参考写真 4月25日、井手よしひろ県議は、牛久市で行われている耕作放棄地を活用したナタネ栽培の現場を視察しました。
 牛久市ではバイオマスタウン構想の一環として耕作放棄地対策に取り組んでおり、井ノ岡町のカントリーライン沿いの約5ヘクタールの土地にナタネを播種し、現在、一面の黄色の絨毯が広がっています。
 先週、17日と18日には「うしく菜の花まつり」が開催され、「菜の花摘み体験」の他、地元の農家が協力して農産物の「軽トラ市」なども開催されました。天気にも恵まれ、多くの家族連れが菜の花の中で写真を撮るなど、大いに盛り上がりました。
 今後、ナタネを収穫し、搾った油を学校給食に利用し、その後廃油をバイオ燃料として公用車等に活用する計画です。
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 耕作放棄地増大は全国的に深刻な問題となっています。牛久市においても、農業者の高齢化や担い手不足により、年々耕作面積は減少の一途をたどっています。
 牛久市では、平成19年に、国の事業である「バイオマスタウン構想」を、茨城県で初めて導入しました。
参考写真 これは、生物由来の資源(バイオマス)の利活用により地域循環型社会を構築し、地球温暖化防止を目指すものです。牛久市では、バイオマスタウン構想の施策の1つである「遊休農地を活かした資源作物の栽培」の一環として「耕作放棄地再生事業」が行われています。
 事業の第一段階として、平成19年10月に大型機械による雑木及び雑草の除去と耕起作業が開始されました。この作業は、認定農業者で構成される「牛久市近代農業促進協議会農地活用部会」に委託する形で行われました。こうして整地され本来の姿をとりもどした農地に、平成20年10月、牛久市とJA竜ケ崎市、牛久市近代農業促進協議会、そして若い担い手グループUFOクラブのメンバーが協力してナタネを播きました。
 翌年(平成21年)4月には菜の花の黄色いじゅうたんが広がり、第一回の「うしく菜の花まつり」が開催されました。2日間で約3,000人を集客。菜の花摘み等のイベントや地元自治会の模擬店、地元の農家による軽トラ市などが催され、大変好評を納めました。
 菜の花は6月に刈り取られ、秋に搾油・精製。菜種油に加工され、学校給食に使用されました。
 さらに、学校給食で使用された廃食用油は、「牛久市家庭排水浄化推進協議会」が回収し、市内の製造プラントによりBDF(バイオディーゼル燃料)に生まれ変わりました。このプラントは牛久市のクリーンセンター内に設置されています。ここで製造されたBDFはセンター構内のダンプやフォークリフトはもちろん、市の公用車の燃料として使われています。
 平成21年度には7.6ヘクタールの耕作放棄地が再生されました。総事業費は1740万円余りで、国が2分の1を助成しています。
 平成22年度は、さらに3ヘクタール拡大され、10ヘクタール強の農地の約半分に菜の花が咲き誇っています。
参考:牛久市のバイオタウン構想・構想書