サ高住の実例 これまで自律して暮らすことができなくなった高齢者を受け入れているのは特別養護老人ホームです。介護や医療が受けられますが、高齢者の急増に追いつかず、全国では42万人が空きを待っている状態です。また、4月から介護保険保険制度が見直され、要介護3以上が入所の基準となりましたので、特養は益々狭き門となりました。
 これに代わる新たな受け皿として国が整備しているのが、『サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)』です。食事のメニューも豊富で、介護スタッフも常駐、掃除や洗濯などのサービスも有料で受けることができます。
 1人で暮らせなくなった高齢者を支える、新たな受け皿がサ高住です。国はサ高住を2020年までに全国に60万戸つくる予定です。すでに、9万戸が整備されています。サ高住は、介護が必要な人でも1人で入居できます。食事の世話をしてもらったり、日常生活全般の手助けをしてもらうこともでき、ひとり暮らしができなくなった高齢者を支えられます。
サービス付き高齢者住宅の特典 サ高住には国土交通省が建築費の10%を助成したり、税制面でも様々な優遇を受けることが出来ます。さらに、介護事業者以外の不動産業者や建築業者などでも、介護事業に参入が可能なため、建設に拍車が掛かっています。
 一方、課題も見えてきました。その一つが高すぎる「費用」です。都内では食費をつけると、20万を超えるものもめずらしくありません。中には50万円台の物件もあります。こうなると年金だけでは、費用をまかないきれません。単身世帯の年金受給額を見ると、80%近い人が年に200万円未満。月にすると16万7千円に満たないのです。安い住宅を探して、住み慣れた地域を離れなくてはならない人もいます。
 また課題の2つ目は、認知症や糖尿病など、持病のある高齢者の場合、受け入れてもらえないことが多いことです。さらにサービス付き高齢者向け住宅にいったん入ったとしても、病気が重くなったり認知症が進んだりすると、出て行かなくてはないケースが多く発生しています。
 さらに、既存の有料老人ホームなどとの整合性をどのように取るかも課題です。
 サ高住は、制度上生活相談と安否確認が義務付けサービスとされています。有料老人ホームは、1.食事の提供、2.介護の提供、3.家事の供与、4.健康管理の供与のどれか一つでも提供していれば老人福祉法に基づく有料老人ホームとして届出義務が発生します。
 多くのサ高住では、食事の提供などのサービスが行われており、その意味では有料老人ホームとみなされるが、サ高住の場合は、老人福祉法に基づく有料老人ホームの届け出は不要とされています。
 有料老人ホームについては、未届の施設が多くあることが指摘されており、厚生労働省では3月にその状況を発表。北海道や神奈川県、愛知県、大阪府など限られた自治体に多くあることが明らかになっていいます。
 こうした課題に対して、公明党はサ高住に入居されている高齢者が適切なサービスを受けることができるよう、行政指導の基準となるガイドラインを策定すべきと主張しています。こうした指摘を受けて、今回、有料老人ホームの標準指導指針(ガイドライン)が見直され、サ高住もこのガイドラインの対象とされることとなりました。国の標準指導指針に基づき、今後7月1日までに各自治体のガイドラインが見直されることになります。

サ高住の今後の整備の方向性
 昨年から国土交通省・厚生労働省、有識者による「サービス付き高齢者向け住宅の整備等のありかたに関する検討会」で検討が進められており、今回中間とりまとめが行われる予定です。
(内容のポイント)
.宜盻擦療切な立地の促進 開かれたサ高住を目指して
・介護保険事業計画と整合性を持たせるため地元自治体との連携を強化
・できるだけ街中に整備し、医療機関等へのアクセスを重視
・24時間対応の定期巡回・随時対応サービスや小規模多機能型居宅介護
事業所との併設を促進
・公的不動産(廃校となった校舎など)空き家などの活用を促進
▲宜盻擦亮舛慮上
・今回国が定めた有料老人ホームのガイドラインに基づき、自治体の適切な指導監督を進める。
・介護保険の保険者によるケアプランの調査・点検強化によるケアプランの適正化の推進
サービス付き高齢者向け住宅の基準の見直し(省令改正)
・規制緩和策として、分散型サ高住を認める。集合住宅形式でなく、500メートル以内ぐらいの分散型の形式を認め、空き家の活用などを促進。
・安否確認は、毎日一回以上、商況把握サービスを提供することを求める。