参考写真 8月31日、日本げんでん(日本原子力発電)は、運転を停止している東海第2原子力発電所について、運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」の結果を国に提出しました。
 東海第二原発については、東海村の村上達也村長が「廃炉」を主張していて、実際に運転を再開出来るめどは立っていません。
 「ストレステスト」は、コンピューター上のシミュレーションによって、原発の施設や機器が地震や津波にどの程度耐えられるかを調べるもので、原発の運転再開の判断の前提となっています。NHKのニュースでは関係した原電の担当者が、「地震の揺れに対し想定の1.73倍まで、津波に対しては高さ15メートルまで耐えられることを確認した。発電所の実力を知っていただくことは重要だと考えている」と、発言していました。
 村上村長は、「茨城県内の市町村議会が原発の廃炉を決議している中での提出は、世論を無視したもので、日本原子力発電は県民の信頼を失った」とコメントしています。
 そもそも、東海第2発電所に対しては、国も再稼動の要請を行っていません。卑俗な言い方をすれば「誰も再稼動してほしいとも、ストレステストをしてほしいとも行っていない」のです。
 近隣住民の感情を逆撫でする日本げんでんのストレステスト結果報告は、どんな意味があるのでしょうか?
参考:東海第二発電所の安全性に関する総合評価(ストレステスト)の一次評価結果について
参考:橋本昌県知事の記者会見(平成23年6月21日)
 実は、この間のできるだけ再稼働してほしいという対象に東海第二発電所は入っていないそうです。我々も一部報道でそういうことを知りましたので、原子力安全・保安院にずっと確認していたのですが、なかなか返事が返ってまいりませんでした。
 昨日(平成23年6月20日)の夜中11時半ごろになってやっと資源エネルギー庁から返事がまいりまして、東海第二発電所は今度の再稼働の要請対象には入っていないということであります。