茨城県工業技術センター 3月30日、井手よしひろ県議は茨城県工業技術センターを訪れ、今話題となっておいる糸を引かない納豆“豆乃香”を開発した研究現場を視察。担当者より説明を受けました。
 またこの日、NHKの朝の情報番組「あさイチ」に生放送で出演していた、いばらき食のアドバイザーの藤原浩さん、茨城大使の“HATAKE AOYAMA”の神保佳永シェフとも合流し、意見交換を行いました。
 茨城県を代表する名産品「水戸納豆」。しかし、売り上げは伸び悩んでいます。人口減少社会を迎え、今後も大幅な販売拡大は望めません。そこで、県内の納豆業者が考えたのが「糸を引かない納豆」「粘りの弱い納豆」です。納豆を海外に売り込もうとする際の最大の敵は、そのネバネバ。納豆独特に臭いは我慢できても、その糸を引くネバネバはどうしても海外の人には受け容れられませんでした。そこで、納豆業者が考えたのは逆転の発想で、糸を引かない納豆です。
茨城県工業技術センター 納豆業者の要望に応え、糸を引かない納豆の開発に挑んだのが茨城県工業技術センターです。納豆メーカーから依頼を受けた工業技術センター地場食品部門主任・久保雄司さんは一昨年、通常の納豆菌から突然変異した菌株を、培地に植え継ぐ方法で、糸引きのもととなる「ポリグルタミン酸」の生成能力が低い菌の培養に成功しました。この特別な納豆菌は、ネバネバの成分だけが欠損しているだけで、その他の栄養素は全く同じという分析結果が出来ています。久保さんは、納豆を試作しては糸引きを確認するという、ひたすら地味で孤独な作業を、100回以上繰り返したそうです。
 この画期的な納豆の開発が進む中、どのように販売していくかが大きな課題となりました。今までの常識とは正反対の納豆を、海外で販売するには全く販売チャンネルもありませんでした。
茨城県工業技術センター「豆乃香」 そこで、白羽の矢が立ったのが茨城県の食のコーディネーター・藤原さんでした。藤原さんは神保シェフと協力し、ブランディングイメージを構築していきました。名称を大豆のかぐわしい香りの食べ物という意味で“豆乃香”と命名。そして、海外デビューをチーズなどの発酵食品の文化が根付いているフランスと決めました。さらに、豆乃香を使ったメニューを神保シェフが考案。豆乃香を使ったバターや煮込み料理なども提案しました。そして、満を持して乗り込んだのが1月のフランス・リヨンの国際食品見本市です。1月24日〜28日の5日間、世界各国から食品や食材の業者や外食関係者らが参加する「シラ国際外食産業見本市」に、茨城県は、県納豆商工業協同組合がブースを設け、朝一番(土浦市)、金砂郷食品(常陸太田市)、ひげた食品(土浦市)、菊水食品(日立市)、トーコーフーズ(常陸太田市)の5社が“豆乃香”の商品を展示しました。
 この作戦は大成功を収め、連日欧米のメディアが取材に訪れ、具体的な商談も進んでいます。
 フランスでの見本市を成功裏に終え、納豆メーカー各社は“豆乃香”の一般販売のための準備を進めてきました。いよいよ、4月1日からネット通販や業務向けに販売が開始されることになりました。
“豆乃香”が購入できる納豆メーカー