120822image 8月21日、民主党がやっとその重い腰を上げました。参院議院運営委員会理事会で、公明党が返上すべきと強く提案していた国会議員に支給されている私鉄とバスの無料パスについて、民主党から「(党内は)大方、廃止でまとまった」との考えが伝えられました。
 近く衆院議運委でも同様の意向が示されるとみられ、これで各党が無料パスを廃止する方向で一致したことになりました。
 無料パスは、日本民営鉄道協会と日本バス協会が議員活動への支援として、それぞれ1946年、1961年から毎年、発行されてきました。9月末で期限が切れる無料パスを更新しないことで廃止される見込みです。
 公明党は無料パスの廃止について、衆参議運委で遠藤乙彦理事(衆院)と長沢広明理事(参院)が「事業者から無償で提供されており、国民目線から違和感がある。返上すべきではないか」などと主張。与野党間の協議で合意を得るよう提案し、議論をリードしてきました。
参院議員:私鉄無料パス廃止で合意 衆院も同調へ
毎日新聞(2012年8月21日)
参院議院運営委員会は21日、理事会を開き、全議員に支給されている私鉄や路線バスの無料パスを廃止することで各会派が一致した。民主党などは衆院側も同調するとしており、日本民営鉄道協会(民鉄協)と日本バス協会(バス協)から長年無償で受け取り、批判の強かったパスは、9月末で廃止の公算が大きくなった。
国会議員は国会と選挙区の移動や公務出張のため、公共交通機関を基本的に無料で利用できる。JRや航空各社には衆参事務局予算から年間計約13億円が支払われているが、私鉄やバスは無償だ。
私鉄パスは1946年、路線バスのパスは61年に、それぞれ衆院側が交付を依頼。以来、毎年10月に衆参議員に交付されてきたが、国会議員は月額100万円の「文書通信交通滞在費」を受け取っており、「無料パスは二重取りでは」との批判もあった。