なお44億6400万円の県費繰入
 6月12日、県議会保健福祉委員会が開催され、県立3病院の平成20年度決算状況(速報値)が報告されました。
 それによると、3病院合計の収益的収支は1300万円の黒字となり、平成13年度以来の黒字転換となりました。昨年度が6億7200万円の赤字でしたので、6億8000万円の改善となりました。
参考写真 病院ごとの収支状況をみると、中央病院が2億3600万円の赤字となり前年度3億7100万円の改善となりました。友部病院は1億6000万円の改善となり、平成12年度以来の黒字(100万円)となりました。さらに、こども病院は2億4800万円の黒字となりました。
 また、県からの繰入金(一般会計繰入金)は、44億6400万円で前年を3億5900万円上回りました。これは、繰入基準の見直しにより、退職金を繰入金で負担するようになったためで、中央病院5億4000万円、友部病院1億1700万円となり、前年を3億6100万円上回りました。退職金を除く繰入金は、37億4700万円となり、平成17年度に比べると5億5100万円の大幅削減となっています。
 収益的収支が平成17年度の病院局設置以来、着実に改善していることは高く評価すべきです。公営企業を全部適用し、外部から古田直樹医師を病院管理者として迎えた改革は、実績の上からも進捗しています。
 収益改善の要因は、人件費の見直しと救急医療や専門的治療の充実など診療単価の大幅増などが指摘できます。平成17年度からの4年間で給与費は8.2億削減され、医業収益が7.3億円増加しました。
 現在、中央病院では救急センターの新築事業、友部病院では建物の全面建替え事業など積極的な投資が行われています。
 委員会の議論の中では、中央病院の改修費の財源は、JCO臨海事故に関する国の交付金(原子力安全等推進基金)によって賄われているとの指摘があり、その意義を十分にとどめる工夫が必要との提案がありました。井手よしひろ県議も同様な立場からドクターヘリなどを含む救急医療の充実や高度な放射線治療体制の拡充が必要だと主張しています。
(イラストは新友部病院のイメージ)
参考:茨城県病院局のHP
県立3病院、7年ぶり黒字 08年度決算
茨城新聞(2009/06/13)
 県立中央病院(笠間市)、友部病院(同)、こども病院(水戸市)の県立3病院の2008年度決算概要が12日、明らかになった。収支は前年度に比べ大幅に改善し、3病院合計の純利益は1300万円となり、2001年度以来7年ぶりの黒字決算となった。収支は6億7200万円の純損失(赤字)だった前年度から6億8500万円改善した。前年度より医業収益が6億7500万円増えたのに加え、県の繰入金が3億6千万円増えたのが要因となっている。
 県病院局が同日、県議会保健福祉委員会に報告した。各病院ごとの収支は、中央病院が2億3600万円の赤字だったが、前年より3億7100万円改善。友部病院は100万円の黒字で1億6千万円改善した。こども病院は2億4800万円の黒字で、黒字幅を1億5400万円拡大した。
 中央病院は循環器内科などの医師確保を図った結果、医業収益が約3億円増加。友部病院は精神科救急入院料(スーパー救急)の算定や児童・思春期病棟入院費の増加により医業収益が上昇した。こども病院は入院患者と手術件数の増加や診療報酬改定が影響し、診療単価が大幅に増えた一方、指定管理委託料の一部を不課税扱いに変更するなどして医業外費用約2億円を節約した。
 病院収入を補う県一般会計からの繰入金は年々減少していたが、3病院計44億6400万円で前年より3億6千万円増えた。08年度から、中央病院の退職金について従来は2割だった県一般会計からの繰り入れを10割に見直した結果、同病院分の繰入金は4億5800万円増加した。
 これまでの赤字を積み上げた3病院の累積欠損金は計75億3300万円。
 3病院で唯一赤字となった中央病院は本年度、看護師不足で07年度から一部閉鎖していた病床の全500床稼働を6月に再開。常勤医を7人増員して体制を増強し、電子カルテシステムの稼働も予定している。古田直樹病院事業管理者は「今後なおいっそうの収益改善が見込める」としている。