24日、井手よしひろ県議は日立市役所を訪れ、樫村千秋市長、吉原総務課長から、庁舎の耐震診断の結果やその対応について聴き取り調査を行い、現地視察を行いました。
 診断結果は、いずれの建物も耐震基準を満たさず、阪神・淡路大震災程度の地震で倒壊する可能性があるとされました。
 耐震性能はIs値(構造耐震指標)を基に建物の強度、形状、経年劣化などの要因で評価されます。耐震改修促進法の基準では、Is値0.6を下回ると、震度6強〜7程度の地震で建物が大きな被害を受ける可能性があるとされています。
 日立市の庁舎は、第1庁舎から第5庁舎まで5つの建物で構成され、昭和28年から41年にかけて建築されました。それぞれのIs値は、第1庁舎(地階を除く1、2階)は0.31〜0.48、第2庁舎0.18〜0.48、第3庁舎(1〜4階)0.20〜1.69、第4庁舎0.29〜1.36、第5庁舎0.13〜0.72といずれも0.6を大きく下回っていました。
 総務課長との意見交換で、井手県議は、「電算システムや危機管理の拠点施設など、優先的に地震に対する備えをほどこす必要がある施設から、優先的に建て直す必要があるのではないか」と意見を述べました。これに対して、吉原課長は、「ニュージーランドの震災の様子などを見ると、一刻も早く対応を具体化したいと考えています。当面、現庁舎の耐震改修を想定した場合や新築を想定した場合など、様々なケースを想定して具体的な調査研究に取り組む予定です。新年度予算に、必要なデータ算出のための調査費を計上します」と語りました。
【第1庁舎】
昭和41年竣工(45年経過)
地下1階、地上2階
SRC造とRC造の混合構造
Is値0.31〜0.48
【第2庁舎】
昭和41年竣工(45年経過)
地下1階、地上5階
SRC造とRC造の混合構造
Is値0.18〜0.48
【第3庁舎】
昭和28年竣工(58年経過)
地上4階
RC造構造
Is値0.20〜1.69
【第4庁舎】
昭和31年竣工(55年経過)
地上4階
RC造構造
Is値0.29〜1.36
【第5庁舎】
昭和34年竣工(52年経過)
地上3階
RC造構造
Is値0.13〜0.72