スカイマーク便(茨城空港)
 茨城県では9月定例議会に、民事再生手続き中のスカイマーク社の経営再建に向け、10月25日以降の冬ダイヤから、茨城空港に就航する同社国内便の着陸料を半額補助するための補正予算を提出します。県が国内就航便の着陸料を補助するのは初めてで、1800万円の事業費が計上されます。
 着陸料の支援は、茨城空港の就航対策や利用促進に向けた事業の一環で、スカイマーク社が空港管理者の国に支払う着陸料の2分の1を県が補助します。着陸料は、航空機の重量や搭乗人員などにより着陸ごとに算出されており、茨城空港発着のスカイマーク便は1回につき5万〜6万円です。
 茨城空港の国際線では、すでに春秋航空上海線の就航当初から着陸料の半額補助を行っており、現在も4分の1の補助を続けています。
 8月27日、橋本昌知事は定例記者会見で、「これは(着陸料補助などの支援策は)、何とかスカイマークさんに1日も早く経営を立て直して、茨城路線に力を入れて欲しいという気持ちのあらわれです」と語りました。
冬ダイヤ:札幌・福岡・神戸の3路線維持、神戸は3便に、沖縄経由便も復活へ
 また、スカイマーク社は、ことし10月下旬から来年3月下旬までの運航ダイヤを発表しました。茨城空港を発着する路線は、札幌・福岡・神戸の3路線が維持されるほか、来月からいったん休止となる沖縄行きの経由便の運航が再開されることになりました。
 10月25日から来年3月26日までのいわゆる「冬ダイヤ」によると、茨城空港を発着する路線は、札幌と福岡がそれぞれ1日1往復、神戸便が1日2往復運航され、神戸便は来年2月下旬から1か月間は3往復に増便されます。
 また、沖縄便は来月1日からいったん休止され、沖縄に行くには神戸で別の機体に乗り換えることになりますが、10月25日から再開され、神戸の経由便として1日1往復運航されます。
 スカイマークはことし1月に経営破綻したあと、全日空を傘下に持つANAホールディングスなどの支援を受けて経営再建を本格化させていて、仙台空港や米子空港からの撤退を決めています。しかし、今回の冬ダイヤで茨城空港については現状の路線が維持されることになりました。
 27日の記者会見で、橋本知事は「我々としても、例えば、利用者に対して買い物券(空港ビル等の共通利用券)を配るなどいろいろと応援をしてきましたので、そういったことなどもスカイマークさんのほうで評価してくれたのかなと思っています。今度はどの便も午前中に向こうへ着けるようになりました。これなども、空港の運用時間を今まで9時半からだったものを8時から運用できるようにした。これによって朝便の時間がかなり早くなる。そうすると利用者も増えるだろうということで、我々地元としては大変ありがたい変更ではなかったかなと思っています。そのほか、2月26日から、神戸便を2往復から3往復に増やしてくれるということで、こういったスカイマークの方針については、我々としても大いに賛同して応援をしていきたいと思っております」と、コメントしています。