参考写真 ペットはかけがえのない家族の一員。ペット愛好家たちが増えるにつれペットブームも高まり、ペット産業も隆盛を誇っています。
 しかし、そのブームの陰で、日本で年間28万匹もの犬や猫が殺処分されています。ある者は「もう飽きたから」という理由で、ある者は「しつけができない」という理由で、捨てられ、動物愛護センターに持ち込まれたペットたちのほとんどが、次の飼い主を見つけてもらうことなく処分されています。
 今、こうしている間にも、1日約800匹の犬や猫が命を失っているのが現実です。
 茨城県の状況は、平成21年度の7391頭の犬・猫が処分されました。特に、犬の処分頭数は都道府県で最悪となっています。
熊本市の取り組み
 「かつては私たちに施設でも動物の殺処分を行っていました。炭酸ガスで窒息死する犬はおびえ、床をカタカタと掻いて死んでいくのです。手を合わせて見送りながら、『もうこんな姿は見たくない』と心から思いました」──熊本市動物愛護センターの松崎正吉所長の言葉です。
 動物を持ち込む住民を拒否することはできない、引き取った動物に次の飼い主を見つけてやることは非常に難しい。そのような理由で、全国の動物愛護センターは、実は動物を殺処分するための施設になっています。そのような現状を変え、動物を助けるための施設にしようという試みが熊本市で始まりました。行政施設に保護された犬・猫の90パーセント以上が殺処分されているという現実の中、熊本市の動物愛護センターは平成19年には77.7%の生存率を達成し、全国の注目を集めています。
職員の努力で命を守るセンターに
 熊本市動物愛護センターの目指すものは「殺処分される動物を限りなくゼロに近づけること」。そのために、まず持ち込まれる犬・猫を減らすことが重要です。犬・猫は安易に引き取らず、持ち込む人の話を十分に聞き、考え直してもらえないか見極めながら対応しています。
 また、引き取った犬は職員の方が愛情を持って世話をし、次の飼い主さんを見つけることができるよう、ホームページに写真付で公開します。
 迷い犬も保護した日時場所などとともに写真を公開し、飼い主の元に帰れるよう最大の努力を払っています。
 このような努力の甲斐あって、熊本市の平成20年度の犬の返還率は45.26%になっています。また、新しい飼い主にもらわれていった犬は205頭、猫は202頭になりました。
公明党が目指すのは「命に優しい社会」
 公明党は、動物を大切にする社会こそ、命を大切にする社会だと考え、人とペットが共生できる「命に優しい社会」を築くために努力していきます。
 これまでも、私たちは動物との共生を目指す「動物愛護管理法」(2005年)などで小さな命を守るリード役を果たしてきました。その上で、井手よしひろ県議は、さらに進んで、公明党は3つの提案をしてみたいと思います。
<提案1>“殺処分ゼロ”を目指すこと。
ペットブームの影で、動物への虐待や放棄は後を絶ちません。行き過ぎた商業主義的なペット売買も問題になっています。「すべての命を守る」との視点で“殺処分ゼロ”に向けた動物愛護政策を提案します。
<提案2>ペットと共生できる環境づくり
子どもたちが心豊かに育つために、また老後生活の大切なパートナーとして、ペットはかけがえのない家族の一員です。ペットと散歩できる公園や道路を整備するなど、人とペットが共生できる環境づくりを提案します。
<提案3>市町村の動物愛護の担当部署を
現在、動物愛護の所感は都道府県、または政令指定都市や中核市。熊本市のようなキメ細かな動物愛護体制を作るには、市町村毎に動物愛護の所管部署を設置し、担当者を貼り付けることが重要です。