Q:若年人口が減っているが、現在の年金制度は大丈夫?
A:2004年改革で織り込み済み。出生率は回復
参考写真 2004年の年金改革では、少子化が進むことを前提として、将来も維持できる制度を組み立てました。つまり、若年人口の減少を織り込んだ制度になっているので、心配いりません。
 年金制度安定のカギとなる出生率に関し、2004年改革では03年の1.29から、2050年までに1.39に回復させることを前提としましたが、2010年の出生率は既に1.39となり、改革が前提とした数値と並びました。
 また、現行制度が安定的なことを確認した2009年の財政検証は、出生率を「2005年から50年間、1.26のまま」と厳しく見積もっています。出生率1.26でも、現行制度は維持できるということです。
 社会保障国民会議の委員を務めた細野真宏氏は、2004年改革で安定した現行制度を「日本の英知を集めて考え尽くされた仕組み」と評価。試算すると、すぐにボロが出る民主党案とは大違いです。
Q:未納者が増加すると年金は破綻?
A:年金財政に影響なし。問題は無年金者の増加
 「保険料の未納率が4割」と聞くと、年金は大丈夫かと不安になります。しかし、「4割」とは国民年金に限った未納率のことです。
 厚生年金などを含む公的年金の加入者全体で見れば、未納者は5%弱にすぎないので、年金制度全体が揺らぐことはありません。
 2008年に社会保障国民会議で示された試算では、国民年金の保険料納付率が低い場合、基礎年金の給付額も、それに占める保険料負担も両方とも少なくなり、財政への影響はほとんどないことがはっきりしました。
 そもそも、「未納が増えると年金が破綻する」という議論は間違っています。なぜかと言えば、保険料を払っていない人は、その分、年金を受け取れないということであり、年金財政が悪くなることはないからです。
 財政の問題というより、未納で生じる無年金者・低年金者への対策をどうするかが重要であり、公明党は年金加算制度の創設や受給資格期間の短縮などを提案しています。

Q:世代間格差、若い世代は損?
A:若い世代でも保険料の2.3倍の給付
 厚生労働省によると、厚生年金の場合、今の72歳が受け取る年金額は保険料の6.5倍、32歳は2.3倍と試算しています。どの世代も保険料を上回る年金を受け取ることができます。それは保険料に加え、税を財源に組み入れている公的年金だからできることであり、積立金を活用して若年層に上積みすることで、こうした給付を可能にしました。民間で同様の保障をすることは困難です。
 世代間で受け取る倍数が違うことに目を付けた一部の経済学者らが「若者は損だ」と主張し、年金不信を助長していますが、「世代間格差」だけで今の年金制度を否定する考え方は間違っています。制度が確立していなかった時代は、年老いた親の面倒を個人で見なければなりませんでした。年金制度は、そうした負担を社会全体で分かち合うものとして、順調に推移してきました。
 今の制度がダメになって得をする人はいません。皆で守り、支えていくことの方が賢明です。