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 12月25日茨城県は、港湾の規模拡大とブランド力の向上を図るため、重要港湾3港(日立港、常陸那珂港、大洗港)を統合し、「茨城港」として新たなスタートを切りました。重要港湾同士の統合は全国初で、三つの港区で一つの港湾を形成し各港区の機能強化などを進める方針です。
 この三港は、茨城県北部の南北約22キロ区間に隣接して立地しています。統合による一体化で、イメージ向上による貨物の増加や企業進出、インパクトのあるポートセールス、各種手続きの一元化による港湾サービスの向上、投資の効率化・重点化―などの効果が期待されています。
 三港統合の結果、取扱貨物量は年間約2260万トン(2006年度)になり、全国の重要港湾128港のうち第39位となりました。特定重要港湾の清水港や広島港などと並ぶ港湾に位置付けられたことになります。
 茨城県の港湾は、太平洋に直接面しているため、大型船の直接寄港が可能です。昨年12月には北関東道が東北道と直結され、北関東3県の海の玄関口として大いに注目されています。また過密状態の京浜港(東京、川崎、横浜)を補完する首都圏のゲートウェを目指しています。
 2007年度の策定された「茨城県港湾戦略ビジョン」(2007年度から五年間)では、統合後の各港区の役割を、日立港区が木材を含むバラ貨物や自動車などの貨物を中心に貨物の多様化に対応、常陸那珂港区がコンテナや自走で搭載・揚陸できる貨物(RORO)を中心に国際中核港湾として確立を目指す、大洗がフェリーや旅客船を軸に、クルーズ船誘致など国際観光港湾の地位確保を狙いとする、と位置づけています。
 現在、日立港では輸入自動車の陸揚げスペースの拡大やLNG基地としての整備が進められることになっています。
(写真は高台から望んだ茨城港日立港区:2009/1/2管理者撮影)