111130highway 東日本大震災の被災地支援や観光振興を後押しするため、12月1日午前0時から東北地方を中心とした高速道路の無料開放が新たに実施されます。
 水戸エリアの常磐道や東北自動車道を含む太平洋側の地域は「被災地支援」を目的に一般利用者や被災者を問わず毎日、全車種無料になります。
 東北地方の日本海側の地域も「観光振興」を促進する観点から、土日祝日はETC(自動料金収受システム)搭載の普通車や軽自動車に限り無料にします。
 8月末で終了した無料化については、無料化地域で高速道路を乗り降りすれば全走行区間が原則無料だったことから、悪用するトラックが相次いだ。このため今回は、料金システムを改修して悪用できないようにしました。
 さらに、岩手、宮城、福島の全市町村と青森県の3市町村、茨城県の12市町村から、首都圏など被災地外に避難・転居した住民を対象に「避難者支援」枠も創設。出発地、到着地のいずれかが被災地のインターチェンジである場合には、被災地以外の区間を含め走行全体を無料にします。
 ただし、高速道路を降りる際の料金所では罹災証明書のほか、運転免許証などの提示が必要。実施期間は2012年3月31日までとなっています。
 東北地方の高速道無料開放について公明党は、被災地の物流や人的支援、観光の活性化などのために、繰り返し政府に提言してきました。
 新制度では無料化エリア外の走行分は有料となりますので注意が必要です。日立市内の3つのインターから三郷ICまで通行すると、現行制度では無料でしたが、新制度では2450円掛かります。
 今月いっぱいまで現行制度は、ネクスコ東日本がその費用を負担しての料金無料化でしたが、新制度は国の第3次補正予算を受けて実行される制度です。(避難者対象の無料化措置は引き続き高速道路事業者負担)
 利用にあたっては、ETCも利用できますので、出口での渋滞が大幅に緩和されることが期待され、スマートインターチェンジも利用できます。ただ、発着インターチェンジの間に複数ルートがある場合は、最短ルートが優先されるため、場合によっては料金が徴収されることがあります。
 たとえば、水戸IC〜東北道の白河から矢吹インターの間は、北関東道を利用したほうが距離が短いため、無料になりません。同じように、那珂ICからの利用も、白河、白河中央スマート、矢吹間は有料となってしまします。
 また、避難者向けの無料化制度では、今まで必要であった「通行証」「免許証」「り災証明書」のほかに、避難元と避難先の両方の住所を証明する書類が必要です。具体的には、避難先の住民票に移転前の住所が明記されている書類などが必要です。県内の対象地域は、水戸、日立、常陸太田、高萩、北茨城、ひたちなか、大洗、常陸大宮、那珂、城里、東海、大子の12市町村です。日立市に住んでいた方が東京都内などに避難した場合は、常磐道の区間が無料となります。現行制度と同じにETCは利用できません。
 なお、この制度に関する問い合わせは「ネクスコ東日本お客さまセンター」0570−024−024で受け付けています。
参考:平成23年12月1日以降の東日本大震災による東北地方の高速道路の無料措置について