参考写真 5月24日、公明党茨城県議会主催の「女性の健康セミナー」が龍ヶ崎市内で開催されました。
 この日のセミナーは県保健予防課海老原一彦課長補佐といはらき思春期保健協会の和田由香医師を迎え、乳がんや子宮頸がんなどの女性特有のがん対策を中心に、女性の健康を参加者全員で確認する有意義な会合となりました。
 海老原氏は、茨城県のがん対策について語りました。特に、がんの原因について、「がんの原因は、まずタバコを吸わないこと。たばこを吸っている女性のがん発症率は、吸っていない女性の肺ガンで4.2倍、大腸がんで1.4倍、乳がんでは3.9倍(閉経前の女性)となっています。また、受動喫煙のリスクも高くなっています。特に、直接たばこの先から出ている煙(伏流煙)には有害物質が含まれています。ご主人が部屋の中でたばこを吸っていると一緒に住んでいる女性の胃ガンの発症率は2.6倍となっています。がんの予防のためには、まず喫煙の習慣を少なくすることと言っても過言ではありません。二番目は、食生活の改善です。例えば、胃ガンの場合、塩蔵魚卵(塩辛、いくら、たらこなど)を毎日のように食する女性は、そうでない女性の3.5倍の発症率があります。食塩は人間が生きていくためには最低一日1.5グラムは摂る必要がありますが、茨城県では平成19年の調査では一日12グラムも摂っています。当面は、1日10グラム以下に少なくする県民運動を展開しています」と具体的に語り、参加者からは納得の声が上がっていました。
参考写真 和田医師は、子宮頸がん対策について的を絞って講演。子宮頸がんの原因は、「ヒト・パピローマ・ウイルス」(human papilloma virus:HPV)の感染です。子宮頸がん検診では、「前がん病変」でがんを発見することが出来ます。しかし、茨城県では子宮頸がんの検診が欧米に比べて極端に低い現状があります。「めんどくさい。時間がない。恥ずかしい。どこで検診を受けるか分からない、など色々な理由が挙げられますが、検診を受けようと声を掛け合ってもらいたいと思います。もっと便利に、簡単に検診が受けられるように行政などに声を上げてもらいたいと思います。自分の命を守るために、是非、定期的に検診を受けてもらいたいと思います」と訴えました。
 さらに、「子宮頸がんにはワクチンがあります。ほとんどの国で承認されていますが、日本ではまだ承認されていません。一刻も早く、日本でもワクチンを使えるようにしてほしいです。日本産婦人科医会では、『あなたは検診をお嬢さんにはワクチンを』というキャンペーンを行っています。子宮頸がんは、ワクチンと定期的ながん検診で無くすことが出来るがんなのです」と語り、講演を結びました。
参考写真 引き続き田村佳子県議会議員が挨拶に立ち、公明党は女性特有のがん対策について語りました。「公明党は補正予算に、子宮頸がんと乳がんの検診無料クーポン券を、全国の対象年齢の女性約850万人に配布する予算を盛り込みました。対象は、がんが見つかる可能性が高いとされる年齢層で、子宮頸がんが20、25、30、35、40歳で、乳がんは40、45、50、55、60歳で行います。検診は約10分で済みます。07年の検診受診率は子宮頸がんが21.3%、乳がんが20.3%にとどまっています。検診の有効性や内容が知られていないことが受診率の伸び悩みの原因とされています。このため、クーポンと併せ、がんの基本的な知識や検診内容、意義をまとめた「検診手帳」も配布する予定です。約216億円の予算を計上しています」と、女性のがん対策の概要について説明しました。
参考写真 女性の健康セミナーの締めくくりに、石井啓一衆議院議員が登壇。「女性が輝く社会作りのために公明党は全力を挙げます。公明党に大きなご支援をいただきたく宜しくお願いいたします」と力強く訴えました。