿勢が相手方にはあった」と語りました。
 その上で、「茨城に就航するということについてはしっかりと確認したい」との思いで交渉した」とした上で、「他の空港への就航も検討しているという情報はあるが、側近からは、2010年には是非入りたい。入る地域としては首都圏、首都圏の中では茨城を念頭においている。アズランCEOは茨城空港が大変魅力的な空港であると何度も言っていた。彼の頭にあるのは茨城空港であるということは確信してきた」と、エアアジアXの就航について、強い期待を表明しました。
 また、経済環境の激変の中で外部環境の変化が、エアアジアXの日本への就航に影響があるのでは、との記者の質問に対しては、「経済環境の変化、リーマンブラザースの破綻は影響していると語っていた。2010年の(日本)就航の問題以前に、2009年予定のインド、中国への就航への課題が大きいと語っていた」と答えました。
 さらに、エアアジアXが早期に就航発表をした場合には、県がエアアジアXのプローモーションに協力することを申し出たことも報告。茨城空港の広報用のポスターなどにエアアジアXの機体を使いたいなどと提案しました。
 橋本知事は、「定期路線が決まらなくても開港している空港はある。出来るだけ早い就航表明に努力したい。エアアジアX以外にもアシアナ航空など、広く交渉していきたい」と意欲を示しました。
(橋本知事の記者会見の記録は後日、インターネット上に原則全て公開されます。正確な内容は、公式記録で確認してください)