12月19日、公明党の山口那津男代表は、北朝鮮の金正日総書記が死去したとの報道について、次のような見解を示しました。
  • 突然の報道であり、驚きを禁じ得ない。国家的指導者の立場であった人の逝去に謹んでご冥福をお祈り申し上げたい。

  • これに伴い北朝鮮の権力の継承がどうなるのか、また、国際社会が求める非核化や6カ国協議の再開、南北対話の進展、さらに日本にとっては拉致問題の解決に向け、今後の北朝鮮の動きを注視していきたい。

  • 日本政府には、地域の安定を確保するため、情報の収集と共有など日米韓の緊密な連携の下、中国やロシアなど関係国と協力しながら、万全の備えと対応を促したい。

  • (拉致問題への影響について)今後の状況が定かでないが、6カ国協議などの場で、対話による解決が図られる体制が早く整うことを希望したい。

  • (国交正常化交渉への影響について)このような目標が進展する環境を確保するとともに、その障害となるような課題を一つ一つ着実に解決していくことが重要だ。

  • (首相官邸の情報収集能力について)首相が街頭演説に出掛けた途中で戻ってきたというのは、それまで情報をつかんでいなかったか、事態が何か変化することに対する備えがあったのかどうかという点で、疑問なしとはしない。政府としての情報収集能力と対応の素早さに万全を期すよう求めたい。
これで大丈夫なのか?民主党政権の危機管理!
 12月19日、北朝鮮の金正日総書記死去を受け、野田佳彦首相は断続的に関係会合を開き、危機管理面での迅速対応をアピールしました。
 しかし、北朝鮮メディアが午前10時の段階で正午から「特別放送」を予告していたにもかかわらず、首相が初の街頭演説のため放送直前に官邸を離れ、死去報道を受けて慌てて戻るなど、情報収集・分析能力の限界を露呈しました。また、国内の警察行政のトップであり、拉致問題担当大臣である山岡賢次国家公安委員長は、午後1時からの安全保障会議に遅刻するという大失態を演じました。
 北朝鮮側の不穏な動きは表面化していないものの、今後、不測の事態に即応できるのか、国民の間には不安の声が高まっています。
 北朝鮮が午後零時から特別放送の予告を、午前10時には行っていました。特別放送の予告は1994年7月、金日成主席の死去時以来はじめて。事の重要性を認識できない筈はありませんでした。
 一方、遅刻した山岡国家公安委員長は、地元で議員活動を行っていました。山岡氏は遅刻の理由について「あらかじめ届けをして栃木県警などを訪問していた」と釈明しているようですが、本当に警察署を訪問していたのか、地元からは不審の声が上がっています。