民主党小沢一郎元幹事長の強制起訴問題で、小沢氏やその取り巻き議員のの中で、検察審査会への批判が繰り返されています。
 小沢氏自身、民主党代表選に出馬した際には、審査会制度の在り方に言及し、仮に強制起訴の議決が出ても「堂々と受ける」とする一方で「一般の素人の人が、検察の判断をいいとか悪いとかいう今の仕組みが果たしていいのかどうかという議論は出てくる」と発言していました。
 10月5日に開かれた民主党の「取り調べの全面可視化を実現する議員連盟」では、小沢氏のシンパ議員・支援者が、検察審査会について激しい批判を繰り返しました。
 森ゆうこ参院議員は、「密室で取り調べを受け、メディアスクラムで、悪人に仕立て上げられる。何も証拠がなくても検察審査会の議決には抵抗ができない。大変な状況だ」と発言。熊谷貞俊衆院議員は、「検察審査会の人選のやり方や議事進行のやり方が不透明で審査のありようが分からない。国会などの場で公にする手だてはないものか」と検察審査会制度の見直しを求めました。
 こうした批判の前に、現在のように検察審査会の制度改正を行ったのは誰だったのかという一点を、再確認しておく必要があると思います。
 検察審査会法が改正されたのは、2004年の通常国会。政府提案閣法に民主党の修正案を加え自・公・民の衆参賛成多数で、この制度を改正しています。
 衆議院では、民主党は修正案を提出し、その修正案に賛成しています。参議院においては全会一致で成立を見ています。 たった6年前に自分たちも賛成して改正した法律により、自分たちの親分が不利益を被ると、無我夢中で批判を繰り返す。こうした輩が政権を担っていると考えると、暗澹たる気持ちになる者は私一人ではないと思います。