参考写真 中央高速笹子トンネル崩落事故で犠牲となられた9名の皆様の御冥福を心よりお祈り申し上げます。
 詳しい事故の原因究明はこれからですが、トンネルの内側の壁(内壁)に打ち込まれていたボルトが抜け落ちたことが崩落の原因ではなかったかと言われています。
 では、なぜ、ボルトが抜け落ちたのか。ボルトとの接合部分のコンクリート自体が経年(年数を経て)劣化していた可能性があります。
 コンクリートの寿命は約50年と言われます。でも、中央自動車道は、開通してから34年。自動車の走行による振動や、先の東日本大震災における長い時間の揺れなどによって、建物のコンクリートよりも速いスピードで劣化が進み、未曽有の惨事につながったものと思われます。山をくりぬいて作ったトンネルは、水分などの関係で、普通の建築物に比べて、コンクリートの劣化のスピードが速いと言われています。
 日本では1960年代の東京オリンピックの時期(首都高、東京モノレール、東名・名神など)、1970年代からの高度成長期(関越、中央高速など)に、高速道路や国道・県道の橋(陸橋も)などの社会資本を「世界最速」のスピードで整備しました。ですから、今後は「世界最速」のスピードで老朽化、劣化が進みます。
 公明党は、こうした大惨事を未然に防ぎ、命を守るために、各党に先駆けて防災減災ニューディール政策を今年5月に発表。8月には、この政策を具体化するための法律案「防災・減災体制再構築推進基本法案」を参院に提出しました。しかし、残念ながら「コンクリートから人へ」を一大看板政策に掲げる民主党は聞く耳を持ちませんでした。
 公明党は、子や孫のために、安全な日本を残すために、防災減災ニューディールの重要性を訴えているのです。これはテレビが安易に語る、単なる公共事業批判とは全く違う、極めて重要な政策課題です。党利党略の政策とは違います。今回の衆院選で公明党を勝利させてください。「コンクリートが命を守る」政策を必ず実行に移します。
 なお、公明党の法案は今回も問題になっている「点検」についてもきちんと法案に書き込んだことが特長です。
 財源となる建設国債などは、借金の穴埋めに発行される赤字国債とは違います。建設国債の場合は、子や孫が使う道路などの社会資本がこの国に残るからです。借金をしても財産が残るのです。今、実行に移さず「コンクリートから人へ」とか「公共事業はダメ」などと言っていると、同じような惨事が再び起きてしまいます。遅れれば遅れるほど、コンクリートの劣化の修復に2倍、3倍の莫大な財源が必要になります。
 なお、井手よしひろ県議ら茨城県議会公明党は、県土木に対して早急に県内トンネルの緊急点検を要請しました。茨城県内では、笹子トンネルと同じ吊り天井方式のトンネルはないと報告がありました。