全国の公立小中学校の耐震化率は84.8%に
参考写真 8月2日、公立小中学校の校舎や体育館などの施設12万2069棟(宮城、福島各県の一部を除く)の耐震化率が4月1日現在で84.8%となり、前年同期に比べ4.5ポイント改善したことが、文部科学省の全国都道府県調査で分かりました。都道府県や市区町村など設置主体別では、耐震化率100%を達成したのは750団体で、全体の42.1%と前年より9.3ポイント上昇しました。
 都道府県全体での耐震化率は、静岡が98.8%で最も高く、宮城と愛知がともに98.0%で続いています。低かったのは広島62.5%、山口69.0%、茨城70.5%などとなっています。
 震度6強以上の地震で倒壊する危険性が高い建物は3545棟で、前年同期の4614棟(岩手、宮城、福島3県を除く)から減少しました。都道府県別では北海道287棟、大阪286棟、広島225棟の順で多くなっています。
 文科省は、2015年度までに公立小中学校の耐震化を完了させる方針です。2012年度当初予算の耐震化事業が終われば、耐震化率は約90%に上がる見込みです。
 公明党は学校耐震化を一貫してリードしてきました。2001年に党内にプロジェクトチームを設置したのを手始めに、法改正を実現して地方自治体の財政負担を軽減するなど、粘り強く予算確保に取り組んできました。
 民主党政権となって、一時、予算が削減されましたが、公明党は「学校耐震化を遅らせてはいけない」と政府を説き伏せ、予備費や補正予算で取り戻しました。
 この結果、学校耐震化率は10年前の44.5%から大きく改善されています。2012年度中には約90%にまで到達する見込みです。
 一方、茨城県の公立学校の耐震改修状況は、全ての学校種別で全国平均を下回わりました。県立高校では昨年度、8校14棟の耐震化工事を予定していましたが、東日本大震災の影響で6校12棟の着工がずれこんでいます。
 公立小中学校は前年度と比べ6.4%伸ばし、耐震化率を70.5%としましたが、全国平均の84.8%を下回り、全国ワースト3位に止まりました。県立高校は太田一や水戸農など県北を中心に震災の被害が大きく、耐震化工事に着手できたのは2校2棟にとどまり、77.5%で全国28位でした。特別支援学校は86.4%(全国38位)、幼稚園は53.5%(同42位)でした。
 市町村別の公立小中学校の耐震化率をみると、100%完了しているのは龍ヶ崎市、五霞町、利根町の1市2町。潮来市(97.2%)、鹿嶋市(96.6%)、守谷市(95.2%)などとなっています。耐震化率が50%以下なのは、ひたちなか市、日立市、高萩市、行方市、神栖市の5市です。
 県教育庁財務課によると、公立学校の耐震化は2009年度から本格化しているが、少子化の影響で学校の統廃合が検討されている場合、校舎の耐震化に踏み切れないケースもあるとしています。国の計画通り2015年度に公立小中学校で90%、県立高校で100%の耐震化が出来るとしています。
 茨城県の公立学校の耐震化が遅れた要因には、「茨城には大きな地震は起こらない」という誤った思い込みがありました。耐震化率が5割以下の5市は、いずれも海岸沿いの街で、いずれも早急な耐震化促進が望まれます。
参考写真