121214hikari 12月13日、保健福祉委員会の病院局関連質疑で、井手よしひろ県議は、県立中央病院にロボット手術支援システム(ダ・ヴィンチ)の導入を提案しました。
 ダ・ヴィンチとは、アメリカのインテューイティブ・サージカル社が開発した手術を支援するロボットです。4本のマジックハンドの様な腕、メス、吸引器、カメラなどを持ち、腹腔鏡手術の技術を飛躍的に向上させることができます。通常の手術にこのシステムを介入させれば、ダ・ヴィンチが医師の手の動きのブレを吸収し、より細かな厳密な動きとして患者に施すことができます。また、これまでの医師による手術では、患部がよく見えないとか、メスの先の感触で患部を探るといったこともありましたが、ダ・ヴィンチはその問題も解決できます。4本のロボットアームのうちの1本には内視鏡が組み込まれ、これが高画質の三次元画像を医師のコンソールに映し出すことができます。医師はその画像を見て、患部を確かめ、ロボットアームの動きのフィードバックを視覚的に得ながら、操作を続けることができます。
 ダ・ヴィンチを利用した手術では、傷口の小さいいわゆる低侵襲手術を行うことができるので、出血も少なく、入院日数も減るという利点があります。前立腺、胸部、心臓、頸部などの手術、婦人科、耳鼻咽喉科治療などにも利用が進んでいます。
 井手県議は、このダ・ヴィンチを県立中央病院に早期に導入して、泌尿器科の高度先端医療を充実させるべきだと主張しました。また、婦人科でも活用することによって、先端の医療機器を活用したいという若い医師の確保にも直結すると提案しました。
 この提案に対して、県立中央病院の永井秀雄医院長は「もはやダ・ヴィンチは最先端の医療機器というよりも、腹腔鏡手術では標準的な機器といっても過言ではありません。医師確保につなげるために、できるだけ早期の導入を検討したい」と答えました。