毎日新聞インターネット版などによると、厚生労働省は4月12日、脳脊髄液減少症の疑いがある患者の検査について、保険診療の対象とするよう周知徹底する通知を、全国の自治体に出すことを明らかにしました。
 4月12日、民主党「難病・脳脊髄液減少症を考える議員連盟」の総会が開かれ、脳脊髄液減少症の治療方法である「ブラッドパッチ」などの保険適用を求める署名を、患者団体が長妻昭厚生労働相に提出しました。会合に出席した長妻厚労相は、ブラッドパッチの次期診療報酬改定での保険適用に前向きな姿勢を示し、脳脊髄駅減少症かどうかの検査を保険適用できるよう、全国の自治体に周知徹底する考えを明らかにしました。
参考写真 脳脊髄液減少症は、交通事故などの強い衝撃で、脳や脊髄の周りの脳脊髄液が、硬膜から漏れ出す病気です。むち打ち症の主な原因とされ、症状は、頭痛、目まいや睡眠障害、うつ、倦怠感など、多岐にわたります。
 髄液漏れが起きている部分に患者自身の血液を注入し、漏れを防ぐ「ブラッドパッチ療法」で、むち打ちの症状が改善したという報告が相次ぎ、関心を集めています。
 むち打ち症は、多くの患者がいながら、医療技術の進歩が遅れています。そのため、脳脊髄液減少症の診断・治療ガイドラインの確立やブラッドパッチ療法が効かない場合の治療法の開発など、国を挙げての研究が求められています。
 司法の場でも、交通事故と脳脊髄液減少症との因果関係を認める判決が出されており、同症に対する認識は、近年、急速に変わりつつあります。自賠責や労災保険における後遺障害認定基準が見直され、交通事故などの被害者救済が進むことも期待されています。
 公明党は、患者団体からの要請を受け、脳脊髄液減少症の問題に取り組んできました。当時、公明党以外、どの政党も取りあわなかった問題でした。2004年3月には、遠山清彦参院議員(現衆議院議員)が、参院厚生労働委員会で研究推進などを要請。古屋範子衆院議員もブラッドパッチ療法の研究と保険適用を求める質問主意書を提出しました。04年12月には浜四津敏子代表代行らが、「脳脊髄液減少症患者支援の会」の代表とともに厚労省の西博義副大臣(当時、公明党)に、10万人を超える署名簿を添えて、治療法確立やブラッドパッチ療法への保険適用などを要請しました。
 さらに、都道府県・政令市レベルでも患者団体と連携し、行政にも積極的に働き掛け、地方議会から国への意見書提出を後押ししました。
 茨城県では、2005年6月15日に開催された県議会保健福祉委員会で、井手よしひろ県議が初めて「脳脊髄液減少症」の医療関係者向けの説明会の開催を提案しました。それを受けて、県は同年9月15日、「脳脊髄液減少症」の勉強会を開催しました。さらに、公明党の提案により、10月24日の茨城県議会本会議で、「脳脊髄液減少症の治療推進を求める意見書」が全会一致で採択されました。
 患者団体や公明党が声を上げてから、6年余り。今、脳脊髄液減少症救済への具体的な施策が動き出そうとしています。
参考:井手よしひろ県議の「脳脊髄液減少症」との関わり