最近、発達障害の一つの類型であるADHDについて保護者からご相談を受ける機会が増えました。学校や地域でのADHDへの理解が欠如していることが、そのご相談の原因であることがほとんどです。
 ADHDは「Attention Deficit / Hyperactivity Disorder」の略語です。日本語訳すると「注意欠陥・多動性障害」となります。

 主な症状の特徴は、|躇佞了続困難(動画の中でいうと、授業に集中できず落書きをしてしまう)、多動性(食事中にじっとしていられない)、衝動性(身の危険にも気づかず風船に夢中になってしまう)の3点です。 
 ADHDの子供は、日本で約30人に1人程度入りとされています。1クラスに一人いる計算になります。
 また、「アインシュタインや坂本竜馬は『ADHD』だった」という説さえもあります。つまり、その集中力がいい方向に向けば、天才になる素質を秘めている人々とも言えるのです!
 ADHDは、7才ごろから症状が表面化し、ADHDの子供は健常児が難なくできることができないために、自尊心が大きく傷つけられます。忘れ物や授業中の私語も多いため、教師からの評価は低くなってしまいます。
 また、未だに社会的な理解が進んでいないため、親の「しつけの問題」とされてしまうことが多いのも特徴です。それによって親はより厳しくしつけようとして子供に強く当たるがそれが負担となり、また失敗を繰り返していくという、マイナスのスパイラルに陥りがちです。
 ADHDの原因は脳機能しょう害であり、本人の努力や資質、親のしつけとは一切の関係はないのです。まずはそこを理解しなければなりません。
ADHDへの対処法

 基本的な対処法は「出来ないことを叱りすぎずに、出来たことをなるべく褒めること」が重要であるとされています。ADHDの子供は普通ならできることができないために自尊心が低く、「自分は何をやってもダメなんだ」という思い込みがあります。そこに先生や親の「できないことへの説教」が来るとさらに自尊心が低くなってしまいます。
 そこで、出来たことを褒め続けるとまたできるように努力しようとし、また自分がダメなやつという認識を改める方向に動きます。そして自分が得意なことを見つけたときに「他のことはできないけどこれだけはできる」という自信につながるのです。
 親の心構えとしては「おむつが取れるのがいくら遅くても、死ぬまでには取れるだろう」ぐらいの気持ちで忍耐強く対応することが必要です。褒める際は「才能ではなく努力を褒める」ことが良いとされています。
 また、ADHDには症状を抑えるための薬が存在しています。メチルフェニデートという成分を含む「リタリン」と「コンサータ」がそれです。(あくまでも症状を抑える薬であり、病気自体を治療する薬ではありません)
 元々リタリンはADHDそのものではなく、それにともなううつ病治療の名目で使われていました。そんな中リタリンの不用意な処方やオーバードーズ等が問題となり。ナルコレプシー(病的過眠症あるいは睡眠発作の一種)の治療意外には使用不可能になりました。
 ただし、18才以下の子供にしか使用できません。
 最近認定されたストラテラは元々うつ病薬であり、成人の使用も許可されています。