参考写真 政治評論家の長老・森田実さんの「維新の会のマスコミ報道」に関するツイッターが俊逸です。10回に分けて投稿されたツイッターですが、一括してこのブログでもご紹介させていただきます。
森田実@minorumorita 2112年9月6日
  • 「春秋の筆法」(日本の諺) マスコミは政治報道において厳正中立の立場をとるべし!橋下徹大阪市長がめざす新党だけに注意を向け橋下徹氏を日本のリーダーにしようとする偏向報道はやめなさい。

  • 国民の皆さん。最近のマスコミの政治報道は、橋下徹大阪市長の新党結成に偏っていると思いませんか?週刊誌まで橋下徹大阪市長の動きに偏重した報道をしています。

  • 小選挙区制が導入されて以来、マスコミの政治に対する影響力は強くなっています。小選挙区になってからマスコミは政治を支配するようになりました。小選挙区制は1人を選ぶ選挙で、二大政党制を前提にした選挙制度です。

  • 日本のマスコミは二者択一的考え方に立っています。「AかBか」「白か黒か」「善か悪か」という単純な二分法的な色分けをします。中間がないのです。「第一党か第二党か」「旧政党か新政党か」という設定で政治報道をしています。

  • 今回は「新党」、とくに橋下徹大阪市長の新党に国民の注目を集めようとしています。マスコミは政党支持率の世論調査項目のなかに「大阪維新の会」を入れました。民主党、自民党、公明党などの中央の政党と並んで地域政党である橋下徹氏率いる「大阪維新の会」を中央政党と同格扱いにしています。

  • マスコミはこれを繰り返すことによって「大阪維新の会」を全国政党のような存在にしてしまったのです。マスコミが、全国政党としての「維新の会」をつくったと言っても過言ではありません。これは、明らかにマスコミの政治への過剰な干渉です。

  • 最近の総選挙の行方は、マスコミが決めてきました。2005年の小泉構造改革選挙においては、マスコミは小泉政治の応援団になりました。2009年の政権交代選挙では「政権交代」を実現しました。すなわち民主党政権をつくったのです。

  • 2012年末か13年初めに行われると考えられる総選挙においてマスコミは中央政界に「橋下徹旋風」を巻き起こそうとしています。橋下徹氏という人気タレントを日本のトップリーダーにしようとしています。マスコミはニヒリストの橋下氏に日本の舵取りをさせようとしているのです。おそろしいことです。

  • 明らかにやり過ぎです。日本においては、マスコミ間、マスコミ内部に「相互批判」はありません。全マスコミが一致団結しているのです。マスコミは一致団結して一つの方向に国民を引っ張ろうとしているのです。

  • 大マスコミの実行者には謙虚さがありません。傲慢です。傲慢なマスコミに日本の未来をまかせる――これほど危険なことはありません。マスコミの編集者諸君に訴えます。言論の自由を守り尊重すべきです。言論ファシズムはやめなければなりません。相互批判ができるマスコミにしなければなりません。
 森田実さんの厳しい指摘は、現状100%正しいと思います。私は、大阪維新の会が政党要件を満たして「日本維新の会」として、国政に乗り出すこと自体を批判するものではありません。しかし、その政策の基本ともいえる『維新八策』について、マスコミはその健全な批判精神をもって、国民に正しいメッセージを送るべきだと主張します。
 大阪維新の会は、公式ホームページに「大阪維新の会 維新八策」を8月31日に正式にアップロードしました。
参考:120831 大阪維新の会 維新八策.pdf
 その表紙には、「維新八策(案):日本再生のためのグレートリセット:これまでの社会システムをリセット、そして再構築給付型公約から改革型公約へ」との言葉が並んでいます。パソコン世代において、リセットという言葉は非常に簡単で便利な言葉です。何が何だか分からなくなったら、取りあえずリセットボタンを押してみる。確かに今までの保存されていないデータは飛ぶかもしれないが、何もなかったようにパソコンは再起動し、仕事やゲームを続けることが出来る。これが、私どもが抱く“リセット”の語感です。
 しかし、冷静に考えてみましょう。日本の平和憲法や社会保障制度、国と地方の関係などを簡単にリセットすることは出来ません。
 例えば、第8策の“憲法問題”について。維新の会は、●憲法改正発議要件(96条)を3分の2から2分の1に、●首相公選制、●参議院の廃止も視野に入れた抜本的改革、●地方の条例制定権の自立(上書き権)、●憲法9条を変えるか否かの国民投票、を具体的に提案しています。先の大戦の反省から生まれた平和憲法を、正にリセットしようとする試走が読み取れます。憲法とは、その時々の時代状況の中で軽々に変えられたり、変化させるものではないと思います。憲法改正について、国会では慎重な議論が続けられてきました。こうした戦後60年以上の憲法議論を、ボタン一つでリセットするような考えを、多くのマスコミは是とするのでしょうか?
 また、具体的な言及はありませんが、“集団的自衛権”も認めるた立場だと言われています。その意味で、自民党内の安倍氏や石破氏らとの連携も囁かれています。平和を守るという一点、憲法9条を死守するという一点でのマスコミの批判を是非聞きたいと思います。
 第5策の社会保障制度改革を見てみると、制度をリセットした後の継続したサービスの提供策が示されていません。「年金一元化、賦課方式から積立方式(+過去債務清算)に長期的に移行」との記載がありますが、賦課制度が良いか積立方式が良いかという議論は、専門家の中で大いにやっていただいて結構だと思います。しかし、現行、賦課方式で安定的に運営されている日本の年金制度を維持しながら、どのように積立方式に移行させるのでしょうか?現役世代の年金保険料は、年金受給者の年金資金として使われています。とするならば、自分が将来受給する年金の原資は誰が、どのようにして積み立てていくのでしょうか?数兆円規模の話しであれば、一般会計の中から捻出することも可能かもしれませんが、現在1年間に支出される年金額はゆうに50兆円を超えています。国家予算の半分以上も占める、現世代の年金支給をどのように行っていくのか、そこが一番の問題です。社会保障制度は“継続”という二他文字が何よりも重要であり、制度の不連続=リセットという発想は絶対になじまないものです。
 こうした福祉の基本中の基本を、大手マスコミ諸氏は理解できないのでしょうか。
 森田実さんが主張するように「相互批判ができるマスコミにしなければなりません」。維新八策への責任ある批判を国民に示すべきと、強く主張します。