茨城新聞2013/8/5一面 8月4日付けの茨城新聞一面に、新たに民主党幹事長に就任した大畠章宏衆議院議員のインタビュー記事が掲載されました。茨城5区選出の大畠議員は、日立製作所出身の議員として、地元からも信頼厚く、その温厚でまじめな人柄は多くの支持者を集めています。
 しかし、このインタビュー記事に内容には、深く失望しました。茨城の現状が全く解っていない、県北選出の国会議員としての問題意識の希薄さに驚かされました。
 そのポイントは2つです。
 まず第1点は、指定廃棄物の処分場を「県内1箇所定める」と安易に発言したことです。
 「地域の理解がなければ国の事業は進まない。宮城県のように、県がまず市町村とよく話し合い、そこに国も加わり、少しずつ理解してもらいながら、最終的に場所を決めることに尽きる。茨城県内1カ所、地域の理解を得られる場所を話し合いで決めるルールがいいのではないか」と語っています。
 昨年9月、高萩市への指定廃棄物の処分施設建設を、全く地元への説明なしに決めたのは、当の民主党です。その民主党も推薦した草間高萩市長が、反対運動の先頭に立ってのは、昨日のことです。今、県内の首長は真剣にその対応にあたっています。県内の一箇所に決めることは非常に困難で、一時保管を継続させるということも踏まえ、苦渋の判断に迫られています。
 このような経過を認識していないのか、「茨城県内1カ所、地域の理解を得られる場所を話し合いで決めるルールがいいのではないか」とは、いかにもノー天気な発言です。民主党の県議団も、この発言は容認できないでしょう。
 第2点目、いつから民主党は再稼働を容認する立場になったのでしょうか?
 「日本は、2年前から電力不足が大きな課題で火力発電所はフル稼働している。海外からエネルギーを買っている事情もあり、電気料金の値上げも国民負担となっている。それらを踏まえ、党として三つの方針を出した。その基本的な方針を踏まえて対応すべき」と、大畠議員は語っています。
 東海村は茨城5区、すなわち大畠議員の選挙区です。地元の最大の課題である東海第2原発問題を、他人事にように受け流す態度には、怒りさえ覚えます。
 東海第2発電所の問題に切り込まなかった茨城新聞もマスコミとしての気迫不足です。
 野党第一党の幹事長という重要な立場である大畠議員に、期待を寄せる地元有権者は少なくありません。緊張感をもった地元の代表としての言動を期待します。