5月28日の衆院平和安全法制特別委員会で行われた公明党の北側一雄副代表の質問と、安倍晋三首相ら政府側答弁から、平和安全法制の基本的視点についてまとめました。

平和安全法制の全体像
国民の命守る法制整備、日米防衛協力の実効性高める
 北側副代表は、今回の平和安全法制の全体像について、パネルを示しました。
 上段がわが国防衛に関わる所。左の方は事態の深刻度が比較的低い状況、平時でありグレーゾーンの場合。この場合に今回、自衛隊法を改正して米軍等の部隊の武器等防護もできるようにする。自衛隊と連携してわが国の防衛に資する活動に現に従事しているような米軍等の部隊の武器等防護ができるようにしていこうという規定です。
 平和安全法制の全体像さらに右へ行くと重要影響事態法。周辺事態法の改正です。日本の平和と安全に重要な影響を与える事態に際し、米軍等への後方支援活動を実施するという法律です。さらに右へいくと、これは有事であり、武力攻撃事態対処法と自衛隊法の改正によって、武力攻撃事態、また今回新たに加わった存立危機事態の対処について規定しています。
 下段が国際社会の安全と国際協力の場面。国連平和維持活動(PKO)法を改正します。内容は、業務を拡大し、安全確保業務等ができるようにします。さらにはPKO類似の活動についてもPKO参加5原則と同じ厳格な条件の下で、協力できるようにします。
 さらに右に行くと、これは国際平和支援法。従来、特措法で対処していたところを新しい法律(恒久法)をつくり、国際社会の平和と安全のために活動を行う外国軍隊への協力支援活動を実施する内容になっています。
なぜ今、平和安全法制を整備をしようとしているのか
北側一雄副代表 北側副代表は、その目的・必要性について整理しました。今回の法整備の目的の大きな一つは、わが国防衛のための日米防衛協力体制の信頼性、実効性を高め強化することに眼目があります。
 平時から有事に至るまで切れ目のない法制を整備することによって、日頃から日米間の連携や協力が、緊密にできるようになる。また、さまざまな想定のもとで平時から共同訓練ができるようになります。
 そもそも有事のような危機的な状況など作ってはならないわけであり、切れ目のない法制を整備することによって、日頃から備えを十分にし、万全を期していくことができる。結果として抑止力を高めて紛争を未然に防止できるのです。
 もう一つ、下段の国際社会の安全に掛かるところですが、国際社会の平和・安全があってこそ、わが国の平和・繁栄が維持できます。だから決して国際協力と言っても何かどこかの他の国のためにやるというだけではなく、結果として、わが国の安定とかそのために貢献をすることになるわけです。できる限りの貢献はしていかねばなりません。
 これまで、日本は国際協力の場面で20年あまりそうした活動を自衛隊の皆さんに頑張ってきていただきました。経験とか実績を踏まえ、国際平和協力のための法制をあらためて整備をしていこうというところに狙いがあります。

安倍首相「平和安全法制は、国民の命と幸せな暮らしを守ることが、ただ一点の目的である」
 この北側副代表の考えに対して、安倍首相は、「まさにこの法制は、国民の命と幸せな暮らしを守ることが、ただ一点の目的である」と強調。以下のように答えました。
 日本の安全については、自衛隊と米軍が、わが国の存立が脅かされるような事態においてしっかりと共同で対処していくわです。その上において自衛隊も持てる力を十分に発揮できるように今後はなっていく。
 この協力というのは当然絆を強くしていく。お互いが助け合うことができる。これは大きな変化になっていく。変化が起こっていく中において日米同盟が完全に機能するという発信につながり、結果として武力行使をしなくて済む、海外から侵略されなくて済む、未然に紛争を防ぐことにつながっていくことになる。
 国際社会の安全においても、日本は多くの生活必需品を海外から輸入している。こうした国際社会を平和にしていくことは国際社会の一員としての義務である。われわれはこの法整備をしっかりと進めていきたい。