最近、県政報告会などでは、「みんなの党」や「たちあがれ日本」、「新党改革」などの「新党」についての見解を求められる機会が多くなっています。4月27日の街頭での議会報告では、新党ブームに関する所感を以下のように述べました。

参考写真 新党結成の動きは、民主党や自民党ではない第三の力として、国民の声を受け止めようという流れの一環ととらえています。しかし、国政レベルで集合離散を繰り返すだけでは、政治を変える原動力にはなりません。
 「みんなの党」や「たちあがれ日本」、「新党改革」など、「日本は現状のままではダメだ」という危機感は、私たち公明党も共有する部分もありますが、政界再編を前提とするこれらの新党と公明党とは「目線」が全く違います。
 その第一は、「新党には地域の足場が無い」ということです。
 新党は、国会議員中心で地方議員はほとんどいません。一方、公明党は、全国3000人を超える地方議員のネットワークがあり、日常的に国民の意見・要望など様々な声を受け止めています。国民の真のニーズを、二大政党に飽き足らない民意を受け止めることができるのは、公明党しかありません。
 その二つ目の視点は、「新党は期間限定の政党である」ということです
 新党は、政界再編の起爆剤になることを目指しており、政界再編の暁には消えていくことを想定しています。細川政権時代の新党・日本新党、新生党、新党さきがけなども、今や全て消えてなくなっています。したがって、期間限定、賞味期限付きの政党なのです。一方、公明党は、将来とも二大政党に飽き足りない民意を受け止め、国民本位の政治を目指す永続する政党です。
 三つ目の視点は、「新党は政策の幅が狭い」ということです。
 新党は、それぞれ得意の政策を持っています。みんなの党であれば「公務員改革」。たちあがれ日本は「財政再建・税制改革」、日本創新党は「地方分権、構造改革」など。しかし、それぞれ政策の幅が狭く、例えば、国民の関心の強い社会保障の将来像などは、全く見えてきません。
 また、中には、たちあがれ日本や新党改革など、郵政民営化で全く反対の立場の議員が集まっている、選挙互助会としかいえない政党もあります。

 樹木が大きく育つには、根っこから養分をたくさん吸収しなければなりません。同じように政治家も大成するには、養分を吸収する必要があります。政治家にとっての養分は何か。私は「国民の声」であると思います。
 公明党には「チーム3000」の地方議員がいます。この「チーム3000」が、国民という大地にしっかりと根を張って、現場の様々な声や意見を国政に届けているのです。
 しかし、みんなの党や、雨後の筍のような新党は、「国会議員だけ」「永田町の数合わせ」だけ。国民の声を吸い上げるシステムがありません。いわば「根っこ」のない政党。だから、一時は威勢が良くても枯れるのも早いのです。
 こうした「新党」は、政界再編の動きが本格化すれば消滅するであろう「雨宿り」政党にすぎないのではないか。賞味期限つきの政党と言っても過言ではありません。