農産物直売所“みずほの村市場”がタイ・バンコクに直営店
NHKの茨城ローカルのレポート
 いばらきのおいしい農産物をタイのみなさんにお届けするプロジェクト!
 3月21日は茨城新聞、4月2日にはNHKの茨城ローカルで紹介されました。
 つくば市で農産物の直売所を運営する農業法人「みずほの村市場」が今月5日、タイの首都バンコクに直売所を開いて、県産の野菜や果物を販売する事業を始めることになりました。
 県産農産物の海外の直売所は今回が初めて。茨城の農産物の輸出拡大につながるものと大きな期待が寄せられています。
 バンコクに直売所を開くのは、つくば市にある農産物の直売所「みずほの村市場」を運営する農業法人で、タイの事業者と提携して4月5日から直売所の運営を正式にスタートさせます。バンコクの直売所の店長はつくば市に在住の井戸英二さん。大手のIT企業の第一線で働いていた経験を持っています。
 直売所はバンコク中心部の日本人が多く住む住宅街のビルの1階のスペース、およそ30平方メートルに設けられ、現地の日本人やタイの富裕層をターゲットに県内の農家が作った米やトマト、れんこんなどを輸出して販売することにししています。
 すでに、1月からお米(関農産・こしひかり、夢ごごち、ミルキークイーン、ふくまる:つくば市)、イチゴ(つくばねファーム:つくば市)、トマト(岩崎勤さん:結城市)、 ミニトマト(長須衛さん:下妻市)、レンコン(八島農園:土浦市)などを販売を試験的に行っており、現地で高い評価を得ています。
 また、生産者が直接販売する直売所の仕組みを取り入れて、地元のタイでとれる野菜やマンゴーなどの果物も取り扱ってタイの農家の所得向上を目指します。
 今後は現地の日本料理店にも販路を広げたり、一般家庭への宅配サービスも行う計画で、タイへの輸出を試みたい県内の農家を募っています。
 農業法人「みずほ」の長谷川久夫社長は「農産物の輸出のノウハウを積み上げて販路拡大を目指したい。農家が努力が直接販売価格に結びつき、所得の増大に結びつけたい」と話しています。

農業法人みずほ、バンコクに直売所 来月開店、県産品を週1回輸出
茨城新聞(2014/3/21)
 農産物直売所「みずほの村市場」を運営する農業法人みずほ(つくば市柳橋、長谷川久夫社長)は4月、タイの首都バンコクに県産農産物を扱う直売所「みずほの村市場バンコク店」を開店し、販売の実証実験を始める。タイの農業者と連携し、県産品を現地に週1回輸出し、直売する。地元の野菜も扱い、消費者ニーズや直売所の運営ノウハウを積む。政府は農産物の輸出を促しており、同社は農産物輸出のモデルにしたい考え。
 同社は、1月からタイで不定期ながら、県産品を輸出し、販売を試行、4月5日から常設販売を始める。同店は日本人も多い高級住宅街スクムビット地区のビルに入る。運営は農産物の生産から加工、販売までを手掛ける同社関連の「エルフ」(つくば市)がバックアップ。
 タイの農業者エー・エヌ・オーグループ(チャンタブリ県)の協力を得て、日本産農産物の輸入・販売の許可を同国から得た。
 実証実験では両国の農家が協力し、国境を越えた消費者への直売を実施。商社など中間業者を廃し、農家の所得向上を目指す。
 主な販売品目はイチゴ、コメ、トマトなど。タイ国産野菜や果物、加工品も扱う。店舗内をショールームにして販売。空港近くの冷蔵倉庫から、店舗や飲食店への配送も行う。一般家庭や飲食店への宅配や、おにぎり販売も始めた。タイ側の果物を使った加工品も、県内のみずほの村市場の店舗で売る予定。
 同社は、国内の自治体や農協の輸出担当者らにも連携を呼び掛け、タイで商品を販売したい事業者も募集している。
 同社は「農業者が自ら価格を決め、再生産できる仕組みをつくるというみずほの理念をタイでも試す。日本の高品質の農産物へのニーズはある。農産物輸出のノウハウを積み上げ検証していきたい」(長谷川社長)と意欲を示している。