2月23日、この国会で2回目の党首討論が行われました。山口代表は「予算など大事な議案を成立するのは政府、総理の責任。行き詰まりの責任を野党に負わせるような姿勢、社会保障などの協議について案を出さずに協議しないのは自民党のせいだと言わんばかりの居丈高な姿勢は、一国の総理として大事な議案を国会の協議に通じて成立させていく姿勢とは到底思えない」と糾弾。外交問題でも「民主党政権に外交や安全保障の姿勢についてしっかりした海図を持っていないから、日本が漂流し国益を損なっている」と厳しく批判しました。
【菅首相の政治姿勢】
山口:予算や大事な議案を成立させるのは政府、首相の責任だ。しかし行き詰まりの責任を野党に負わせるような(発言をし)、社会保障などの(与野党)協議でも民主党は案を出さない。首相の議論は寓話に出てくる、北風をピューピュー吹かせるようなありさまで、相手は身を固くするばかりだ。大事な議案を国会の論議を通じて成立させていく姿勢とは到底思えない。
【ニュージーランド地震被害】
山口:被災者およびニュージーランド政府に心からお見舞いを申し上げたい。まず被災者を救出・救援し、安否を確認していくことが重要だ。また二陣三陣とわが国政府から対応を繰り出していく。わが党も災害対策本部をつくり、政府に緊急の申し入れも行った。今回の被災は邦人がかなり関係しており、わが国のさまざまな経験・技術を生かして耐震化推進外交、耐震化協力外交を積極的に行うべきだ。
首相:経験を生かして国際的に貢献できる体制を強めていく。
【外交・安保問題】
山口:鳩山前首相は沖縄の普天間基地移設問題で「抑止力は方便」と発言した。菅首相も2003年11月に「米海兵隊が沖縄にいなくても極東の安全は維持できる」と述べた。首相は鳩山政権の副総理で、(今は)与党の代表だ。この点の責任をどう考えるか。
首相:首相就任時に海兵隊を含め在日米軍は日本の安全に重要だと申し上げた。アジア情勢もいろいろ変化している。
山口:日米関係が不安定さを帯びている。菅政権では尖閣事件で中国との関係が複雑になった。北方四島にロシアのメドべージェフ大統領が来ることを事前に予測せず、実際に来られたら「暴挙だ」と批判し、かえって日ロ関係を悪化させている。次から次へと、外交安全保障の環境を悪化させ、安全保障政策の基本理念である防衛大綱を議論してきた前提は、民主党政権の下で環境はガラっと変わってしまった。防衛大綱の見直しも含めて、基本的に議論することが必要ではないか。
首相:基盤的防衛(力)整備という考え方を動的な防衛態勢にしようと原理を移した。
山口:民主党政権が外交や安全保障の視点についてしっかりした海図を持っていない。だから漂流し国益を損なっている。こうした見方が国民のコンセンサス(共通認識)だ。