参考写真 インターネットを使った選挙運動を夏の参議院選挙から解禁するための公職選挙法の改正案が、来週3月13日にも、自民・公明・維新の3党共同提案として衆院に提出されることになりました。
 3党の共同提案の内容は、今まで禁止されていた候補者のホームページ、ブログ、フェイスブック、ツィッター、ラインなどのSNSの更新を告示(公示)後も認める内容です。
 また、特定の候補者を推薦したり、反対に批判したりする情報も第三者が掲載することも認められます。
 ネットによる選挙運動が認められることで、政治の活性化、投票率のアップ、ひいては民主主義の深化に繋がるものと期待されます。
 今回のネット選挙解禁の議諭の中では、メールの取扱いが一つの焦点となりました。自公両党の原案では、
電子メールを政党と候補者などに限定しているのに対して、民主、みんな、共産の各党は全面解禁を求めてきました。
 13日に提出される3党案では、第三者による「候補者・議員へのなりすまし」や匿名での中傷への懸念から、メールでの選挙運動を政党や候補者、関連団体に限定しました。送り先も事前にメールを受取ることに同意した有権者に限定しています。また、ホームページへの有料バナー広告についても、3党案では政党などに限定していますが、民主党は候補者にも認めています。
 こうした議論をネット上でみてみると、公明党がネット選挙解禁に消極的だとの意見が散見されますが、これは明らかに誤りです。私は1995年からネット上にホームページを開設していますが、当時からネット選挙の解禁を訴えてきました(例えば「インターネットと政治」1996/10/24)。民主党も、みんなの党も在存しない以前から公明党はネットを選挙で活用することを訴えてきたのです。
 その上で、公明党はネット選挙の負の部分にも充分に注目しています。選挙運動にインターネットが利用できるようになれば、候補者や議員になりすまして、デマを流したり、事実に基づかない中傷や非難、ネガティブキャンペーンが横行する可能性があります。特に私のような地方議員にとっては、デマやウソの流布は致命的です。地方議員の選挙期間は短いため、一度ネット上で広まった悪宣伝を打ち消すには時間的な制限や費用、ネット上のスキル不足など深刻な課題があります。
 そこで、3党案では、メールの活用に一定のルール付けを行うことにしました。メールを一般有権者などに解禁しなかった理由は、発信者の特定が非常に難しく、なりすましや事実無根の誹謗中傷を防ぐことが出来ないからです。それに対してSNSは、運営会社が特定の一社であり、本人確認や記事の削除などが合理的に出来るメリットがあります。
 また、電子メールは一方的に送りつけることが出来ますし、一度に大量にデマ情報を送出することも可能です。ネット選挙に限らずとも、私のメールフォルダーには一日1000通以上の「スパムメール」が送りつけられて来ます。その中には悪意のある「ウィルスメール」も含まれていることでしょう。この点からも、メールの全面解禁には慎重であるべきです。
 ネット選挙運動の解禁は、今回限りの問題ではありません。更に国会議員レベルの議論で検討が進められているようですが、実は人数においても、その影響度の大きさからみても、首長や地方議員選挙への影響も考慮する必要があります。
 ネット選挙解禁の議論は、今後とも大胆かつ慎重に進めていくべきです。