参考写真 明日11月30日、笠間市福田の廃棄物公共処分場「エコフロンティアかさま」の操業延長について、地元住民と県、県環境保全事業団、笠間市が四者合意を締結します。
 笠間市にある「エコフロンティアかさま」は県内最大の産業廃棄物の埋め立て処分場(最終処分場)として、「財団法人茨城県環境保全事業団」が運営しています。
 当初10年間で埋め立てを完了する計画でしたが、リサイクルの取り組みなどが進み廃棄物の搬入量が減少したため、操業期間の延長や県外の産業廃棄物を受け入れることなどを盛り込んだ新たな協定案を、事業団は住民に示していました。
 新たな協定は、操業を「10年」から「埋め立て完了」まで、溶融炉約20年、県外廃棄物や市外可燃ごみの受け入れも認めるといった内容になっています。また、地域振興費として事業団が収益から24億円を拠出することにしています。
 地元住民でつくる協議会(地元対策協議会)は、地区住民の7割余りが参加した全体会を開催し、年に1度報告会を開くこと、操業期間を5年ごとに見直すことなどを条件に協定を結ぶことに同意しました。
 「エコフロンティアかさま」は、採石場跡地約28.6ヘクタールに建設された県内初の公共処分場です。1999年の建設候補地選定時から反対運動が起こりましたが、2005年に開業しました。地元住民の一部は、自然破壊や住民への健康被害の恐れがあるとして、施設の建設や操業停止などを求め訴訟を起こしました。今年7月、建設差し止め訴訟は、東京高裁が反対住民側の控訴を棄却し終結しました。