参考写真 11月1日、国立環境研究所の交通・都市環境研究室は、「エコドライブの二酸化炭素排出量削減効果は交通流全体に波及する」との研究成果を記者発表しました。
 CO2を削減する温暖化対策として、制限速度以内で走行する、急発進や急加速を行わないなどのエコドライブの普及が注目されています。エコドライブを実践した場合、10〜20%程度の燃料消費量削減効果が得られるといわれています。
 しかし、一般ドライバーからは、「到着が遅くなる」、「抜かれるのが怖い」あるいは「渋滞の原因や他のドライバーの迷惑になる」といった懸念から、「エコドライブの実施を躊躇してしまう」との意見も聴かれます。
 そこで、環境研の研究チームは、交通の流れへの影響を考慮した場合のエコドライブの効果を明らかにすることを目的として、交通流シミュレーションを用いた評価を行いました。
 シミュレーションの結果として、次の4点が明らかとなりました。
(1)信号が系統制御されている場合に大きな効果が得られる
 規制速度で走行した場合に信号停止がないように信号制御(系統制御)されている区間では、最高速度を規制速度以下に抑えるエコドライブの効果が大きく得られます。エコドライブ実施率0%の場合にも系統制御区間の方が系統制御されていない区間より排出係数が小さいのですが、エコドライブ実施率が高い場合には一台あたりの排出係数はさらに小さく(削減率も高く)なります。
(2)エコドライブを実施しない他の車両にも効果が波及する
 エコドライブを行う車両が先頭となる車群が形成され、エコドライブ実施車両以外にもエコドライブ効果が波及します。系統制御の場合の削減効果の線は上に凸の(より効果がある)形になっており、たとえばエコドライブ実施率を40%とすると、その波及効果により、単体による効果のおよそ2倍のCO2排出量削減効果が期待できる場合があります。
(3)市街地ではエコドライブ効果が小さくなる
 信号間隔が狭く(信号の数が多く)かつ交通量が飽和状態に近い市街地ではエコ ドライブ効果が小さくなります。また、系統制御でない場合に、その傾向が強くなります。
(4)交通量が多い場合のゆっくり加速は、逆効果となることがある
 一定の条件下では、ゆっくり加速により、一回の青信号の時間で通過できる車両の数が減少し、渋滞が生じやすくなり、CO2の排出量が多くなることがあります。
 地元紙の取材に対して、研究チームのリーダーである加藤秀樹氏は、「法定速度で走行するだけでCO2削減の波及効果が生まれる」と話しています。
参考:エコドライブの二酸化炭素排出量削減効果は交通流全体に波及する
■エコドライブをしよう平成19年版大阪府環境白書より
◆運行前には
運行前には、タイヤの空気圧やオイルのチェックなどの日常の点検・整備を行い、使わない荷物なども降ろしましょう。タイヤの空気圧が規定値の1/4不足した場合、5%程度の燃費が悪化し、110kgの余分な荷物を載せて走ると3〜5%程度の燃費が悪化します。
◆発進・加速するときには
参考写真発進・加速時には、ふんわりアクセル「eスタート」を心がけましょう。5秒かけて20km/hになるくらいを目安にしておだやかな発進をします。ブレーキを離して車が動き出してからアクセルを踏みはじめ、アクセルの踏み込み量をできるだけ少なくして加速し、目標速度に近づいたらアクセルを早めに緩めます。
◆走行するときには
走行時には、アクセルから足を離して惰性走行をできるだけ活用するようにしましょう。特にエンジン回転数が高いときにアクセルから足を離すと、燃料カットが作動してさらに燃費が良くなります。速くなるほど空気抵抗が大きくなって燃費が悪くなるため、一般道路では40km/h程度、高速道路では80km/hが経済的な速度と言われています。また、車間距離が短いとついついブレーキを踏む回数も増えがちになり、頻繁に減速・加速することによって燃料消費量が多くなり、市街地では2%、郊外では6%程度燃費が悪化します。充分な車間距離をとり、車速変動の少ない定速走行を心がけましょう。
◆停止・減速するときには
停止するときは、早めにアクセルから足を離し、惰性走行を活用して徐々に減速するようにしましょう。60km/hでアクセルをオフにした場合、200m以上走行可能です。惰性走行をしていても、エンジン回転数が低下すると再度燃料が消費されるので、シフトダウン(ODオフなど)することで回転数が上がり、再び燃料カットすることができます。このようにエンジンブレーキを活用することで、2%程度燃費が改善されます。
◆その他にも
駐車時には、荷物の積み卸しの時など少しでも車から離れるときはエンジンを切るようにしましょう。10分間のアイドリングで300g程度のCO2が排出されます。駐車場所について、交通の妨げになる場所での駐車は交通渋滞をもたらします。平均車速が時速40kmから時速20kmに落ちると、31%程度の燃費悪化に相当すると言われています。
また、現在の自動車は、昔のように長時間の暖機運転の必要はありません。冬でも視界が確保されている限りすぐに走り出した方がCO2排出量は少なくなります。ちなみに、5分間の暖機運転をすると、400g程度のCO2が排出されます。
不要なエアコンの使用を控えることによっても燃費を向上することができます。外気温25℃の時にエアコンを使用すると、12%程度の燃費が悪化します。