12月26日、井手よしひろ県議は徳島県上勝町を訪れ、テレビや新聞各紙で有名になっている『葉っぱのビジネス』の現場を視察しました。
 上勝町では、60歳以上の高齢者が中心となって、木の葉や小枝の蕾などを料理に添える「妻物」として商品化し、地域ブランドとして高い評価を得ています。
 徳島市から南西へ約40キロ、レンタカーを走らせて約1時間ほどの場所。標高1400メートルの山々に囲まれた上勝町は、人口2000人余り。高齢化率が5割に達する少子高齢化を絵に描いたような山村です。この町では、料亭や高級旅館の和食料理などの添え物として使用される「妻物」の生産・出荷事業に成功し、“葉っぱビジネス”を確立させました。町の山々も昔は杉林ばかりだったが、今では色とりどりの木々や草花に植え替えられ、目にも鮮やかな“彩の山”へと変身しています。
参考写真 上勝町が出荷する妻物は1年を通じ約360種。桜だけで10種以上あります。妻物は軽くて扱いやすく、同事業に携わる人の平均年齢は68歳で、その多くが女性。同事業は町おこしに加え、特に高齢者に働きがいと生きがいを与える福祉事業という側面も持ち合わせています。
 この事業をバックアップする第三セクターの株式会社いろどりが設立されています。生産農家の中には“葉っぱ御殿”と呼ばれる新居に建て替えた高齢者など、年収1000万円を超える人もいるとのことです。
 上勝町の妻物事業を支えるのは、このパソコンとファクス。全世帯の4分の1に当たる約200軒の生産農家のほぼ全戸に設置され、毎日の出荷状況、販売実績、市場価格の動向、東京や大阪の市況情報、1カ月間の売り上げ順位ランキングなどが、パソコンでいつでも見ることができます。
 また、特別注文は生産農家のファクスに同時送信され、出荷できる人が地元のJA(農協)に電話を入れます。午前10時に注文があれば昼すぎには出荷し、夕方には東京の店舗に届けられる体制を確立しました。
 井手県議が上勝町を視察した26日は、正月用妻物の出荷の最盛期。直接、生産者の声を聴くことは出来ませんでしたが、自然のすばらしさと地域の活力を実感した視察となりました。(写真は、株式会社いろどり本社での記念撮影)
参考:株式会社いろどりのHP