120801takasaki 8月1日、井手よしひろ県議は群馬県の福重隆浩県議の案内で、高崎市保健所を訪れ、胃がんのピロリ菌ABCリスク検診のついて調査しました。
 胃がんABCリスク検診とは、血液検査でピロリ菌抗体と胃の萎縮度を測るペプシノゲンを測定し、その組み合わせから胃がん発症のリスクを明らかにするものです。その結果をもって、リスクのある人は専門医の内視鏡による精密検査を行うとい、対象を絞った効率的な胃がん検診を行おうとするものです。また、ピロリ菌が発見された場合は、その除菌を行い胃がんになる危険性を低くしようとするものです。
 高崎市医師会では、2006年から高崎市医師会が、ピロリ菌ABCリスク検診を導入し、2011年度から高崎市が公費による助成を行なっています。平成23年度の予算額は430万円です(単価1500円で3700人分)。
 検診の対象は、40歳から70歳までの5年刻みの節目検診です。市の助成があるため高崎市民であれば、500円の自己負担で検診を受けることができます。ピロリ菌ABCリスク検診は、個別検診で最寄りの病院で受診することができます。
 昨年度の検診の実績は、受診対象者16,685人に対して、受診者は2,646人。受診率は15.9%でした。その内、精密検査が必要な高リスク者が1,179人発見されました。(受診者に対する精密検査対象者の率は44.5%でした)
 1,179人の精密検査対象者の内、612人が精密検査を受け(精密検査受診率51.9%)、がんが2名、がんの疑い1名が発見されました。
 高崎市の胃がんバリウム検診の受診率は、平成21年度6.3%、平成22年度4.9%、平成23年度4,8%と低迷しています。国の目標である50%には遠くおよばないのが現実です。これは、都市化が進んだ市町村の共通の悩みと言えます。胃がんABCリスク検診の導入により、胃がん検査全体の受診率はわずかですが向上しました。
 説明を伺った高崎保健所の健康課長は、「受検者に負担がかからないピロリ菌ABC検査検査の受診率向上に更に力を入れたい」と語っていました。